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「瞬間」を大事にする

今週、大迫傑選手の本を読んだ。

大迫選手の名前を耳にしたことがある方は多いと思うが、一応説明する。3,000mと5,000mの日本記録保持者で、マラソン前日本記録保持者。また、2020年東京オリンピックマラソン6位入賞を誇る選手だ。

輝かしい実績もさることながら、中学時代はより良い練習環境を求めて東京町田の自宅から江戸川区の陸上競技クラブに通ったり、高校自体は親元を離れて長野の佐久長聖高校に進学したり、大学卒業後はアジア人で初めてナイキオレゴンプロジェクトというチームに加入したりという経歴が目を引く。

大迫選手のことはよく知らなかったが、この経歴からストイックな選手だという印象があった。
そんなところに自然と惹かれ、今回『走って、悩んで、見つけたこと。』と『決戦前のランニングノート』を読んだ。そして、大迫選手から自分が叱咤されているような感じがした。

私は大迫選手の本から受けとったメッセージが二つある。

1.一つ一つの「瞬間」を大事にトレーニングする

一つ目は、マラソンにおいてはその瞬間を大事にトレーニングすることで自分自身に勝ち、それを毎日積み重ねていくことが大切、ということだ。

たとえば、練習で「きつい」と感じることがあったとする。
そこで、具体的に身体のどこが苦しいと感じているのかを自分自身に問いかけることで自分を客観的に捉えることができる。そうすると、身体全体がきついわけではないことに気づき、我慢できるつらさなのかを分析できる。
その結果、マラソンで「きつい」ことが終始続くことはないので、どこかで楽になる瞬間がやってくる。
心と身体を対話させることで精神的に余裕ができるのだ。

このように、瞬間瞬間に目を向けて自分自身に勝利していくことで、達成感や自信に繋がっていく。

瞬間に集中するということは、地味な体幹トレーニングやストイックを手加減したり怠ったりしないということにも共通すると思う。

また、大迫選手の本には次の記載もあり、ハッとさせられる。

「やらない理由というのは探さなくても簡単に見つかる」
「一番難しいのはやるべき理由を探してそれに集中すること」

私はお酒を飲むとストレッチを怠ってしまうし、そうなることが分かっているのにお酒を飲んでしまう。
ストレッチが身体にとって必要なことだと分かっていても、酔いが回って身体が重く感じられるのも手伝って「今日やらなかったくらいで対してマイナスにはならない」と思ってしまうのだ。

上記の言葉を読んで、自分を振り返った結果、自分の頭の中がこんな感じであることが分かった。要は、ストレッチが面倒だからやらない理由を探しているのだ。

こうした自分のネガティブなクセを見つめ直し、一つずつ潰していく。それを練習日誌に記録して自分を誉めることで、自信を育んでいくようにしたい。

2.今やるべきことに集中する

また、大迫選手は目標を強く意識し、何が大事かを認識している。そして、それに対してやるべきことをシンプルに研ぎ澄まし、その一点に集中している。毎日の練習を淡々とこなしているのだ。

自分にとってランニングは、心身を健康にさせてくれる、生活に刺激とリズムを与えてくれる、なりたい自分に成長させてくれるものである。
自分にはウルトラマラソンをもっと楽に走りたい、100マイルを走りたい、70歳まで走りたい、という将来的な目標がある。そのために、直近の目標としてフルマラソンの走力を上げることが必要となってくる。

目標のために具体的にどのようなステップを選ぶかは、個々の状況下で変わってくると思う。しかし、この目標を自覚した上でその時々で取った選択を後から見返せるよう、練習日誌に記録していきたい。

大迫選手から学んだこれらのことを心に留め、練習日誌に残し、前に進んでいきたいと思う。

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