見出し画像

学ぶ学生・学ばない学生

 学生たちは「できないの分岐点」の先をどう歩いていくのでしょうか。

 昨日の授業で、リフレクションシートを時間内に提出するのに難儀する学生が2タイプに分けられることを伝えました。「できない」ことを環境や相手のせいにする学生と、自分の工夫で乗り切ろうとする学生がいると。工夫で乗り切る学生は、自らの課題を見つけ、工夫をする力を培っているとも伝えました。

 その授業後に提出されたリフレクションシートを見ながら、頭を抱えてしまいました。学ばない、いえ、ひょっとしたら学びたくない学生がいることを再確認したからです。
 「リフレクションシートを書けない人が、自分も含めて何人も困っているのなら、(締め切り時間を)変えてほしい」
 できない現状に合わせろ、と考えているようです。できないのはなぜか、自らを観察して課題を見つけ出し、克服するための方策を考えるという姿勢を、どのように身につけさせたものでしょうか。
 「短時間で書かなくてもいいじゃないか。短時間で書くメリットがあったら教えて欲しい」
 メリットがあれば書く、なければ書かないということでしょうか。

 もちろん学ぶ人もいます。以前、締め切りを遅らせてほしいと交渉してきた学生はこう宣言してきました。
 「完全に自分のことも言われているなと感じました。『時間内に出せないので、今日中でいいですか』は封印します」
 「質問力を磨く(ClassQ)」で学んで3年目になる学生はこう書いてきました。
 「人のせいにしているようでは、いつまでも自分を変えられないことに気付いて欲しい」
 1年春学期のこの学生の姿をよく覚えています。リフレクションシート書きに苦労していました。昼食を取る時間も返上し、隣で待っている友達に愚痴をこぼしながら書いていました。その中で「どうしたら短時間で書けるか。しかも適切な内容と表現で」を考えていたようです。その結果、授業中にメモを取りながら頭の中でリフレクションシートの構成を作れるようになっていたのです。今では、わずか10分ぐらいでA4サイズのリフレクションシートの最後の行まで書けるようになりました。
 
 どうしたら、学ばない人が学ぶ人になるのでしょうか。何がきっかけになるのでしょうか。いくら文句を言っても、書いてもいい。努力さえすれば必ず力がつくということに、いつか気付いてくれることを願っています。(マツミナ。写真は善福寺公園。この池の水はいったい…)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?