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ベートーヴェン生誕250周年なんですよ、今年は

ということで、コロナがなければベートーヴェンイヤーを満喫できるはずだったのに、クラシック音楽業界は大打撃。何と言ってもあれですよあれ、第九ですよ。年末だけでなく、年中やれるはずだったのに、今年なら。ああ、メモリアルイヤーが半分も過ぎ去ってしまった。。

とは言え、ベートーヴェンの人気は留まるところを知らず、かく言う私も別の事情もあり、ベートーヴェン関連書籍の乱読とアマゾンミュージックでの乱聴を続けている。とくに今度の演奏会で披露する交響曲第8番の軌跡を追って、以前読んだものとは別の伝記物から、不滅の恋人関連の書籍、果ては「ハイリゲンシュタットの遺書」の原文コピーとフランス語訳(読めません、はい。ちなみにドイツ語も初歩程度)を入手して喜んでいる。

シンフォニーは散々と過去聴いているし、ベートーヴェンイヤーの今年またあらためて4番の楽しさとかを再認識してたりするが、あまり聴いてこなかったピアノソナタや歌曲が素晴らしい。今のところ、不滅の恋人縛り(なんやねん)でピアノソナタ30番と、歌曲「遥かなる恋人に」の素晴らしいこと。歌曲はブラームスはよく聴いたが、ベートーヴェンもこんなに素晴らしいとは。ドイツ語の歌曲は独特の魅力がある。イタリア歌曲とはまた違い、言葉の朴訥さというのか、音の感じが好き。

それにしても、前回書いた交響曲第1番の解説のときにはできなかった、複数書籍の読み込みをしていると見えてくるものが違う。ステレオタイプなベートーヴェン像から離れて、より違ったイメージにスポットを当てたいとは思っているのだが、それが予想以上にギャップが大きいのだ。私の中でのベートーヴェン像が揺らいでいる。

ベートーヴェン“不滅の恋人”の謎を解く(青木やよひ)
ベートーヴェンの生涯(青木やよひ)
ベートーヴェンの交響曲(金聖響・玉木弘之)
ベートーヴェン: 生誕250年 (KAWADEムック 文藝別冊)
ベートーヴェンの生涯 全巻合本版(ロマン・ロラン)
生誕250年 ベートーヴェンの交響曲・協奏曲: 演奏家が語る作品の魅力とその深淵なる世界 (ONTOMO MOOK)
知ってるようで知らない ベートーヴェンおもしろ雑学事典(ベートーヴェン雑学委員会)

ベートーヴェンを「偉大」という言葉で紐付けること自体が、いずれ違和感を感じるようになるのかも知れない。少なくとも私はそうだ。「楽聖」なんて言葉もあったが、学校の音楽の試験でもない限り、意味がないと思う。分かりやすいレッテル貼りの弊害のほうが大きい。とくに、上記のような不滅の恋人関連曲を聴くと、ベートーヴェンのとめどなく溢れんばかりの叙情性が、本当に美しい。

知れば知るほど、深い作曲家。人間ベートーヴェンを探求する旅の面白さ。ああ、読みたい本が多過ぎる。知的探究心が止まない。締切も、あるが。

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