はじめに
これは、ニンジャスレイヤーTRPG2版の非公式ファンメイドプラグインです。主に、パワフルで弱点のはっきりしたニンジャ、またはサンダーフォージ=サンのようなクラフツマンシップを備えたニンジャを作ることに適しています。
この非公式プラグインを使用する際は、事前にあなたのプレイグループに諮り、よく話し合い、理解してもらってください。
04/08/2024、★巨神の武器に難易度下限を設定、★◉クリオスの狡知を★に移動。
04/20/2024、イサオシ系譜のサポート武器から「大型武器」を削除。素手、ヤリ、ノダチをサポートする系譜と再定義。
05/02/2024、★★ゲゲネイス・ジツ、★★巨神の甲冑、★ニラギ・ジツ、★アーク・エンハンス、★★カジヤ・ジツ、★★★クリエイト・ケンドー・オートマトンについて調整。全体的にやや引き締め気味。
また、このプラグインのデータが含まれるリプレイなどを公開されるときは、可能な限りこの記事を引用元として明記してください。
商用利用はニンジャスレイヤーTRPGの公式によるもの以外、お断りさせていただきます。
参考資料:ニンジャスレイヤーTRPG/ダイハードテイルズ
ティターン:ニンジャクラン【クラン紹介】
ティターン・ニンジャクランはニンジャスレイヤー中の二十四大ニンジャクランの一つ、ゴダ・ニンジャクランの道統に連なるニンジャクランである。クランはカラテによる肉体の変成に長じたとされ、またティターン・ニンジャクランのサブクランには鍛冶を専門とするものがあったとされる。(原作登場ニンジャ:サンダーフォージ)
他に特記すべきこととしては、ゼウス・ニンジャ率いるオリュンポス十二忍と対立していたことが挙げられる。
以上から、サブクラン出身のサンダーフォージの他は原作に重要なクラン出身ニンジャまたは憑依者が登場していないとはいえ、概ね我々の世界におけるギリシャ神話のティーターン(Titan)、キュクロープス(Cyclops)、ヘカトンケイル(Hecatoncheir)、(もしかするとギガース(Gigas))らに相当する存在がこのクランのニンジャであったと考えられる。
このプラグインではそれらを再現するため、巨大で勇猛なニンジャと巨大で鍛冶のアーツに長けたニンジャ(または、プロメテウスめいたジツで戦う知恵のニンジャ)をそれぞれ別の系譜として作成できるようになっている。
系譜共通のジツ・スキル
☆巨神化の秘儀
カラテによる肉体の変成を探求したティターン・ニンジャクランは、小山ほどもある巨神の肉体を手に入れた。一方、その秘儀にはデン・ジツに対する致命的な欠陥があり、これがギリシャ神話における、ゼウスに雷で撃たれるティーターンやギガースの元になったと考えられる。
☆◉巨岩の投擲
ティターン・ニンジャクランのニンジャはスリケンを投げるように巨岩を敵に向かって投げることができた。ティーターノマキアーにおいて、ティーターンがオトリュス山からオリュンポス山に巨岩を投げ放ったと伝えられるのは、このニンジャアーツが歴史の中で隠蔽されたからに他ならない。
★◉ティターン・エンハンスメント
カラテ粒子をかりそめに武具や四肢に纏わせる。それはゴダ・ニンジャクランのインストラクションが流れる証であり、ややもすれば力任せの破壊と取られがちな巨神ニンジャのカラテが実際高度なアーツであることの証明でもある。
★ティターン・カラテ
このニンジャのカラテは巨体を生かした破壊的なものとなる。このカラテを修めた神話時代のリアルニンジャともなれば、現代の憑依者相手ならば、例えニンジャ六騎士をその身に宿すものであろうとも、たやすく打ち破れることだろう。
★パイオン・ジツ
イサオシのほめ歌を高らかに歌い上げる鼓舞のジツ。ヤルキ・ジツのヴァリアントであり、歌声に込められたカラテで周囲の味方を強化する。最近の学説によれば、ピンダロスはニンジャだ。
★ゴダの探求
ティターン・ニンジャクランはゴダ・ニンジャクランから分かれたとされる。当然、カラテ粒子操作の基本的なアーツは彼らのものでもあった。
★★多腕化
ティターン・ニンジャクランに連なるクランのニンジャであるサンダーフォージは、鍛冶仕事を一人で行うために多腕の巨体を得た。これに限らず、ヘカトンケイルやアルゴー船の前に立ちはだかった多腕の巨人などの存在は、ティターン・ニンジャクランによる肉体変成のジツの中でも、多腕化が比較的ポピュラーな地位を占めていたことの傍証であろう。
★★ゲゲネイス・ジツ
ギガンテースの頭目であったアルキュオネウスは地面に足をつけている限り不死の存在であった。このことは、ティターン・ニンジャクランが大地から、あるいは安定した足場において自主的に、カラテ粒子を生成することでニンジャ耐久力を増幅するジツに長けていたことを示す。
★★エノシガイオス・シコ
ビッグ・ニンジャクランのアースクエイク・シコは巨体ニンジャの間でベーシックなムーブであるが、ティターン・ニンジャクランも類似のアーツを使用した。ギリシャ神話におけるティーターノマキアーを地震や噴火等の太古の地理的変化に関連付ける学説も現に存在するが、残酷なニンジャ真実はこれらの地理的変化がその実かなりの部分ティターン・ニンジャ達によるエノシガイオス・シコに由来することを示している。
★★★へカトン・ジツ
ギリシャ神話において、百腕の巨人ヘカトンケイルの運命は過酷だった。即ち、父ウーラノスも弟クロノスも彼らをタルタロスに繋ぎ、解放者とされるゼウスもまた、彼らをタルタロスの牢番とした、つまりは他の神々と同じ地を踏ませることがなかったのだ。これは、古代ニンジャ世界において、ニンジャ同士の合体と分離を繰り返すへカトン・ジツが禁忌とされたことと強く関連している。そもそも、カラテに自他の境界を打ち立てる力という側面がある以上、複数のニンジャ自我を保ったまま肉体のみを融合させそのままカラテを振るうという発想は極めて狂気的なものと言わざるを得ない。他のジツの系統にも、複数の生物の肉体や人間の精神をつなぎ合わせるものは存在するが(アナトミ・ジツやユメツナグ・ジツ等)それらのどれもが複数のニンジャを混ぜ合わせることからは程遠い。このことからも、いかにこのカラテ肉体合成のジツが特異なものであったかが知れよう
イサオシのティターン
ティターン・ニンジャクランの中でも、恐るべきカラテを振るうことを好んだニンジャ達がこの系譜に属する。彼らは時に煌めく鎧兜に身を包み、あるいはアダマースの鎌に例えられる鋭いチョップで、あるいは山脈にも見紛う丈高いノダチでイクサし、天災めいた破壊を齎した。
☆◉イサオシのティターン
このニンジャのソウルは、あるいはこのニンジャ本忍は、ティターン・ニンジャクランの中でもとりわけ戦闘的なニンジャであった。
★◉ティターン・フォーカス
かつて、ゴダ・ニンジャはカラテを集中することで巨大なカイジュウニンジャを正面から打ち破った。これは、ゴダの流れを汲むティターン・ニンジャクランにとっては一面で福音であり、一面では戒めでもあったことだろう。即ち、カラテを研ぎ澄ませばいかなる強大な敵にも立ち向かえる一方で、カラテを散漫にすれば巨体のアドバンテージなど容易に覆されてしまうのだ。
★クリオスの狡知
巨体のカラテは破壊力に優れる反面、常人サイズのニンジャには当たらないことも多かった。しかし、カラテ力量に劣る敵に翻弄され続けることを避けるためのアーツもまた開発されていた。いくつかの文献は、術策多きクリオス・ニンジャをその祖として挙げる。
★巨神の武器
ジツにより強化され、変成した異常巨体は、それに見合った巨大武器を必要とした。事実、ティターン・ニンジャクランには武具を鍛えることに特化したサブクランが存在した。
★★巨神の甲冑
ティーターン族の兄弟であり、しばしば混同される巨人族ギガンテースは輝く鎧兜を身に纏う姿で描かれ、またティーターンの幾人かは光り輝く、という意味の名を持つ。これは、彼ら彼女らがその巨体にフィットする装具をサブクランの工匠たちから得ていた、もしくはみずからカラテ生成していたことを示す。
★★★アダマス・ジツ
暴虐なる大神ウーラノスを討つべく、ティーターンの末子クロノスはアダマースの鎌を授かり、ついにこれを切り裂きその王権を奪った。一説にはこれはハガネ・ニンジャが父祖カツ・ワンソーを妖刀ベッピンをもって討ち果たしたことの暗示とされるが、主流の学説に従えば、ここに言うアダマースの鎌とは、ダイアモンドめいた硬度と鋭利さを備えたチョップに他ならない。一種のムテキ・アティチュードにより実現されるこのアダマースの鎌は、ジツ・カラテ共に高レベルの調和を備えた極めて強大なニンジャにしか扱いえないものであった
★★★世界の担い手
ティーターノマキアーにおいて、ティーターンの副将であったチカラ強きアトラースは、その剛勇への賞賛と罰を兼ねて天を担う苦役を課された。彼にはその後も、ヘーラクレースを詐術にかけようとし逆に謀られた、あるいはメデューサの首により石にされた、などの逸話が残されているが、これはティターン・ニンジャクランの複数のアーチニンジャに関する伝承が混同された結果であるという説が学会では支配的である。恐るべきことに、世界を双肩に担いうると目されたティターン・ニンジャは複数存在したのだ!
タクミなるティターン
☆◉タクミなるティターン
このニンジャのソウルは、あるいはこのニンジャ本忍はティターン・ニンジャクランの中でもジツに長け、エテルのシンピテキを深く学んだニンジャ、またはサブクランのタクミなる工匠ニンジャであった。
★◉ルーンカタカナマスタリー
このニンジャは、ルーンカタカナを深く学び、鍛造した武具により多彩な効果を付与することができる。
★◉グレーター・ルーンカタカナマスタリー
このニンジャはルーンカタカナの蘊奥を究めている。鍛造した武具により多彩かつ高度な効果を付与することができる。
★◉隻眼化
ギリシャ神話において、キュクロープスは隻眼の工匠であった。これは他地域の神話に登場する隻眼の鍛冶神などと結びつけられ、製鉄・鍛冶の過程で視力を失う工人の姿を反映したものだと言われるが、これは一部の研究者が正気を保つために用意したカバーストーリーに過ぎない。事実、アリスティアスの失われた戯曲が語るのは、隻眼の孤児がティターン・ニンジャクランのインストラクションを受け、恐るべき雷霆の工匠ブロント・ニンジャとしてカイデンするまでの英雄的功業の数々であるのだから。真のニンジャの一つ目はスリケンめいて敵を刺し、相手のカラテを見定めるにおいては凡夫の双眸に遥かに勝るのだ。
★レッサー・カジヤ・ジツ
ソウルの導くままに、超自然の鍛冶を行う。ルーンカタカナやハイクを刻めば、単なる業物に留まらぬシンピテキなる魔力を宿らせることすら可能だろう。
★ニラギ・ジツ
金属を溶かすニラギ・ジツは、ユガ・ニンジャやレンキン・ニンジャクランによって使用されたジツであるが、ニンジャ鍛冶師達にとってもまた親しいジツであったことだろう。このジツを使用することは、そうした古のニンジャ鍛冶のドーに入門することに他ならない。
★アーク・エンハンス
かのカジヤ・ニンジャのニンジャネーム、サンダーフォージは彼が鋼を打つ際、そのヤットコとハンマーに雷を走らせるところから来たと思しい。神話においても、雷霆を鍛えあげたキュクロープス3柱の名はみな雷の縁語に由来する。いま、主に敵を打ち倒すためにこのエンハンスが使われるとしても、その根本には神代のクラフツマンシップがあるのだ。
★★カジヤ・ジツ
カジヤ・ニンジャは、妖刀ベッピンのみならず、ソガ・ニンジャに依頼され三神器すら鍛え上げた。単なる金属加工から遠く離れた、真のニンジャのカラテとジツを注いだこの鍛冶のアーツは、マッポーのネオサイタマにあってそうした遠いバトル・オブ・ムーホンから平安時代劈頭にかけての名工のワザマエともつながる一種のレガシーであるともいえる。
★★プロメテウスの火
ギリシャ神話において、知恵者として知られるティーターン神族のひとり、プロメーテウスは同時に神々から火を盗み出し、人間に与えた文化英雄でもあった。このプロメーテウスはしばしばワンソーにも比される。しかし、ここに隠れたニンジャ異説を数々の史料から浮き彫りにするならば、それは血生臭いものとなるだろう。即ち、プロメテウス・ニンジャとオリオン・ニンジャ(あるいはそれに相当する高位ニンジャ)がサソリ・ニンジャクランからカトン・ジツの火を盗んだことを示すに違いないのだ。結果、オリオンは討たれ、ひとりプロメテウスがティターンのワザを加えた独自のカトンを発展させたのだと考えられよう。
★★★クリエイト・ケンドー・オートマトン
カジヤ・ニンジャがその鍛えたバスタード・カタナブレードツルギに刻んだハイクは、さながらカゲムシャ・ジツめいてケンドー・オートマトンを作り出すに至った。カジヤ・ジツに通じるニンジャならば、マッポーのネオサイタマにあっても魔剣のしもべを作り出し、使役することができるだろう。
★★★ヒュペリオンの光炎
ヒュペリーオーンは古の太陽神とされたティーターンであり、またしばしば同一視されるヘーリオスもまたティーターンである。このことが暗示するニンジャ真実は、ティターン・ニンジャクランにもソル・ニンジャクランのジツが一部流れ込んでいたのではないか、という仮説である。そもそも、ソル・ニンジャクランはカラテの外部への放出(カラテミサイル)やカラテによる肉体の変成を否定した他はゴダ・ニンジャクラン及びその系列が研鑽を深めた領域を同じく得意としたニンジャクランであり、両者の結びつきは不自然とは言えない。従って、先に挙げた太陽神ティターン・ニンジャは、ソル・ニンジャクランめいたカラテの直接放出を介さない熱線照射のようなジツを使っていたのだと考えられる。
最後に
ここまでお読みいただいて、ありがとうございました。作成動機がバランスの取れたソウルを作る、ことよりもイマジナリを再現しやすくする、ことに重点を置いたものなので、あまりゲーム的に奥ゆかしくない調整になっているかもしれません。実プレイされた上でのご感想や、もちろんジツ解説の読み物部分へのご感想も、頂けるならば大変うれしく思います。
よろしければ、ルーンカタカナを使ったハイクを詠んだり、常時ダメージ軽減しながら巨大化してノダチを振り回したり、石にされたりアガメムノンに電撃ビリビリで爆発四散されたりしてみてください。
なお、フィードバックを頂いたり、こちらで実プレイしてみたりした結果として、予告なく内容が更新されることがあります。ご了承ください。
04/07再び追記:
育成序盤からのノーペナワザマエ殴りを許しているのは強すぎるのでは?という気持ちと、でもムテキも比較的すぐワザマエ殴り安定するし、キネシス迎撃を保険にできるカラテミサイルや安定性はやや落ちても早い段階からエンハンスワザマエ殴りができるコリやカトンもあるよね……という気持ちの間で揺れています。(最終形では皆半神的存在となるのでノーカラテ体力問題は消えるでしょう。大型なので拘束しにくい分は電磁持ちに張り付かれると詰みやすい分でイーブンにならないかなあ……)
☆をビッグに比べてペナ据え置きかつ増加体力控えめ調整にし、エンハンスとサステイン併用した時の精神負荷をGマインドブラストやイビルアイが一人見えるだけでちょっとしり込みする合計4-5に設定したことでバランスをとった気でいることはいるのですが、むずかしい。