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一期一会・有縁再見。

こんにちは。連日雨ですが、ジメっていませんか?長崎も雨ばかり。
湿度は肌の保湿には良いですが、過ぎると不快指数が堪りません。
そして5月に四川省から長崎に一緒に帰国した「変面木偶(デグ)人形」のリンちゃんは、湿気が大敵なので24時間除湿機が欠かせません。
なので雨の日は人形の練習が出来ません。でも練習の間が空くと途端に操作の感覚が鈍ってしまうので、スタジオや体育館を借りて練習しています。
今回は変面人形リンちゃんの事、成都に滞在した時の事を書いていきたいと思います。

まつげバチバチのリンちゃん。

どうして人形だったか。

これまでの変面事業は「変面」に徹していました。企画・裏方として従事していた時も川劇の変面以外の演目を認識してはいても、変面以外の事は特に考えていなかったのが事実、ありました。
なんですが、昨年出演した「成都市国際音楽祭」で四川省の役者さんと共演した中に人形師さんもいらっしゃり、とても感銘を受けました。

変面人形の高貴な顔よ…そしてリンちゃんは「可愛い系」です。

(人形が加わる事でこんなにもショーが華やかになるのか)と実際に目の当たりにして感じた気持ちです。日本に人形遣いがいるかどうかは存じませんが、是非Clanで取入れたいと思い、技術の習得と修行に至ったのがリンちゃんお嫁入りの経緯です。
あの時変面人形に出会えてよかったです。そして人形でなければ駄目でした。人形に出会わなかったら今の進歩はありえなかったです。
でも変面と人形遣いは同時に行えないので、現状は自身が先ず変面を行ってから一旦退場して、人形の準備をして再登場するという構成ですが、本来望むべき形ではないので、変面師の育成に力を入れていきたい所存です。
そしてそして、人形操作を学ぶために四川省成都市に渡ったのが5月。成都に到着した時点では、誰から学ぶのか、どんな先生なのか、一切の情報を私は知りませんでした。(そんな事ある?)知った後は、驚きと喜びとカルチャーショックの連続でした。

穏やかだった滞在期間

人形の先生との間を取り持ってくれていたのが、成都で活動している変面師の羅(ルオ)先生で、30代というお若さで国家二級俳優だそうです。
国家◯級という称号は成都で活動を行いながら、国の交流事業に大きく貢献した役者にしか与えられないそうです。
失礼ながら、お会いしたときの第一印象は(現地の学生さんかな)と思うほど見た目年齢が少年のようで、間違っても口に出さないでよかったです。
本当によかったです。口は災いの元なり。

左:羅先生。何という学生風味なんだぜ…
なのに変面時のオーラはバチくそえげつないです。ギャップよ…

とても多忙であろう羅先生。なのに滞在期間中、出来る限り一緒に過ごしてくれてサポートしてくれました。
人形操作を教えて下さる先生がご高齢という事、そして四川訛りが強く、藩会長(通訳)でも言葉を聞き取りにくい、という事もあり羅先生が直々に指導してくれる事も多く、本当に言葉で言い表せない程お世話になったんだなぁ..でもそれを伝える言葉(中国語)をそもそも持ち合わせていないので、感謝の気持ちをちゃんと伝えられなかった事だけ後悔しています。

指導時の風景。ちなみに外。
どうでもいいですが、めちゃくちゃ蚊が多かったです。(本当にどうでもいいな)

優しく気遣いの塊の羅先生。成都の空港に到着した時に頂いたお花は、押し花にしてほんの少しだけ持ち帰り、今は栞になり、それを見る度に、羅先生の事や四川の事を思い出して懐かしくなります。

我ながら柄にもない事をしたなぁ。でも栞は読書に必須なのでよかったです。

先生達にまた会えるのか、会おうとしない限り会える事はないのか。
簡単に会える距離ではないし、例え距離が近かったとしてもわざわざ会う事はない関係性も多いです。今回に限らず、国外に行くたびに知り合った人達に対して「一期一会」を感じてしまいます。
帰国の時の空港で挨拶を交わし別れた後に、羅先生から「有縁再見」とメッセージが届きました。「縁があればまた会いましょう」

何故に私の方が座高が高いのか。

「再見」って良い言葉ですよね。再び相まみえる事が出来る前向きな光を感じる事が出来ます。そして縁を繋げていけるのかも自分次第。今度は日本で会えるように、それを目標の一つに頑張ります。

蚊が多かった原因は直ぐ側にプールがあったからでした。


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