【翻訳】Imperator: Rome開発日記2020/05/25
※機械翻訳を修正したものです。
原文はコチラ
前書き
みなさんこんにちは!
今日は私(@Trin Tragula)と@Arheoが共和国政体メカニズムの改善についてお届けします。前半の担当はArheoです。
始めるにあたって、今回の変更に至った経緯について、少し説明しようと思います。
共和国の元老院の仕組みは、マップ上のすべての共和制国家を代表する「キャッチオール(包括的)」な政体として始まりました。開発中に、元老院が共和国プレイヤーのゲーム体験の中心的な考慮事項として機能するようにしたいと考えていたことに気づきました。
それは、部分的には成功しました。元老院は、どこを見ればいいのかを知っていればうまく操ることができますが、大量のツールチップや数字を見渡さないと、なぜ元老院が賛否を投じているのか、しばしば不明瞭でした。おそらくそれ以上に重要なのは、新しい人物行動や外交行動を追加したいと思ったときに、その都度検討するのが大変な作業になってしまい、最終的には廃止せざるを得なかったことです。
そこで、私たちは設計図に戻ったのです。派閥の再構築にはいくつかの主要な目標がありました。
・ローマの元老院の政治的な成り立ちをより正確に表現するものであること
・共和国プレイを際立たせるような、プレイヤーの障害となりえ、
また、重要な立ち位置を占め得るものであること
・派閥がよりダイナミックなものとなり、将来的には、国家に新たな
コンテンツを追加することができるような拡張性を持っていること
ここで@Trin Tragulaにバトンタッチすることにします。この目的を達成するまでの経緯を説明してくれるでしょう。
共和国の元老院
共和国では、州の市民は議会を通じて権力を行使します。このゲームで最もよく知られている議会は、おそらくローマの元老院でしょう。歴史上の元老院にはゲーム内のような派閥はありませんでしたが、どの時代でも、元老院議員が集まる派閥のようなものはしばしば存在していました。すべての元老院議員は投票する権利を持っていましたが、同時に、誰もが自分自身のためにその投票権を行使するという選択をしたというわけではありませんでした。
元老院議員は、政治的に活発な元老院議員の一人に対して、あるいは友情によって、義務を果たすかのように投票が行われることも多かったのです。どんな議会も、それが人々の中から作られている限りは、他の人物よりも印象的な人物というものが存在するものです。
ローマの元老院では、無言で投票した人はしばしば「ペダリイ」と呼ばれていました。なぜなら、投票はしばしば、現在の演説者への支持や不支持を示すために議会の片側からもう片側に元老院議員が移動するという方法で行われていたからです。野心的な元老院議員はこうした「ペダリイ」から多くの信頼を得る必要がありました。元老院の政治は、高い思想やイデオロギーを持っているかどうかと同様に、自分の周りにどれだけ多く他の議員を動員できるかにかかっていたのです。
政治において理想が重要ではなかったとは言いませんし、元老院の機能を善意だけに頼っていたわけでもありませんが、今までゲームの中で用いられてきたシステムでは、派閥は常にその理想とするイデオロギーに沿った投票行動を行っていました。現実には、そういった影響というものはより間接的で、影響力のある政治家は大抵の場合、自らのアイデアの支持を、信頼と個人の利益を組み合わせたものによって獲得していました。
メナンドロスアップデートでは、派閥システムを全面的に刷新しました。漠然としたポリシーに対応した複数のジェネリック(総体的)な派閥は廃止され、代わりにその時代の政治的なグループに対応した派閥を採用しました。これはつまり、政治バランスを取る必要がある三つの派閥がどの時代でも存在し、それらのメンバーや影響力はより流動的なものになっているということです。
我々は、プレイヤーが気に掛けている問題を解決するために派閥を分析するのではなく、派閥が気に掛けている問題がプレイヤーに働きかけるようにしたいと思っています(詳細は以下で述べます)。
派閥
ローマの派閥は、共和国の後期に存在した政治的なグループをベースにしていますが、それらを正確に模倣しているわけではありません。
オプティマテス(閥族派、元老院派)
この派閥は主に古代の血統の貴族を代表しています。新人(ノウス・ホモ)の台頭や平民が元老院に影響力を持つことに反対します。オプティマテスは、ポプラレスが共和国の古代の特権と伝統を破壊する破壊的な力であると考えています。
ボニ(良き人々)
ボニは、貧しい大衆のニーズと欲求に目を向けながらも、安定性を維持し、段階的な改革を通じて行動するというバランスを取ろうとします。彼らは、前進する方法は、急進的な改革や民衆運動に力を与えることではなく、元老院を通し、既存のルールを利用することだと考えます。ボニは、社会の中の特定のグループを支持するのではなく、国全体の最善を考えていると信じています。彼らの反対者は、彼らがどんな犠牲を払ってでも現状を支持する者たちだと信じています。
ローマの歴史学では、ボニとオプティマテスはしばしば同義語として使用されています。ここでは、キケロのような旧共和国の理想を守り、維持しようとする者と、すでに特権を与えられた者のために純粋に権力を求める者とを区別するために使用しています。
ポプラレス(民衆派、平民派)
「庶民の男たち」は、負債を抱えた農民、貧しい貴族、戦後の生活に適応できなかった退役軍人など、庶民の利益のために行動することを主張しています。庶民派は、ほとんどすべての点でオプティマテスに反対します。彼らは、古い伝統と少数者の特権を覆すために、多数派と体制を揺るがすことができる人物によろこんで権力と金を与えます。
選挙と派閥メンバー
メナンドロスアップデートでは、元老院の派閥が行使する票は、個別の補正に依存しなくなり、その代わりに、その派閥のメンバーである人物から得られるものとなりました。
各国の人物には「元老院への影響力」が設定され、各派閥に所属する人物の票数を合計して、その派閥の票数が決定されます。
元老院への影響力をどのくらい各人物が持っているかには、大きな差が発生します。一部の人物は他の人物よりも多くの票を獲得することができます。これは、厄介な派閥に影響力を持つ人物を排除することによって、その派閥をコントロールできるということを意味します。もしそのような人物が派閥を次々に変えるようなことがあれば、この効果を一層強く感じられるでしょう。
人物の元老院への影響力は権力基盤に基づいています。しかし、それはまた、特性(「演説者」の特性や高い人気を持つ人物)や役職などの多くの要因によっても修正されます。
総督や将軍になった人物は彼らの影響力が激減したと感じるでしょう。権力基盤が増加したとしても、首都にいない時は元老院に影響を及ぼすことが難しく(不可能ではないが)なるからです。
同様に、人物が所属派閥を変更する要因も見直され、人物の性格的特徴や社会的地位が、忠誠心をどこに置くかという問題により大きな役割を果たすようになりました。例えば、自立心の低い人物は一門の長が支持する派閥に流れやすく、そうでない人物は同じ理由で一門の長が支持する派閥を避けるでしょう。
派閥の同意と権力の濫用
以前と同じように、元老院の派閥はプレイヤーの行動の多くに投票することができ、弱体な執政官の支配を妨害することができるでしょう。上で見たように、プレイヤーの行動を支持したり妨害したりする彼らの力は、そのメンバーの影響力にかかっています。しかし、彼らがプレイヤーを支持する意思があるかどうかは、もはや行動の内容に依存していません。その代わりに、すべての派閥は承認値を持つようになり、それは、プレイヤーが統治者としての行動を通じてその派閥に与えた好意を反映しています。プレイヤーが一門の長に土地を与える場合、オプティマテスは承認しますが、諸家の人物のために凱旋式を開催する場合、彼らの承認を失います。ボニのメンバーは共和国の理想を守ることに拍手を送りますが、ポプラレスとオプティマテスは共和国の理想を様々な方法で抑制することに賛成します。
このように、思想や政治的な利害関係は元老院の機能にとって非常に重要であることに変わりませんが、すべての派閥が望むことの少なくとも一部を確実に実行できるようにすることで、プレイヤーの行動に対する支持を確実に集めることができるようになります。
承認は、派閥がどのように投票するかを決定するので便利です。元老院の政党から十分な承認を得ている限り、「ほとんど」何でもできます(元老院での現在の支持率はトップバーに表示されています)。
プレイヤーがこの力を濫用すれば、それはあなたを傷つけるために戻ってくるかもしれません、派閥はプレイヤーがすることすべてについて意見を持っているし、プレイヤーが彼らが承認しないことを行うために彼らの票を使用した場合、彼らが将来的にプレイヤーをサポートする可能性は低くなります。これは、派閥がその議題を押し通そうとするのを止める場合には、特に正しいと言ってよいでしょう。
派閥のアジェンダと執政官拒否権
どの場合でも、あなたの元老院のすべての派閥は、彼らが満たされて欲しいと思うアジェンダを持っています。これらは、常に政府画面に表示されており、いくつかの州の都市基盤を改善するような非常に合理的なものから、法律の変更や、一門の長からの私領の没収といったはるかに簡単でないものまで存在します。
時には、派閥は他国への宣戦布告さえも望みます。
プレイヤーが派閥のアジェンダを満たせば、常に彼らから感謝され、元老院での承認に大きな補正が適用されるという形で表現されます。
しかし、派閥が自らのアジェンダについて黙っていることに頼ることはできません。もしメンバーの一人が執政官職に就いていれば、彼らは自分たちのアジェンダを実現できると期待しているでしょう。十分な承認がある限り、権力を握っている派閥は元老院で議題を押し通そうとするでしょう。これが起こるとき、プレイヤーはそれを許可するか、執政官拒否権を使用するかの選択を提示されます。拒否権は、その発動中に押し通されようとしているアジェンダの効力を停止します。
しかし、実権を握る派閥に反対することは、高コストかもしれません。彼らに対する拒否権を使えば、適宜回復するのが難しいほどに、彼らの支持率は急落することになるでしょう。
より多くの共和国、より多くの派閥
この開発日記ではローマの派閥に焦点を当ててきましたが、ゲーム内のすべての共和国のためにシステムを刷新します。メナンドロスでは、他の共和国のための3つの新しい派閥をフィーチャーする予定です。これは、ギリシャ政治の世界に触発されたものですが、世界の多くの地域で働く必要があるので、より一般的なものになっています。
それらの派閥とは、
オリガルクス(寡頭派)
この派閥は、あなたの社会の最も裕福なメンバーと、古代の貴族の一門を表しています。彼らは彼らの富と権力を増加させようとし、ローマのオプティマテスよりも、目標達成のために大衆を利用することを恐れていません。
デモクラッツ(民主派)
デモクラッツは社会の中で市民の自由を維持しようとしますが、彼らはローマのポプラレスよりも個人的な名誉に焦点を当てておらず、ただオリガルクスの利益に反して行動しようとする意図だけを持っています。
トラディショナリスト(守旧派、伝統主義)
トラディショナリストは、神々の邪魔をしないようにし、聖職者の特権を守ることに重点を置いています。彼らは平和主義者ではありませんが、領内の宗教の聖地を略奪することに反対し、一般的には多くのことに対して保守的な立場をとります。ボニが古いローマの美徳と共和国の建国の原則に憧れるのに対し、トラディショナリストはそのような政治的理想にはあまり関心がありません。
私たちは、これらを特別なものにするために時間を取りたいので、今のところ、ローマの派閥を私たちが望むように行動させることと、他の(ギリシャだけでなく大部分の)共和国のための合理的な一般的な設定を追加することに焦点を合わせました。一般的な派閥が実世界の社会的な対立や集団の利益をうまくモデル化できているということが、我々にとって重要だったからです。そこが、古いシステムの大きな失敗点だと我々は考えているのです。
しかし、将来的に私たちは、世界中の共和国により多くの国や文化に特化した派閥を追加したいと思っています。この新しいシステム自体がその助けになるとよいのですが。
いつものように、ここで見たものは、たとえ説明されている基礎となる力学が開発中の現状に合っていたとしても、ある程度変更される可能性があります。
ローマの派閥とプレイしている場合でも、より一般的な派閥でプレイしている場合でも、これらの変更は共和国のプレイ体験を大きく変えるものだと考えています。皆さんが楽しんでくれることを願っています🙂
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