シラブル(舌の位置)についてのクサノ的考察
みなさんこんにちは。
今週の有料noteのお時間でございます。
最近ありがたいことにレッスンで新規の生徒さんと接する機会を多くいただいているのですが「毎回これは必ず言うかも」というワードがあります。
それはずばり「シラブル」
広い意味で言うと「音節」なんて意味になるらしいんですけど(言語学とかでも使われるみたい)こと楽器の演奏でシラブルという場合は「トゥ」とか「ホー」みたいな感じで「どんな発音をしているか」という意味で使われることが多いです。
このシラブルなんですけど、クラリネットを演奏するうえで非常に大事なんですけど、ちょっとした語弊によってクサノ的には正しくないと思っているシラブルになっている方が多いです。
なので今回はこのシラブルを考察していこうと思います。
ではでは早速行ってみましょう!
シラブル、すなわち舌の位置
なんだか冒頭からシラブルだかシラバスだかクレパスだか専門用語が飛び交ってよくわかんないなあなんてなりがちですよね。
ということで今一度シラブルとは何ぞやということを確認します。
シラブルとはすなわち舌の位置です。
みなさん、試しに「トゥー」って言ってみてください。
舌が口の中で山形の格好をしているのがわかりますでしょうか?
今度は「ホー」って言ってみましょう。
今度は舌が口の中で谷形の格好になったのがわかると思います。
実はこの「トゥ」とか「ホー」とか言う感じで
何と言いながら発音しているか
がクラリネットの音に大きく影響を与えるんです。
で、これをシラブルなんてよく言うんですね。
ここまでオッケーでしょうか?
皆様は普段何と言って発音しているでしょうか?
考えながら次の項にいってみましょう。
太い息という言葉の語弊
さて、クラリネットを吹いていると良く聞くのが
もっと太い息で吹きなさい
なんて言葉。この言葉って語弊…があると思うんですよね。
というのも、クラリネットの発音はリードとマウスピースの隙間に息を効率よく送り込んで、効率よくリードを振動させて音を出すって構造なわけじゃないですか。
とすると、太すぎる息をいくら送り込んでもリードとマウスピースの隙間は限られているわけですから供給過多、つまりオーバーブローや息が持たない原因になってしまうと思うんです。
太い息ってのはあくまでイメージの話で実際に要求されているのは「太い音」の場合も多いです。この場合も、息を太くする=音が太くなるという構造ではないというのは頭に入れておきたいところです。
じゃあ太い音はどうやって生まれるか考えてみます。
太い音、すなわち響きが豊かで朗々としている音ですよね。ということはリードが効率よく振動して楽器に響きがしっかりと伝わっていると考えられると思います。
となるとキーワードは「リードを効率よく振動させる」というところにありそうですよね。
リードを効率よく振動させるためには過不足のない息やスムーズな流れの息が必要というのは皆様もお分かりになると思います。
息の通り道すなわち肺からマウスピースまでの通り道がぐねぐねだったりすると、息の質にムラができるのは自明でしょう。
はいここで話が戻ってきます。
この時に大事になってくるのがシラブルってことなんです。
肺から気道というのは筋肉でコントロールできない部分が多いんですけど、息の最終地点である「口の中」は舌や口の開き具合によってコントロールできますね。ここで音の質が決まってくるってことになります。
で、結論から言いますと
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