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逆締めリガチャーと順締めリガチャーのクサノ的特徴・違いと考察

みなさまこんにちはクサノでございます。
今週はちょっと旅仕事だったので更新がずれこみました。すみません…。

さて今日は久しぶりにクラリネットの仕掛けに関する記事にしてみたいと思います。前回はただ愛を語ってるだけでしたので(笑)


テーマはズバリ

「逆締めリガチャーと順締めリガチャーの特徴、違いと考察」

です。なんか論文でも書くのかってくらい固いテーマですね。
中身はいつも通りなのでご安心くださいませ。


現在市販されているリガチャーは大別して2種類。

リードの側にねじがある「順締め」とリードと逆側にねじがある「逆締め」があります。

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例外の形のものもありますが、今回は割愛。

この2種類のリガチャー。クサノ的には「締め方による特徴」があると思っているんですよね。
出てくる音もそうですが、吹奏感や息の方向にも影響を与えると思っていまして、主なリガチャーのレビューに加えて、今回はクサノが思う「向いている人のタイプ」なども考察していこうと思います。良かったらお付き合いくださいませ。

※今回もクサノの主観によるところが多いので「そんな感じか~」くらいの温度感で参考にしてくださると幸いです。

逆締めリガチャーの印象・特徴

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現在のクラリネットシーンでは主流となっているリガチャーだと思います。
体感で7割くらいの奏者が逆締めリガチャーを使用しているのではないでしょうか。
非常にたくさん種類があるというのもうれしいところです。

逆締めリガチャーの一番の特徴は「逆締め」というだけあって、リガチャーを止める部分のねじがリードの向こう側にあること。
これによってリードがより自由に振動する、なんて言われ方をよくしますね。
リードに接する面がねじに干渉されづらく、接地面の素材や形状を工夫することによって音色も変わると言われています。

音色は華やかで軽やか。キラキラした音がする個体が多いです。
逆締め機構によりリードのフリー感を高めて、さらに自由に演奏したいというニーズに応えてきた印象があります。
音程もそれに伴いやや高めに感じることが多いですがこの辺は奏者の工夫次第といったところ。

昔は順締めリガチャーが主流の時代がありましたが、ボナードあたりが逆締めリガチャーを販売し始め、ハリソンなどその他多くの会社が追従した形のような歴史っぽいです。(ソースどなたか…)
まあ売れたんでしょうね(笑)見た目もハイソな感じがしますし。

売れる分非常にたくさんの種類があるので一部を次の項で軽くレビューしてみます。

主な逆締めリガチャーのクサノ的レビュー&特徴


ボナード

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【生産国】フランス
【素材】 真鍮
【メッキ】 ニッケル・ゴールド・シルバー・ピンクゴールドなど
【お値段】約5000円~
【備考】接地面のレールによりリードの響きがより得られるとのこと

フィラデルフィア管などで活躍した名クラリネット奏者ダニエル・ボナードが開発したのがこちらのリガチャー。

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知りうる限りだと逆締めリガチャーの元祖だと思われます。歴史が長く使われ始めて50年はあるんじゃないですかね。
非常に華やかな音がするモデルで出てくる音はザ・陽キャ。ゴールドメッキだとそれはそれはキラキラとした音が出ます。
メーカーによるとこのレールの部分が音色のポイントだとか。

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多くの逆締めリガチャーのモデルとなっていると思われる名作リガチャーです。

HB

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【生産国】フランス
【素材】 真鍮(?)
【メッキ】ラッカー・ゴールド・シルバー・ピンクゴールドなど
【お値段】約2500円~
【備考】接地面の加工にややボナードとの違いあり。

え、さっきと何が違うん…って感じですがこちらはHB(エルアール&ベナール社)が製作しているリガチャーです。
ボナードとの違いはリードの接地面。ここがこんな感じです。

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ぽっち仕様になってるのがボナードとはまた違った吹奏感を生みます。
個人的にはHBのほうがギラギラ感は少な目で少し落ち着いた音色が出る印象。特にクサノはピンクゴールドのHBはかなり印象が良く、もし逆締め使うならこれ使ってもいいなあと思っています。

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