郷愁と卒業
久しぶりに日記を書きます。最近は、夏の暑さや原稿に追われていることを免罪符に、全然書いてませんでしたからね。
さて、今日は『響け!ユーフォニアム~アンサンブルコンテスト~』を観ました。何気ない会話から動作まで、あらゆる要素に学生の瑞々しさが感じられて、青春に消し飛ばされそうだった。中高生のとき、「なぜ高校生を題材にした作品が多いのだろう?」と疑問に思っていましたが、ようやく解を得た気がします。そりゃ、苦悩も喜びも、日常の会話まで何もかもが眩しい時期があれば、迷わず題材にするだろう。
話は少し変わりますが、前作である『誓いのフィナーレ』を観たときと視点が全然違ったのも面白かったです。当時は高校生で、まだ創作にも殆ど触れてなかったので、高校生の眩しさについて考えることもなければ、描写の上手さに嫉妬することも無かったのですね。
『響け!』シリーズは学生の描写が本当に上手いのですが、今作では鎧塚先輩のセリフが余りにも文学で良かった。窓を開けるのが上手いねって、それだけで行間を読ませるの本当にズルすぎる。俺もそんな描写ができるようになりたい。取り敢えず、今は学生創作がしたい気持ちになっています。高校とかも取材したいな……。
さて、今作では主人公の黄前久美子は高校2年生で、吹奏楽部の部長になっています。次作では3年生編になるので、当然先輩である夏紀先輩や優子先輩は卒業してストーリーには関わらなくなってしまう。これがもう、本当に悲しかったのですね。エンドロールを眺めて、もう彼女らには会えないのだと思うと、胸の奥が締め付けられて、現実から目を逸らしたくなった。既に卒業した香織先輩やあすか先輩にも思いを馳せながら、苦悩や衝突を経て成長した大学生は、やはりエピローグであるなと思いました。限りある時間だからこそ、別れが決まっているからこそ、学生生活は眩しい。分かっていても、やはり先輩たちの別れには耐えられませんでした。本当に辛いので、1期から戻って見返そうと思います。アニメでは、幾らでも過去に戻ることができますからね。
とは言え、今の関係値から進んだ先輩たちが見られなくなることは本当に悲しい。その眩しさから、思わず停滞すら願ってしまいそうになる。でも、時は進んでく。彼女らは、迷いながらも確実に進み、やがてはエピローグのずっと先へと人生を歩んでいく。その事実は眩しくて、今の自分には抱えきれないとも思います。そんなことを考えながら、今日も文章を書き綴っていく。……そして、次の曲が始まるのです。