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暴言・暴力の根源にある心理を考え、体罰をなくす方法

こんなお悩みありませんか?

自分自身が体罰や暴言を辞めたいのに辞められない。
身近な人が体罰や暴言を辞めれず困っている。

私自身は体罰や暴言を肯定しているわけではありません。しかし、体罰や暴言、それをしてしまう奥底にある真理を紐解かなければ、この問題は解決しないと考えています。

海外の現状

スペインで万が一、体罰や暴言があった場合、100%訴えられます。もしくは、体罰や暴言を与えてしまった選手の親から10倍返しで同じようなことをやられます。もちろん、スペインでは一切ないのですが、万が一体罰や暴言があった場合、コーチとして絶対に許されないことなのです。

ただ海外では一切体罰や暴言がないから、日本もルールで禁止したり、体罰や暴言をやるコーチを訴えたり、ツイッターで晒すなどということをしても、体罰や暴言を与えた人自身が変わることはありません。根本的な問題を解決しなければ、行動は変わらないということです。

根本の想いを掘り上げる

まずは、厳しく言ってしまうことを掘り上げていきます。

  1. なんのための行動ですか?→間違えを正したい

  2. 間違えを正すと何ができるのか?→良いプレーができる

  3. それによって何得られるのか?→選手を良くする

そうすると根本にある想いがわかります。この場合、根本にある想いは、チームを強くしたい、選手を良くしたいです。この欲が強いから、暴言に走ってします。

このチームを良くしたい、選手を良くしたいという意欲が強ければ強いほど、だから上手くいかないとイライラいして、結果、暴言という手段を選んでしまう。

じゃあ暴言を選んでいいですか?それは違いますよね。

そもそもの目的は、チームを強くしたい、個人を伸ばしたいということです。この目的を達成するために、体罰や暴力以外の手段を考えていくべきです。

目的を達成するための手段を探す

例えば、ある記者会見で、体罰は選手を精神的に強くしたかったと言っている人がいたとします。彼も体罰が目的ではなく、選手を精神的に強くすることが目的だったわけです。

そこで、選手を精神的に強くするためには、体罰をする以外の他の方法を考えていく必要があるんです。

もし選手を精神的に強くするために、体罰以外の他の方法を選ぶとしたら何がありますか?例えば、座禅を組みに行く、富士山をみんなで登るとか、要するに体罰以外の方法であれば、何でもいいんです。目的を到達するために、体罰の方法を探し、その方法を試して、上手く行ったか行かなかったかを検証する。

仮ににうまく行かなかったら、落ち込んだり、またイライラするかもしれない。けれど、意欲が強いからイライラするのだと思い出し、もう一度目的を明確にする。そして、具体的にどうするかを掘り下げていくんです。

頭から否定しても解決しない

体罰や暴言をただダメだと頭から否定することだけでは、本人が根本の想いに気づいて行動を直すところには到達しません。

もう少し身近なことで考えてみましょう。
例えば、タバコを辞めたいけれど辞められない場合。

  1. タバコを吸って何を得ている?→一人になる時間

  2. 一人になる時間があると何がメリット?→リラックスできる

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リラックスするためにタバコ以外の方法は?
→アロマをたく、マッサージに行く、水を多くのむ

タバコを吸うことを否定するのではなく、根本にある想いを思い出すのです。そして、その想いを到達するために、タバコ以外の方法を考え、実際にやってみる。

まとめ

体罰や暴言をする根本にある想いを掘り上げていく。人によって掘り上げる回数は異なりますが、もうこれ以上出てこないというところまで繰り返すと、本当の想いを知ることができます。そこから、自分の意欲を認め、見つけた根本の想いを達成するために他の方法を探し、実践します。

いかがでしょうか?これですぐ解決できるわけではありません。体罰や暴言はもちろんダメだということは誰でもわかります。ではなぜやってしまうのか、ここを解析しなければ、問題としては消えません。

自分自身は体罰や暴言をしていなくても、もし周りに「ついついやっちゃうんです」という人がいたら、根本の想いをちゃんと引き出してあげてほしいと思っています。

サッカーの技術だけではなく体系的にサッカーを考えたい。そんな方へ、倉本和昌が主宰するワールドサッカーラボの中で、情報を発信しています。気になる方はこちらの記事も読んでみてくださいね。

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