今夜、ハードロックカフェにて @第10夜
昼下がりの東京。ここは上野、ハードロックカフェ。
今日もまた、客もまばらな店内の片隅で
ニューウェーブ好きな先輩(40代後半独身貴族)とギターロック好きな後輩君の
ビール片手にダベりタイムが始まる。。。
「後輩君、今年のフジロックのメンツ、どうよ?」
「まあ、我々オールドスクールなニューウェーブ・ファンが注目するところは・・・」
「当然、THE CUREだろ」
「ですよね」
「問題は、CUREが何曜日のトリかって事だ」
「あー。日曜じゃないですか?土曜日はケミカルでしょ」
「過去のフジロックでは、CUREはどうだったんだっけ?」
「2007年は、金曜日でした。ちなみにこの年は、ケミカルが日曜のトリです」
「うむ」
「次は、2013年。この年は、日曜トリです」
「この時が伝説の・・・」
「そうです。伝説の3時間ライブ。アンコール10曲やったやつ」
「さすがやね。ニール・ヤング超えたね」
「となると、今年もやっぱり日曜トリですかね」
「いやちょっと待て。日曜日さんは、遅刻魔なんだよ」
「?」
「土曜日さんは、待ちぼうけだしな」
「??」
「金曜日ちゃんはね、迷わずガンガン恋しちゃうモードなんだよ!」
「・・・それって、先輩の好きなFriday I'm In Loveの先輩流の和訳ですか?」
「YES。よって、今年は金曜日ちゃんで決まりだな」
「いや待って下さい。多分2007年は、その忖度があって金曜日ちゃんだったと思うんですよ。にも関わらず、2013年は日曜日さんです。で、伝説の3時間ライブ誕生です」
「あ、6年周期でCURE呼んでんだな。今年は土曜日さんかも」
「ありますね」
「無いわ!絶対に金曜日ちゃんだわ!」
「・・・。先輩もしかして、先輩が個人的に、人少なめで快適な金曜日ちゃんに行きたいってだけなんじゃないですか?」
「うっ」
「浮かれた客でごった返す土曜日さんと日曜日さんに行きたくないだけじゃないですか?孤独感で死にたくなるから」
「それを言わないで〜」
「大丈夫ですよ。CUREは何曜日ちゃんでもガラガラですから」
「違うんだ。帰りのゲートを独りでくぐる時とか、独りでシャトルバスを待ってる時とか、独りで苗場食堂のトロロ飯食ってる時とか、ドラゴンドラに独りで乗ってる時とか、想像すると本当に死にたくなるんだよお」
「先輩らしくないですね。てか、ドラゴンドラはわざわざ一人で乗らなくてもいいでしょ」
「あーっ!Boys Don't Cryかかった!」
「って、いつの間にリクエストしてたんすか。これ、アンコールで演るヤツですよね。先輩がめちゃくちゃグっときちゃうやつ」
「泣いたらアカン、泣いたら」
(2019年3月5日)
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