テニミュ4th関東氷帝感想

※過去書いた記事の再掲です。

テニミュ4th関東大会青学vs氷帝感想(配信)
備忘録も兼ねての関氷感想 取り留めないです・マイナス感想あり
※原作全体のネタバレ、4thの他公演、新テニミュのネタバレ若干含みます。



4th、不動峰とルド吹までは現地で観劇していましたが、今回は配信で観劇しました。本来は現地で見る予定でしたが、演者の体調不良のため中止になったので配信に切り替えました。
今まで4thを観てきて文句を言う事も多かったので、現地で観たら観たで文句を付けまくっていたような気がしますが、それはそれとして現地で観れないと知ったときすごくすごく残念に思ったので、なんやかんやでテニミュ観るの楽しみにしてたんだなと気付きました。私は心がふたつあるオタク……。


観たのは2/25の氷帝スイッチング配信です。
これは私の無知によるものなのですが、氷帝スイッチングという事は、青学と氷帝が揃うとこでは7:3くらいで氷帝を優先しつつ青学の見せ場も写してくれるのだろうな。という気持ちで配信を買いましたが、実際は体感9:1くらいで氷帝が写っていました。ほんとにスイッチングだった。青学の様子がよくわからなかったので、機会があれば次は大楽を観ようかなと考えています。S1の手塚が観たい。


●ざっくりとした氷帝メンバーの感想

•跡部
歌が上手かった。高橋怜也、お前は帝劇の柱になれ、って何度も思った。
S1の歌の「踊れ 踊れ 踊れ 踊れ~!」のところなんてもう、オペラ座の怪人でクリスティーヌに歌わせてる所のファントムじゃん、、、と思った。跡部、歌がしみじみうまい。感情を載せて歌い上げるタイプの歌が特にうまい。

ずっと歌が上手いが故に、真っ当に努力してそうな跡部だなと思った。原作跡部も努力家ではあるのだが、人を舐めたような態度の裏に努力で裏打ちされた実力があるのが原作跡部で、4th跡部は表からして努力している事がひしひしと伝わってくる〜という印象を受けた。あんまり笑わないのも真面目そうな印象に拍車をかけてるのかな。

・岳人
ビジュアルが満点だと思った人①。試合中も良かったけど、乾の疑惑の判定にアウトだアウト!って菊丸と言い争いしてる時とか、試合前に日吉に勝ちにいけって言ってる時により強く岳人だ!!と思った。思ってる事をすぐに主張していく感じがすごくそれっぽい。この岳人で氷帝の日常が見たい。

・忍足
すごく心を閉ざすのがうまそうな忍足だった。岳人がかわいく慌ただしくパフォーマンスしてるのにも動じてない感じ。全国での桃城vs忍足の試合がすごく想像しやすくて期待出来る。
というか、今回菊丸が舞台上にいなかったので、実質D2が桃城vs忍足の試合のようなものだった。岳人はよくパフォーマンスしてたけど、対戦相手の菊丸が不在だとどうしても違和感は出るなーと思った。

・ジロー
ジローの天真爛漫な感じがすごく出てて良かった。ベンチワークの時にジローちゃんを見ていると多幸感に包まれる。
カーテンコールの時もずっと笑顔を振りまいてて、でもガクッと眠くなってる時もあって、ジローちゃんがおる……と思った。不二に負けた後に不二に絡みまくり、お前より強いやつなんているの?っていうくだりが好き。

・鳳
自分の想像よりも声が高くて地に足がついていない感じで、見ていて不安になる長太郎だった。サービス時にフォルトしそうという点では満点だった。でもこの長太郎と宍戸がよい関係を築いていると思うと安心するし、自分の中で宍戸の株が上がった。こんな株の上がり方でいいのか?
声の高さに面食らいはしたものの、純真で先輩達や同学年達に対してよくコミュニケーションを取っているところ、対宍戸さん以外ではこんな感じなんだな~と思って楽しかった。S1試合前に一瞬倒れ込んだジローをお世話してるところがかわいい。

・宍戸
ビジュアルが満点だと思った人②。宍戸が断髪後の宍戸としてかなり仕上がってる感じで観ていて安心感があった。試合中にラケットを指で立てるポーズを自然に決めてくれるの原作再現でいい。タカさん樺地戦で腕を犠牲にするタカさんに寄り添って発言してたのが印象的だった。

・樺地
見た目的には怖さや威圧感はそこまで感じなかったけど、自分の役目を忠実に果たそうとする感じがとても樺地だった。あんまり自己主張しないけど試合後は包帯を巻いていて、その上でジローを運んだりして(これはジローからもストップがかかってたけど)部の皆のために尽くしてるな〜と思って泣けてきた。氷帝で寿司行くくだりで跡部から樺地にかける声がとても優しくて良かった。

・日吉
虎視眈々と下剋上を狙っている感じが出ていて見ていて楽しかった。
S1の跡部ディスコの時に跡部の後ろにぴたっとついていたり、ちょくちょく後ろから刺しそうなシーンがあっていい。
でも鳳の物真似をして宍戸さんをdisるくだりはかなり意味がわからず???となった。鳳にも宍戸さんにも失礼じゃない!?下克上には周囲の支持もものにして地盤を固めることも大事だと思うんですけど……。


・滝
氷帝の解説役?としては聞きやすかったと思う。でも宍戸の戦いの行方をじっと(内心複雑そうに)見てたり、宍戸に皮肉を言ったり?してる所はちょっとよくわからなかった。滝は宍戸に負けてレギュラー落ちしたけど、自分を負かしたんだから後は勝ち進むように応援するよ!という気持ちになるものではないのか。宍戸が負けることで自分をレギュラー落ちさせた氷帝は間違っていた、ざまあ、みたいに思いたかったのか?滝さんはそんなキャラでは無かったような気がしますが…。

宍戸さんも滝さんもビジュアルや所作はいいのに、二人が絡むと???となりがちだった。今回の氷帝はそういう違和感が多かった気がする。


●一幕~
・氷帝の校歌(ロイヤルスラム)かっこいい。氷帝の歌は歴代どれもかっこいいと思っていたので、4thも期待通りで嬉しかった。
青学の校歌(全体曲)はルド吹までのものから新曲になっていた。舞台が関東大会になって戦いが激しくなるのを表してるみたいで、この曲も好き。ルド吹までの校歌はカーテンコールの時に流れていた。今までの校歌も爽やかで好きなので、一公演に一回は流して欲しい。


・青学校内ランキング戦での乾VS手塚
乾が歌うんだと思ったらタカさんが歌いだしてびっくりした。タカさんが多めに歌っていたのは、タカさんが自分をお荷物だと思ってるからこそ乾のレギュラー返り咲きを観て奮起する所があったのかなと思った。乾が歌うサビのところ好きなメロディだからもっと長く聴きたい気持ちもある。
手塚ゾーンが発動したところで手塚が歌うんだと思ったら大石が歌いだしてびっくりした(ニ回目)大石が手塚に向かって、君と一緒に走りたいんだどこまでも~と歌ったときは、乾とは一緒に走ってはくれないんですか!!???と思いました。大石はみんなの副部長で優しいというイメージなので、手塚の事を特別に大事に思ってるんだなと思うとなんだか動揺してしまう。

今回の公演の範囲だと大石の歌唱が多めだった気がする。大石の歌はかなりうまいと思うから納得。(新テニミュで試合のない入江が沢山歌っていたように、ミュージカルは歌がうまい人に出番が巡ってくるものなので)


●菊丸・桃城VS忍足・岳人
菊丸・桃城のダブルスの試合だが、コート上に菊丸は不在で声だけ流れてくる。これにはとても困惑した。アクロバティックをしないにしても、代役がいてくれたら良かったと思う。よりにもよって今回3人でダブルスをやってるんだ!のシーンがあるから違和感が大きかった。誰の事を指して3人って言ってるの?って悩んでしまう。
関東大会前に大石と菊丸が喧嘩するシーンがあるのだが、その時も菊丸がいないからこのシーンは何だろう……?と困惑した。大石や岳人の演技自体は好きなのに、相手役が舞台にいないと中々頭に入って来ないんだなと感じた。
あと、ルド吹の頃から思っていたけど、菊丸役の人の発声の感じはやっぱり苦手だなと思った。喉が潰れて聞こえるのが駄目なのかな。
試合の決着が付いた時、桃城がジェントルマン的に忍足に礼をして終わるのが曲者対決だな~と思って思えて良かった。


●乾・海堂VS鳳・宍戸
鳳の声高いな!冒頭でびっくりしたのに試合が始まってから改めてびっくりした。音声だけ聞いてると壇くんやしい太が試合しているみたいである。でも試合中の鳳のちょっと勝ち気な表情とか、宍戸さんを信頼している感じは良かった。
宍戸さんは男気溢れる先輩って感じがして見る度にかっこいい。4th氷帝の中で宍戸さんのビジュアルが一番好き。氷帝D2に向かってそんなんだから(D1に)負けんだよバーカと跡部が煽った時に忍足がずっと俯いてるのにじわじわきた。かわいい。

乾・海堂の「利用させてもらうさお互いに~」でダーティだ……!と思ったのに、「旅は道連れ、世は情け~」で二人の人の良さが隠しきれていない……!と思ってフフっとなった。青学のD1はまだコンビを組み始めたばかりという関係性が感じられて、この後の公演でそれがどう変わっていくのかが楽しみだなと思った。
乾・海堂のピンチ→「データは取れたんすか」ってシーンの間に聖ルドルフ・樺地・ジローのシーンが入るせいで、一瞬試合の緊張が途切れるのが勿体ないなと思った。聖ルドルフのシーン自体は好きなんだけど……


●河村VS樺地
試合の時間的にはそんなに長くなかったと思うけど、観てて一番胸に来た試合かもしれない。
タカさんソロの「君も誰かの為にテニスを愛してきたんだろう」のくだり、ちょっと泣けた。樺地は口数が少ないし苦労して習得した必殺技をすぐにコピーしてしまうし、青学にとっては得体の知れない化け物のように見えるだろうに、試合で向き合ったタカさんには樺地の本質がわかるんだなと思った。
タカさんも樺地も誰かの為じゃなくて第一に自分の為にテニスを愛してたんじゃないのか、、とも思いましたが……。(この歌に限った事じゃないけど、4thの歌詞って『アナタがいたからこそテニスを好きでいられました』みたいな歌詞が多く、みんな本心ではテニスがそんなに好きじゃないのかな?と思ってしまう。穿った見方だけど……)

タカさんを激励する亜久津の天の声(回想)がおい河村!!負けんなよ!!!!!って感じでめっちゃ熱い男で笑ってしまった。お前が一番バーニングしてるじゃん。


●河村寿司
配信で弛緩しながら見ていた事もあってか、この辺は割と楽しめた。燕返し!でふふってなってしまった。地味に南の南っぽい所作が様になってていいなと思ったし、海堂がカルピンを凝視しているところがまさしく猫と触れたくて葛藤してる人の動きで可愛かった。
でも冷静になって見ればタカさんの死闘の直後にタカさん父がメインで音頭を踊るのってどんな構成なんだ……と思った。
でも関東氷帝はS3・S1の二つの試合で負傷者が出る事もあって、他の誰が音頭を踊っても違和感は出てくるような気がする。シリアスめな話の幕間にほのぼのコメディ系の日替わりを入れるのって結構難しいのかなと改めて感じた。


●2幕
2幕開始時のテニスだろの歌、疾走感あるメロディがかっこいいし歌詞が覚えやすくて、4th関東氷帝の曲の中では一番好きかもしれない。途中でサーブをしてニヤってする鳳が氷帝正レギュラーの風格があってかっこいい。


この曲は氷帝と青学全員で歌っているけど、不思議と氷帝が歌っている事に違和感があるなと思った。
恐らく、氷帝は『氷』というテーマを背負っている学校だからだと思う。氷帝校歌・ロイヤルスラムでも凍てつく~という言葉が出てきた。接戦などさせない、強さで圧倒するという意味での『氷』なんだろうと思う。
2幕の歌だと『太陽見守る熱いコートの中 楽しみ事、それはテニスだろ』という歌詞が出てくるように、初夏、熱い場所をイメージした曲のようなので、氷帝のイメージとのギャップが出たのかもしれない。青学との戦いの中で氷帝が同じフィールドに降りてきた感じがあって好き。


●不二VSジロー
昔原作を読んだ時はあまり気にしてなかったけど、ジローを6-1でボコボコ+新技披露したのって裕太が負かされたという因縁があるからでいいんだろうか。観月の時は裕太の身体を壊しにかかっているという背景があったけど、ジローの場合はただ裕太に勝っただけなのにボコボコにするの、そこに義はあるんか?という感じでじわじわくる。不二の意識が変わるのは跡部手塚戦でがむしゃらな手塚を見てからだから、この辺りの不二はその日の気分で試合をやってるんだな~。

4th関東氷帝はルド吹までと比べて歌詞が全体的にわかりやすくなっていたと思うけど、不二の白鯨の歌は歌詞が難しくてちょっと狼狽えた。海の亡者が云々…と言っていたけど、それはジローに対してのメッセージという事でいいのか。こんなにかわいいジローを海の亡者に……!?
こんな技をくらって天真爛漫であり続けられるジローはすごい。試合が終わってからの不二とジローのやり取り、微笑ましくて好き。


●手塚VS跡部
・「勝者は跡部!敗者は手塚!勝者は跡部!敗者は手塚!勝者は……」という氷帝のクソみたいな応援に綺麗なBGMが流れて盛り上がっているのにじわじわきた。この時点では手塚が三年生の中で最強格であり、氷帝部員達もそれを知っているのだと思うが、それでもこの煽り応援を出来る辺り氷帝部員達は胆力があるような気がしてくる。

・最初の跡部ソロの「俺はトリックスター」という歌詞で跡部は……トリックスターではなくないか!?とかなり疑問に思った。トリックスターというのは……いたずら好きとか、詐欺師とかに使われがちな言葉だと思ってて……つまりは仁王みたいなものだと思ってて……りょやべは仁王だった……?(混乱)今までコツコツ築き上げてきた青学の戦績を壊してしまう存在、みたいな意味でいいのかな……?


・ちょくちょく天の声で跡部に榊監督が語りかけるけど、この演出だと榊が手塚にとっての大和部長くらい重要人物のようにも見えてじわじわくる。
主要キャラのセリフやモノローグは削ってるのに、榊のセリフは結構きっちり入れてくるのは何でなんだろう。でも榊が喋っているのが原作準拠セリフで良かった。氷帝の生徒達と妙なテンションでベタベタされたらちょっと生理的にきついと思っていたところだった……(ルド吹までの井上さんの事を考えると、無いとは言い切れずに怯えてました)

・S1は、手塚の肘の故障狙いと見せかけて、肘を無意識に庇っている肩を壊すというのが跡部の作戦(実際にそれはうまくいく)という流れなんだけど、その解説が無かったのに何故……と思った。その辺の解説が無いと、手塚が肩を壊したときに肘じゃなかったの……?と疑問が浮かぶような気がする。説明を入れても舞台の時間に影響するようなものでもないと思うから純粋に不思議。

・S1の試合は手塚が肩を壊してからが結構…長いな!と思ったんだけど、進化を続ける跡部の歌唱力で圧倒されてしまった。一騎討ちなどの歴代ミュで歌われた歌は無かったが、それだけにこの試合、どこに行き着くんだろう…?と思わせてくれて、その先行きの見えない感じが良かった。油断の無いテニス~の手塚と跡部の曲が緊張感ありつつも綺麗で好き。

ただ、手塚と跡部の歌唱量の差は気になった。手塚の負傷状況は脇に置くとして、ミュージカルで手塚も跡部も同じくらい素晴らしい歌唱をしてくれるなら『この試合ずっと見てたい』というモブの台詞もすっと入ってきたと思うけど、体感跡部が8割くらい歌っていた印象(しかもソロが多い)だったので……。手塚にもっと歌って欲しかったな。この公演で手塚のソロ曲が無いとは思わなかった。


試合は跡部の勝利で終わる。
改めてS1の試合を見ると、身体を故障させる事を故意に狙って試合をするのは外道だなと思った。でも、手塚の過去(先輩が実力で勝てないから暴力に走ってきた)を見てると、どんな手を使ってでも自分と真っ当に勝負してくれた跡部は得難い存在だったのかなとも思う。その辺、手塚が語ってくれないので何ともいえないんですが……。今回の公演範囲だと手塚がソロ曲で自分の心情を語る絶好の機会だったと思うんです。なんで無かったんだろう。山田手塚が歌がうまいだけに、本当に惜しい……。


●リョーマVS日吉
今回あいつこそがテニスの王子様がなく、代わりに日吉ソロ歌から始まるけど、キャラでいうと切原赤也のようなギラギラ感があってとても好みの曲でした。
俺たちの結末は誰にもわかりはしない~を日吉が苦しそうに歌うのはめちゃめちゃ熱いし泣ける。決着した後、日吉がある所までは耐えていたのにどっと泣き崩れる所がとても良かった。

リョーマの方はあんまり印象に残らなかった。自分が氷帝スイッチングを観たからという事も原因だろうけど、それを抜きにしても今回の公演ではリョーマに存在感が無かった気がする。

今回の公演分のストーリーとして、【跡部に敗北した手塚がリョーマに勝負を託して、青学の柱を託された事を想起して勝利する】事が一つの軸だと思うんだけど、ざっくり氷帝公演を見た結果、この公演の柱は跡部だなと感じた。歌唱パートが多いのもそうだけど、試合を通して葛藤した上で変化を迎える、みたいな気持ちの動きが一番丁寧に描かれていたと思うからという事もある。リョーマにはそのあたりをあまり感じられなかった。跡部の歌にはすごく満足感があったんだけど、公演としてこれでいいのか?みたいな気持ちもある。


色々言ったけど、楽曲が全体的に自分の好みの感じになっていたので、今まで観た4thの中では氷帝公演が一番好き。井上さんや池田の出番多すぎ・大会外の描写が多すぎという今までの不満も改善されて見やすくなったと感じた。あと青学メンバーの歌唱力があがっていた気がするので、これも満足感に繋がったんだと思う。
でも関東氷帝公演だと跡部の存在感が大きかったので、次回の六角以降で跡部の歌が聞けないんだなと思うと寂しさがすごい。跡部にはこれからもミュに出てほしいし、そのために高橋怜也にはまだ売れすぎないで欲しいと願っている。


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