本の記録:安宅和人『シン・ニホン』

kindleで一気読みした。新しく知る純粋な発見はもちろん多かったけれども、なんとなく最近ぼんやりと思っていたことが論理的に補強されて確信に変わるところもかなり多かった。

AIの発展による人間の本質としての「意志」や「知覚」へのハイライト。そして、この意志と知覚に基づいて、望む未来を妄想すること。この未来の妄想は本質的に学問的で、価値ある学問(すなわちこれまでなかった学問やアイデア)は常に異なる分野の境界領域から生まれること。

未来を妄想し、不確実性の高いなかでもその理想の未来を創り上げていくまでのグランドデザインとロードマップを描くことができ、そしてデータやAIを駆使してロードマップの履行を指揮することができるリーダー層が必須であること。そして、このリーダー層はPh.D.など学問の分野で育成される可能性が高いもので、この層が継続的に排出されるためには大学を取り巻く環境に適切なエコシステムが必要であること。

また、不確実性の高い中長期的な未来の創造・発明のために商売の世界とは一線を画した国というものはかなり重要な役割を果たしうるのではないかということ。

まずは色々学び、理想の未来をかっちりと妄想して、そこまでのロードマップを描きたいものです。

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