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iPS細胞から眼の細胞を作る~初の臨床手術から8年~

こんにちは!
iPS財団「みんなに届けiPS」運営事務局です。

突然ですが皆さんは、今日9月12日は何の日かご存じでしょうか。

一般社団法人日本記念日協会さんによると、

・クイズの日
・秋のメープルもみじの日
・歯ヂカラ探求月間(1日~30日)
・育児の日
・水路記念日

https://www.kinenbi.gr.jp/

だそうですが、実はiPS細胞研究にとっても、重要な節目となる出来事があった日でもあるんです。

8年前の今日(2014年9月12日)、理化学研究所(当時)の髙橋政代先生らのチームが、世界で初めてiPS細胞から作製した細胞シートを使用した臨床手術を実施しました。
山中伸弥先生(当財団理事長/iPS細胞研究所名誉所長)が2007年にヒトiPS細胞の樹立を発表してからわずか6年で、実用化に向けた大きなマイルストーンが刻まれた日となりました。

髙橋政代先生らが行った研究とは

髙橋先生らのチームは「滲出型加齢黄斑変性」という目の病気の患者さんの網膜に、自己iPS細胞由来網膜色素上皮細胞シート(iPS-RPEシート)を移植し、iPS細胞を用いた細胞治療の「安全性」を検証する研究を行いました。
この研究の結果、iPS細胞由来網膜色素上皮細胞を使用した細胞治療が安全に施行できることを支持する結果が得られました。

※iPS-RPEシートというのは、患者さんご本人由来のiPS細胞から作製した「iPS細胞」を「網膜色素上皮細胞(RPE)」という細胞に分化させシート状にしたものです。
※臨床研究の詳細については科学技術振興機構(JST)、京都大学iPS細胞研究所より公開されている以下のニュースをご確認ください。


現在、複数の疾患で臨床研究が進んでいます

髙橋政代先生の臨床手術から8年が経ち、現在では複数の疾患で実際の患者さんに治療を行うための「臨床研究」が進んでいます。
当財団が提供するiPS細胞ストックを活用した再生医療では、現在9つの疾患で臨床研究が実施されています。
引き続き当財団では、拒絶反応の少ない安全なiPS細胞の製造開発を通して大学・企業らが行う臨床研究を支え、一日も早く患者さんに届くよう努力してまいります。

iPS細胞ストックを活用した臨床研究の状況

iPS細胞を活用した医療を「あたりまえ」の社会に

当財団は、拒絶反応の少ない「安全な」臨床用iPS細胞の提供などを通じ、企業・大学が進めるこれらの臨床研究を支えています。
当財団が「橋渡し」の役割を果たすことで、iPS細胞技術が「死の谷」を越え、一日も早く患者さんのところに届くよう、頑張ってまいります。

iPS財団は「橋渡し」の役割を果たしています

毎月寄付募集キャンペーン実施中

当財団ではこの度、新たな取り組みとして、9/6~11/20に1000人の毎月寄付者さんを募集するキャンペーン「みんなに届け iPS」を始めました。

本当にささやかなプレゼントではありますが、以下特設サイトより毎月寄付をお申込みいただいた方には、希望者全員に特製絵葉書をお贈りします。

皆さまのあたたかいご支援を賜れますよう、よろしくお願いいたします。

―みんなに届け iPS―


なお、当財団に賜りましたご寄付につきましては、通常のiPS財団へのご寄付と同様、所得控除の対象になります。京都府・京都市ご在住の方は、府民税・市民税からの控除も可能になります。
詳しくは以下当財団公式HPをご参照ください。