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「ヒストリカロア」の巻

2022年8月某日、オンラインにてプレイ!

どんなゲーム?

本作は、最初にシチュエーションと各PCの目的、ゲーム中に起こるイベントまで、ある程度明かされ、ゲームは基本的にそれをなぞる形で進行する。 一見すると「お話的な自由度がない」ように見えるんだが、画期的な方法でその不安を解消しているぞ!

ゲームの目的!
~史実と虚構を選択して歴史を作る!~

最初の情報は後世に伝わる「伝承」であり、それが真実であるかどうかは解からない、というフレーバーで。 ゲーム中、PCは「伝承」をなぞりつつ、細部では「真実はこうだった」と改変する余地がある。 伝承のどれが虚でどれが実であるかを作り上げるのが目的ってわけ。

まずここが歴史モノ好きの琴線を揺らしまくるw 歴史モノ好きって「桃園の誓いはなかった」「長篠の戦いの三段撃ちは脚色」「アーサー王は実は女」みたいなお話大好物じゃないですか。 後世どういう意図で脚色されたか、まで含めて味わうのが楽しいとこあるよね。

「伝承ではこうだが、真実は――」と、PLに改変する余地持たせることで、シナリオの事前開示による「ストーリーが既に決まっている」感を薄れさすことに成功していて、巧いな~って思ったよ。 伝承の虚実は半々位を目指すようにプレイするのが推奨されてるよ!

ゲームの進行!

で、「伝承」について読み込んだ後、舞台の決定とPC設定の決定。 舞台もPCも、RoCで、D6orD66でランダム構築できるので全部振るのも楽しいね。僕はランダムに決めた舞台に合わせて設定を構築する派!

PCの各種設定項目はプロップ(リソース)でもあり、ゲーム中、判定する際などに「『武器』プロップを使用して、敵の攻撃を手持ちの武器で受け止める!」「『入れ墨』プロップを使用して、桜吹雪を見せつけて敵を威嚇する!」など、演出の手がかりにもなる仕組み。

PCデータは、タロットカードのアルカナをメイン/サブで2つ選ぶと、得意分野が決まる&アルカナに対応したスキルを自動習得を含めて3つ獲得したら大体終了。 ある程度PC間で相談して、得意分野がバラけるようにしておいた方が有利やね。

ゲームパートは「オープニング/ミドル/クライマックス」について、それぞれあらかじめ用意された進行管理シートを使う。 発生するイベントを全部あらかじめ記入しておかなければならないので、シナリオ作りはやや骨が折れそう。まずは既成シナリオで遊ぶのが吉。

判定処理も独特。能力値コのダイスを振って、その中から任意のダイスを選んで「目標値」を超えれば判定成功……までは普通と同じなんだけど。 残ったダイスの中から「反応値」というのも選ばねばならず、これが低いとダメージを受けたり辛いことが起こる。

一方、使ったダイスの数により状況が進行し、進行しすぎると敵に有利なイベントが起こってしまうので、なるべくダイスは使わないようにしたい、というジレンマが起こる仕組み。 「反応値」も自分で選ぶので、被害を自分でコントロールできるのが新しい!

得意分野やスキルを駆使して、用意されたイベントをすべてクリアすればゲーム終了! なお、実プレイでは、最初の判定で「4Dで目標値10」という判定に2回連続で10以下出してしまって戦慄した。出目ぇ!(終盤は逆に振れたけどな!)

まとめ!

全体的な構成としては、僕もよく作っているショートRPGの「ストーリーを進行しつつ要所でダイスゲームを行う&ロールプレイの手がかりになる設定を用意しておく」に近いコンセプトで、遊びやすかった。

僕は1シチュエーションに限定してシナリオは固定。イベントもランダム構築できるような仕組みにしたけど、「ヒストリカロア」の方は基本ルールは用意しつつ、シナリオは都度構築できるようになってる感。

(シナリオ構築含めた)手軽さと、色々なシナリオを遊べる懐の深さでバーターかな?

そんな感じで、「ヒストリカロア」、楽しく遊んできました!

自PCは舞台設定の「国の象徴:巨大な武具」から連想して、「巨人の末裔」みたいなPC設定を構築していきました。当初は豪傑風だったけど、終盤は軍師や騎士の活躍を信じて任せられる度量がついてきて楽しかった!

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