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protocol-1.「趣味:映画鑑賞」。イイじゃない!!

映画を好きになったのは小学生くらいの頃でしょうか。

当時は夜の9時を過ぎた「大人の時間」になると、毎日ではなくても1日おきくらいには『○○ロードショー』とか『△△洋画劇場』なんてテレビ番組がやってました。

お風呂から上がると、だいたい親父がテレビでそういう映画番組を観ていたんですが、親父の観ているのがおもしろそうな映画だと、母親が早く寝ろ早く寝ろと言うのをあしらいながら、最後までテレビの前で粘っていたものでした。

そんな中、強烈に印象を残したのは『猿の惑星』でした。

生まれて初めて映画館で映画を観たのはたぶん『東映まんがまつりの仮面ライダースーパー1』。
初めて友人と映画館に行ったのは『ガンダムⅢめぐりあい宇宙』で、
初めてひとりで映画館に行ったのは『ポリスストーリー』だったと思います。

でもそれらはキャラクタありきであって、ヒーローやロボットやアクションスターがカッコよく動いてれば、別に“映画”じゃなくてもよかった。

だからそんな僕にとって、映画を映画として観た記憶の、“初めての映画体験”というのは『猿の惑星』なんだと思います。

猿が人間を奴隷扱いしているという不思議なカンジに引き込まれて、そしてあの有名なラストシーン。

「あわわわわわわ・・・・・・」

と、すごい衝撃を受けたことを今でも鮮明に覚えています。しばらく悪夢見たりしましたね・・・

「感動」という言葉を「感情が揺り動かされること」と定義するならば、このラストシーンは僕にとって初めてかつ最大級の感動でした。

仮面ライダーやガンダムやジャッキー・チェンが出てこなくても、
「映画ってこんなにドキドキしたりビックリしたりできるんだ!」
ということを知った原体験でした。

そういう衝撃というか感動を映画に求め続けてるのかもしれないですね。

それから映画はフツーに好きで、学生時代はデートの3回に1回は映画でしたけども、就職して、結婚して、子どもができて、転職したり、また転職したり(笑)していた頃は、「自分は映画が好き」なんてことも忘れていました。

そして「趣味:映画鑑賞」としたのは、僕が行政書士として独立開業した2014年、その4月1日でした。基本「ひとり自営業」なので、仕事が楽しければ365日24時間没頭することもできますが、逆に仕事に行き詰まってしまった場合には、心の逃げ道がありません。どちらにしてもあまり健康的ではないので、何か自分の趣味を持って、それを頑張ってみようと思ったのでした。

そして何を趣味にしようと考えたとき、自転車とかアウトドアとかDIYなどが候補に上がりましたが、僕は映画を選んで、趣味に決めました。なので僕は、「映画が好きで、好きで、当たり前に趣味が映画鑑賞になってる」というような、映画ファンではありません。僕のこういうスタンスを、ちゃんとした映画ファンの人にムカつかれたりしたことは何度かあったような気はしますが、僕がこれまで映画についてブログを綴ったり、ポッドキャストで語ったり、映画を通して人と出会ったりお話したりしてきたことに対しては、こういう感覚で良かったなと思っています。なぜなら意図して映画を趣味として選んだ分、趣味としての映画の優秀さに意識的であることができていたと思うからです。2014年からの数年間、「映画を好きで良かったな、映画を好きになって良かったな」と思うことが多々ありましたが、僕が当たり前に映画が趣味だったら、そういう実感もなく、当たり前に過ぎていったかもしれません。

「趣味:映画鑑賞」であること。映画ファンにとっては当たり前すぎて、映画がさほど好きでない人にとってはありきたりすぎることのように思います。

が、しかし。

例えば僕のように「何か新しい趣味を始めてみようかな」という人にとって、繰り返しになりますが、その候補として映画はむちゃくちゃ優秀です。僕がそう考えた根拠は2つありました。

まず1つ目は、【圧倒的なハードルの低さ】です。

コスト的にも、アクセス的にも、とにかく始めてみるのにハードルが低い。

例えば『パラサイト 半地下の家族』を観るとしましょう。2020年のアカデミー作品賞、監督賞、国際映画賞、脚本賞受賞の作品です。つまり映画の「世界最高品質のもの」であると一般的に言えますよね。それが、鑑賞料金(定価でも)1900円で、近所のイオンシネマやTOHOシネマなどでフツーに観ることができます。

自転車や、旅行や、ファッションなどだったら、「世界最高品質のもの」なんて、僕には目にする機会もありませんが、映画なら、さほどの時間やお金をかけることなく「一流」を体験し、その道の「一流」を語ることができる趣味ですよね。

さほどの時間やお金をかけることなく「一流」に触れられる趣味といえば、音楽や読書なんかも当てはまります。音楽も読書も素敵な趣味です。しかし仮に「何か新しい趣味を始めてみようかなと思う人に、音楽と読書と映画を並べて、どれか一つをお勧めするという選択」だったら、僕は即答で映画を推します。なぜなら音楽と読書は、ジャンルとして広すぎると思うからです。

音楽を趣味にして、何曲聴いたら、自分が本当に好きな1曲に出会えるか。

読書を趣味にして、何冊読んだら、自分が本当に好きな1冊に出会えるか。

映画を趣味にして、何本観たら、自分が本当に好きな1本に出会えるか。

それを早く見つけて、長く楽しめるのは、映画が一番じゃないかなと思います。

また別の言い方をすれば、音楽ファン10人と出会い、読書ファン10人と出会い、映画ファン10人と出会ったとして、同じ作品や同じ作り手の話で共感したり盛り上がれたりする確率が高いのは、映画なんじゃないかなと思います。つまり【程よいジャンルの広さ】、これが映画を趣味に選んだ根拠のもう1つでした。

もともと映画が好きな人、映画ファンには、なんだか下世話な考え方のように思えるかもしれませんね。もともと音楽が好きな人、ずっと読書が好きな人、自転車でもプラモデルでも、ファッションでも、アウトドアでも、自分が好きなことを知っていて、それを嬉々としてやっている人は皆、素敵です。当たり前ですが、そこに優劣なんてありません。

でも例えばこのコロナ禍で、働き方やライフスタイルに変化があって、「何か新しい趣味を始めてみようかな。」

そんな方にはやっぱり「趣味:映画鑑賞」、オススメです。

あなたが「趣味:映画鑑賞」になったキッカケや、映画の原体験ってありますか?ぜひぜひコメントで教えてくださいね。

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