そうだ、僕には琵琶湖があった。
愛知県オリジナルの緊急事態宣言も明けたし、8月のお盆期間もコツコツやってきた案件に見通しもついたので、“心の実家”琵琶湖に行ってきた。
名古屋から車で2時間くらいの琵琶湖は、子供の頃に遠足で行ったり、若い頃はデイトで行ったり、家族ができてからはキャンプで行ったりしていたけれど、独立開業してからは「リセットポイント」として、ちょいちょい寄っている。仕事がしんどい時や、逆にうまくいった時、人間関係に迷った時や、何かを吹っ切ったり振り返ったりする時。琵琶湖はいつ行っても同じようにそこにあるのが安心できて良い。
琵琶湖へ行くと、ほぼ必ず長浜駅前の「黒壁スクエア」という商店街をぶらぶらと歩く。
その商店街の中ほどに「海洋堂フィギュアミュージアム」というのがあって、僕にとっては「ひみつ基地」みたいな場所。今は『シン・エヴァ』の公開記念展示がやってるみたいだったけど、『仕事猫』ガシャポンの「ヨシ!」のやつが欲しくて6回も回してしまったため、エヴァはやめといた。「ラジオ体操猫」が3連続でカブって若干心が折れて、ラストと思って6回目に「ヨシ!猫」が出てきた時、やっぱり声に出ちゃったよね。
ヨシ!
炎天下ホクホクの笑みでガシャポンの中身組み立てて写真撮ってる48歳。まだイケる。
湖岸道路を走る時は、いつものラジオではなく音楽を聴く。解放感と寂しさの均衡点で、自分は自由なのだと思い出し、それを忘れて不自由な気分にしていたのもまた自分なのだと思い出す。思い出すためのスイッチが琵琶湖だから、うっかり紛失することなく、今に至る。
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