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元町映画館、コロナ禍の10周年に「感謝」。原一男監督も肘タッチで祝福

 このところ毎週通っている元町映画館。8月21日の10周年を迎えるにあたり、開業時からの映写スタッフで、2013年から支配人の林未来さんにインタビューすると、「コロナ禍で休館中、多くの方からのご支援をいただいたことで、映画館はどれぐらい必要なのか、どうあるべきなのかをすごく考えるきっかけになりました」と語ってくれた。そもそも、元町映画館は「映画ファン立の映画館」。一般社団法人の社員スタッフ(基本的に無報酬)、劇場スタッフ、ボランティアスタッフによって運営されており、これからはより多くの人を巻き込みながら、次の10年間をみなさんと作り上げていこうとしている。

 10周年目の1本目は原一男監督の『ゆきゆきて、神軍』。こちらも、主役奥崎謙三さんの生誕100周年、しかも聖地神戸での上映とあって、原一男監督が舞台挨拶に駆けつけ、本当なら3時間半かかるという裏話を15分に凝縮したトークを披露。最後に、支配人の未来さんと、10周年を感動のハグならぬ、肘タッチで祝福。早くから詰め掛けた満席(半席状態だが…)の客席から熱い拍手が送られた。さすがの原監督も75歳を超え、この暑さもあり、ちょっとお疲れの様子だったが、その後はようやく9月公開が決まった『れいわ一揆』のインタビューに応じていただき、運命に翻弄された同作の意外な裏話もお聞きできた。あの熱狂を、今再び目にすることで、れいわ新撰組のもたらした功績と迷走の理由がわかるのではないか。最後に、21日に先立ち10周年記念上映された『まわる映写機 めぐる人生』森田惠子監督インタビューもご紹介しておきたい。


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