『警察官』(1933年)
2012年5月5日(土) 神保町シアター
黒田京子さんというジャズピアニストの伴奏つき上映。
警察官と犯罪者がかつて親友同士だった、という普遍的に泣ける設定。
ああ、『県警対組織暴力』は、この系譜の話なんだな、と。
ものすごくカットを割っている。
字幕量の多さにも面食らった。
美しき友情の回想シーンが泣けた。
伴奏もよかった。
この友情の感じはやはり男同士なんだよな、と思う。
女同士だとこの切なさが出ないのは、なぜなのか。
無声映画を見ていて特に思うのは、
映画の中の風に泣きそうになるということ。
はるか昔のそのときに吹いた風を、今見ているという不思議。
港にある船もよかった。
小杉勇が、子どもの凧だか風船だかの糸が絡まったのを
ほぐしてやるシーンの美しさ。
カメラがものすごくよく動いていた。
ケーサツのバイク集団の撮影は、石井聰互の映画を思い出した。
この特集上映にもっと通えばよかったと後悔。
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