尿管ステントを自分で抜くミッション
同僚が「来週の月曜日に、尿管ステントを自分で引っ張って抜きなさいだって」と帰ってくるなり言ってきた。「尿管に糸が付いてるのよ」
「はぁ?」「Stringよ」「Stringねえ・・・」「それ、普通病院でやらない?自宅でやるなんて聞いたことないよ?」「ステントまでの長さが1ft、ステントが1fitあるんだって」「うへえ、まじかよ」
尿管(Ureter)とは、膀胱と腎臓をつなぐ管だ。腎臓で作られたおしっこが、尿管を通って膀胱に溜められる。腎臓からの尿の通りを良くするため、あるいは手術の影響etcで尿管にステントを入れている人が時々いる。クライアントも結石や尿をスムーズに出すためにステントが留置されたままである。
そのステントから、膀胱、尿道を経由して外に糸が出ている。糸はお腹の上でぐるぐる巻きにされてテープで止めてある・・・
月曜日に、誰かが、といっても私か同僚のどちらかがその糸を引っ張ってステントを抜去することになる。
そうきたか。
一応、日本の病院で調べてみたが尿管ステントの除去は医師が行うとある。
しかし、カナダは医師の指示があれば、自分で糸を引っ張って抜いていいのだそうだ・・・
合理化もここまで来たらすごいな・・・
女性は尿道が短いから、あちこち引っかからずに、抜けて痛みも少ないんだろう・・・(どうやってくねくねしてるところをまっすぐ出てくるのかは謎)
家で抜去すれば、病院に行く手間が省けるし、膀胱鏡などを使って取り出すこともないのでシンプルだ。
西洋人の考えることはすごいな。
これだったら、IVサイトなんかも、自宅で自分で抜いてもらってもOKなんじゃないか?
ついでにいうと、痛みが出たときの指示は
「Tylenol Anytime」
(タイラノール、いつでも)
おいおいおい、1時間おきに1錠飲んでもいいんかい?
同僚に「この指示はありなの?anytimeだったら、1回量とか、最大何ミリまでとかの指示ないから、無限に飲んでもいいってことになるよね?」と聞くと
さすがに「私もその指示おかしいと思う」だって。ここには、薬の知識がある看護師が二人いるから用法用量はわかってる。けど、一般の人だったら誤解しかねないな・・・
ついでにいうと、医師の指示書の字が汚くて読めない。
「医者ってさ、字が汚いよね」と言ったら、彼女も「大いに同意」
世界共通らしい。
もう、驚きませんよ。ざわざわ・・・
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