見出し画像

交渉でなんとかなってしまうカナダ〜車椅子でフェリー乗船〜

スペシャルニーズ(ハンディキャップがある)のクライアントを連れてバンクーバーへフェリーの旅。お母さんいわく”システムトラブルのため”予約できなかったと。

オンラインで予約しようにも、車両分は売り切れ。1時間早くフェリーターミナルに行って直接交渉だ!やっぱりカナダ、疑いない。お母さん、フェリーターミナルの責任者らしき人に、受診のためにフェリーを使うという証明書を見せ、テクニカルイシューで予約できなかった旨、説明。責任者は「フェリーは満席」と言いつつ、現場と相談するために消え、なんとか私達の車を載せられるように調整してくれた。
満車でも、なんとかしてスペースを作ってくれたんだろう。

クライアントは、車の後ろのRampから乗降する。なので、すぐ後ろに車つけられたり、車同士の隙間が狭いと車椅子での通行が不可になるためそれも、つど係員に言わなければならない。

お母さんの交渉力のお陰で、乗船はトップバッター。余裕でハンディキャップの場所に駐車できた。その場所はエレベーターの直ぐ側なので、超便利。フェリーに乗り込むと、レストランもガラガラ。一番乗りだったので誰も並んでいなかったのだ(普通に乗船すると、長蛇の列となっている)

優先席はないけれど、ハンディキャップ用の席があるということで行ってみたら、2席しかなかった。しかも、クライアントの車椅子は、座位保持困難のため、リクライニング式だから、通常の車椅子のスペースには収まりきらない・・・まあ、はみ出てても誰も文句言わないけれど、人にぶつかりそうで心配だ。
夏休みのためか、ほかの車椅子の人たちもちらほらいる。その人達も、別にハンディキャップ用のところには座っていなかった。
車椅子の人は甲板には出られないようで、涼しい場所で時間を過ごしたが、医務室の案内とか緊急時に使っていいコンセントの場所などの案内は一切なし。まあ、1時間半程度なので、緊急事態にはならないでしょうけど・・・
私達は、パルスオキシメーターやサクションは持参しているが、酸素はない。
ちなみに、フェリー内でけっこうでかい酸素濃縮器を使って酸素吸入をしている人を見かけた。もっと小さいやつないんだろうか???

車に戻ろうとすると、こういう事になっていた。なんとか車椅子通行できた

船旅は、問題なく終わり、さて下船となったら、車を停めた場所がギュウギュウ詰めになっていた。後ろにもビッタリつけられている。後ろの車に車椅子ぶつけそうになりながらバンになんとか乗せる。もっとぴったりだったら載せられないところだったぞ・・・

帰路は、同僚が誘導のスタッフに出くわすたびに「うちの車の後ろに車をつける場合は3メートルスペースをくれ」と念押ししていた。というか、前後に車ある時点で緊急時に速やかに下船できなくなるからアウトだと思うんだけどな。

Horseshoe Bay Ferry terminal
帰りのフェリーは、アイランドにツーリングに行くオジ(イ)サマたちでいっぱい

しつこく念押ししたのが功を奏して、帰りはぎゅうぎゅうにならずにすんだ。公共交通、それも官営のフェリー会社だから航空会社のようなきめ細かいサービスがないんだろうな・・・一人ひとりはみんな親切なんだけど、なかなか連携が取れないのが残念。
それでも、障害者があたりまえに、フェリーに乗って旅ができるという点で日本とは大違いか。日本なら、山手線でベビーカー押してるだけで迷惑がられるからなぁ。エレベーター探すのも一苦労だし。


↓ 遠隔地への通院に使うTAP

無料で交通機関を利用できるのだが、かなりシチめんどくさいらしく、関係者はみんなぐちっていた。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?