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まじめに考古学やってました

なぜ、急にこのマガジンを作ったかというと、最近ハイダ島(BC州なんだが結構な孤島)で冒険などやってる上村さんのNoteを読んで、普通に羨ましく、応援したいと思ったからです。

もうね、家族とかいて自分の人生の終着点も見えてきたもんで、日々生きるだけでも精一杯(しかも、異国で生きるために看護師の資格もとらなきゃあかん・・・)。だから、定年退職したらいつか母校の考古学研究室で、自分が発掘した遺物の整理作業をしたい・・・という夢もだいぶ遠のいてきました。
(当時、89歳のボランティアさんが整理作業を手伝ってくださってました。本当に元気で素敵な方でしたが、私はその年まで生きていたくはないし、生きてたとしても東京に住む金もない)

けどね、バンクーバー島、あちこちトレイルとか歩いてると遺跡っぽいものがあるんですよ。先住民が今でも暮らしていますから、遺跡があっても全然おかしくないんですが、なんの標識もないし、保護されてる様子もないのでどうなってるのかな?と思います。

例えば、先日行ってきたDodd Narrowsにも、どうやら遺跡らしいものがあったんですね。

なんか、この辺の石が赤っぽいぞ?
やけにここだけ赤い中心に近づいてみるとなんか、人工的な赤のような気がする

赤の正体を見ようと思って少しだけ削り取ってみると、水垢というか苔のような柔らかいものが付着していました。菌類や藻のようなものがうっすら付着していただけなのかもしれません。ですが、あまりにも鮮やかなので気になりました。日本の遺跡では、お墓などから赤色顔料が発見されることがあります。

Dodd Narrows周辺の案内板、遺跡や先住民に関する情報はなし

近くには、貝殻がパラパラ落ちています。新しいものなのか古いものなのかよくわかりませんが、埋まっていたものが露出してきたようにも見えます。

貝塚かもしれない?
そばにある巨岩も何やら動物か、鳥の頭の姿のようにも見える
貝の周辺に落ちていた土器のようなもの

ここ遺跡なんじゃね?
本当はいけないのですが、土器か石かわからないけど少し拾って調べてみることに。

洗ってみたけど、土器片のようでもありただの石のようでもあり。比較しようにも、ここらの博物館の展示では土器を殆ど見ない。
アートとしての土器は見かけるのですが、日常の道具としての土器はない。せーリッシュ族は、土器をあまり使わなかったのかも。今度、もう少し大きな博物館か、学芸員に聞いてみよう。

まだ、UBCやビクトリアの博物館に入ったことはないのですが、ネットや地方の博物館の展示では現代の先住民の歴史と、もう少し古い時代の歴史が混在しています。いくら、先住民が昔ながらの生活をしてたからといって、2000年前と、200年前では違うはずです。日本の先住民アイヌが、決して縄文時代と同じ文化を持っていたとは言えないように。今でも、続縄文時代とアイヌ時代までの間に空白があり、アイヌ文化がどのように成立したかははっきりわかっていません。

私が育った北海道もそうでしたが、そもそも先住民の歴史というものは軽視されていました。学校では、北海道の歴史は明治維新から始まっていました。自分の地元には、遺跡なんて全然ないと思っていましたが、実はたくさんの遺跡がありました。私が子供の頃は、和人が入ってくる前の歴史はあまり注目されていなかったし、教育もされなかったからです。これは、カナダにも同じことが言えると思えます。

先住民の考古学、カナダ(BC州)ではどのように扱われているか注目していきたいと思います。

タイトル写真は、Cable bay Trailの入り口にある大きな石。何やら彫刻のようなものがありますが、新しいのか古いのか、いたずらなのかさっぱりわかりませんね。

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