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ドラベ症候群、最近の症状

Tardive Dyskinesia(遅発性ジスキネジア)について、お母さんより懸念の表明あり。
クライアントは、入眠に時間がかかりベッドに寝かした後45分程度は口をもぐもぐさせたり、体をピクつかせたりしてなかなか寝付けません。
ときには、moaning、苦しそうな声でうめいたり突然ゲラゲラ笑いだしたりします。就寝後2時間以上も寝たり起きたりという夜もあります。

口をモグモグする症状は、ジスキネジアと呼ばれる不随意運動の一種で向精神薬の副作用として起きることがあります。クライアントは、ドーパミン受容体拮抗薬であるドンペリドンを十数年にわたって使用しているので、遅発性ジスキネジアが起きてもおかしくありません。さらに、他の向精神薬も使用しており、おそらくてんかん重積による脳のダメージに起因する錐体外路症状(Extrapyramidal Symptoms)もあると思います。

ドラベ症候群の症状には個人差があり、障害の程度も様々です。私のクライアントは現在10代後半で、1歳までに発症し、診断がつくまで数年を要したようです。クライアントが2歳になる前、数時間に渡る大発作が起き、薬物療法で効果がなかったため、鎮静したそうです。深い昏睡状態にして発作を止めるしかなかったとのこと。

そして、数日後目覚めたとき、クライアントは声も発せずだらんとしたままで無反応、それまではつかまり立ちし、高いところに登るなど活発に動いていたのに、それ以来全く動くことができなくなったそうです。これが、薬の副作用によっておきたものなのか、脳症が発症してしまったのかはわかりません。

今は、重度の知的障害と身体障害があり、自分で動かせるのは顔と首のみ、嚥下障害あり飲食不可で話すことはできません。てんかん発作が起きるとき以外は時々痙攣や手足の不随意運動があるものの落ち着いた状態です。

CBDを使うようになってから、発作が激減し今は、夜間のみのなります。
それでも、発作は毎日続くこともあれば、ミダゾラムを投与する必要があることもあります。

排便、排尿コントロール不能で、UTI(尿路感染症)に繰り返しかかるため、抗生物質もよく使っています。腎臓結石あり、先日手術で取り除きましたが、まだ残っています。腎臓結石の原因は、股関節の手術をした際に骨が血液中に溶け出し?腎臓に巨大な結石を作ったとのこと。そんなことが実際起きるのかどうか聞いたことはないけれど、腎臓と同じ大きさの結石があって手術で取り除いたが、また大きくなり再手術となりました。腎臓と同じ大きさの結石というものも理解を超えているが、そのせいで尿路感染症になりやすいのだそう。

尿路感染症になると、てんかん発作も起きやすくなるためコントロールが必要です。また、悪化して発熱など起きると更に発作を誘発します。尿路感染症は放置すると、上行感染といって腎盂腎炎を引き起こし、最悪の場合敗血症になる可能性もあるので厄介です。しかし、膀胱炎になりやすいうえ、繰り返しているため時々薬剤耐性菌が検出されることもあるので抗生物質の投与が大変です。抗生物質の副作用で、嘔気があったりリフラックスが出現したりするので悪循環に陥ります。

最近はそんな感じです。

フェンフルラミン導入のため、たいそう苦労して心機能のチェックを行ったのですが、2ヶ月以上経っても主治医から連絡がない。
カナダは、常にのんびりですから。
いくら発作が落ち着いているとはいえ、多いときには毎日あるので効果があるようなら取り入れてもいいのではないか?と思います。



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