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働き方文化の違い

私達のチームに新しいスタッフが入った。
今までの同僚に比べると、かなりタイプが違う、
暇さえあれば、座ってスマホをいじる・・・

暇・・・ではない。
掃除とか、物の整理とか、本の読み聞かせ、エクササイズ、ROMなどやることはたくさんある。
「もう何もやることないから帰っていい?」と聞かれる。
時給で働いているから、早く帰れば給料が発生しないのだが・・・
「絵本を読むのも仕事の一部なのよ」
と言ってみる。
でも、スマホをいじってる。結局、今日は早起きしたから体調が悪いと言って帰ってしまった。デートでもあるのだろうか?

クライアントは、話すことも体を動かすこともできない。
なので、あれやってくれこれやってくれということもできない。
介護者が何もしなければ眠っている。
ただ、日中は起こしておかないと、昼夜逆転してしまうため介護者はあの手この手で起こしておく。
また、誤嚥や食物の逆流を防ぎ、人間らしく過ごすために寝かせっぱなしにはしない。(廃用症候群にならないように)マッサージセラピストは、できれば毎日関節可動域訓練をやってほしいと言っていた。

でも、こういったことは雇用契約書には書かれていない。
絵本を読む、歌を歌って聞かせる、ボール遊びをする、クライアントを楽しませるなど具体的には、書かれていない。

施設での実習のときも、入浴、おむつ交換(それも1勤務に一回交換するかしないかなのだが)、記録など必要最低限のことが終わったらHCAは座っておしゃべりをしたり、スマホをいじったりしていた。
クライアントに呼ばれても「later」だ。それでも、忙しい忙しいとみんなよく愚痴っていた。私から見たら、暇疲れしたのだが。
日本人は、言われなくても自ら仕事を探して働こうとする。
カナダではそれが余計なことなのかもしれない。ある患者が肩をもんでほしいと言った。特に何もやることがなくて暇なので、HCAにやってもいいかと聞いたら
「あなたがいなくなったら、やる人がいなくなって困るからやらないで」と言った。

私から見たら、仕事の時間内にスマホをいじることや、座って何もせずにいることはサボっているように思える。でも、カナダではこれが普通なのかもしれない。余分なことはなるべくやらない。

夜8時まで働いて、翌朝7時から働く。そんなの疲れる、ありえないよと言う。そうなのか・・・拘束時間8時間、昼寝中は座れるし、のんびりゆっくりやっていいし、勤務中に買い物に行ってもドライブに行ってもいいし、別にどうってことないと思ってた。雇用主は、一種の自営業だからアポや出張などで突然家をあけることがある。なので、ケアギバーも基本フレキシブルに対応する。
体調が悪いから今日は休む。
カナダ人スタッフはよく休む。私達日本人は、仕事に穴を開けないように体調管理はしっかりしろと教育されてきた。特に、病院などでは余剰人員がいないから、自分が休むと他のスタッフに迷惑がかかるから私は一度も休んだことがない。
こちらの人は悪びれもせず「体調悪いときは無理しない」が徹底している。
なので、今年の夏はスタッフ不足のためにフェリーはしょっちゅう欠航してひどい目にあった。

雇用主からは「あなたがスーパーバイズするのよ」と言われる。
ケアプランをしっかり具体的に作る必要がありそうだ。
書いてないことはやりません・・・
書いたら書いたでそんなにいっぱいできません・・・
となりそうだ。

私もカナダ流に慣れたいところだが、雇用主はめちゃくちゃ働く人なのでやっぱり私はサボれないなー。




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