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Speech-Language Pathologist(言語療法士)がやって来た

今日は、クライアントのところにコミュニケーション能力を高めるための機材(EYEGAZEとか)を紹介するという人たちが来ました。

元々、Secondaryでは視線でコミュニケーションしたり、ゲームをしたりできるEYEGAZEという機械を使っていました。これは、ALSなどの疾患で声が出せなくなってしまった患者さんが、目の動きで文字を打ったり簡単な会話をしたりしているのを見たことがあるかと思いますが、そういうデバイスです。正直、クライアントには知的障害もあるので双方向のコミュニケーションツールとしては使えていませんでした。でも、ケアギバーが使い方を覚えて、トレーニングを積めばもっと能力を高めることができるんじゃないかな?って思っていました。

で、てっきりEYEGAZEを作っている会社の人か、卸売業者(日本でいうとムトウさんとか竹山さんとか)が来るのかと思っていたら違いました。Speech-Language Pathologistと先生みたいな人が来て、まず、クライアントの能力をアセスメントをして評価して行くような内容でした。
CAYAという人が来るのかと思っていたら、それは人の名前じゃなくて、CAYAという組織でした。発達障害などによるコミュニケーション障害がある人に機器を紹介してくれる組織のようです。

私は、Speech-Language Pathologist(SLP)という職業を知らなかったのですが、まあ、言語療法士(Speech Therapist、日本ではSTと呼んでいます)のような人なのかな?とは思いました結論から言うと、同じみたいです。

私がここで働き始めてから、STには一度もお目にかかったことはなく、ここ1年以上PT(理学療法士)はおろか、OT(作業療法士)も来ていません。唯一マッサージの人が月2回来ていたのですがその人も育児休暇を取ってからは来てもらえなくなりました。なので、関節拘縮も始まってきていて困っていました。しかも、ケアマネみたいな人が来た時、PTもOTも来てないって話をしたときは、PTはいないけど、OTなら当てがあると言ってくれて待っていたのですが、音沙汰ありません。カナダの人たちは親切ですが、結構安請け合いが多いです。結局、新しいケアギバー(レク担当)が来てその人があちこち当たって、今回の人たちやOTやPTに直接連絡してなんとかなりませんか?って聞いて面談が実現した、計画されているという始末です。

お母さんは、教育学を学んでクライアントのケアに関しては医療従事者並みの知識やスキルは持っていますが、いかんせんリソースがないのでリハビリに関しては半分諦めた状態。Cindyがセラピューティックなマッサージができるからそれでいいのよ、って感じでした。まあ、病棟でやってたROMや呼吸リハ、リンパマッサージ、自分が受けてきたリハビリやマッサージ、整体(私は合気道をやっていたので整体をやってました)など、資格は何もありませんがリハさんに教えてもらったことなどは実践できます。

でも、ガチの嚥下障害の人の嚥下訓練だとか、寝たきりの患者の拘縮しはじめてる人のリハとかは全然やったことないし、専門知識もありません。同僚とは、PTやOTによるアセスメントや指導が必要と常日頃言っていました。

今日のミーティングも、残念ながら話は半分ぐらいしか分からなかったけれど、せっかくSTが来たので今がチャンスだと思って「クライアントには嚥下障害があるので、STによる嚥下訓練が必要なんですがー」と言ってみました。

私は、常々唾液を嚥下するリハが必要だと思っていました。でも、みんな(家族や同僚)は経口摂取をしないから嚥下訓練は必要ないし、実際できないと思っているみたいでした。

でも、唾液のマネージメントができれば呼吸困難や誤嚥を防ぐことができるのでQOLも向上しますし、誤嚥性肺炎など命に関わる事態も防ぐことができます。
こういう時、必要性などを、英語で歯切れよく伝えることができれば素晴らしいのですが、残念ながら嚥下訓練の必要性についてまでは話せませんでした。

しかし、さすがSLPです。私がいいたかったことを即座に理解してくれ、
「リフラックスがあるのか?」と確認「唾液分泌が多くて、疲れてくると嚥下できなくなる」という問題を共有できました。
自分のチームにはOTもPTもSTもいるということで、手配してくれる運びになりました。正直、コミュニケーション能力の向上も素晴らしいのですが、命に関わる問題を優先してほしかったので良かったです。

今まで、散々あちこち調べて全然リハに関わってくれる人が見つけられなかったのに、なんということでしょうか!
というのも、カナダ(BC州)の障害者支援の行政やサービスが縦割りなのに違いない。というか、組織があちこちに分散していてわかりにくい。
おそらく、ケアマネみたいな人があまり機能していないのだと思います。

今回の人は、口先だけの人じゃないことを祈ります。
そして、私自身もう少し英語を頑張って、イニシアチブがとれるようにしていかなければと思うのでした。

今週の木曜日には、ケアチームのミーティングがあります。あまりお母さんにプレッシャーを掛けないようにしつつ、大事なことを先送りしないように順序立てて提案しなければなりません。ChatGPTと相談します。

あしたから、頑張ります・・・
今日は風邪引いたので寝ます・・・


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