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カナダ医療崩壊中

朝イチで恐ろしいニュース見ちゃった。
ノバスコシアのERで6時間待ってた患者さんが亡くなったんだって・・・

https://www.cbc.ca/news/canada/nova-scotia/system-broken-woman-dies-emergency-room-1.6707596

これね、あるあるなんですよね。私の身近ではERで亡くなったって話は聞かないけど、ERはものすごく待つから行きたくないって言う話はバンクーバーでよく聞きました。
以前のクライアントさんが”具合悪い中12時間待たされたから、絶対行くの嫌だ”って言って、限界まで行くの我慢してました。もちろん、輸血が必要な状況でした・・・
私は、クラアントが死んじゃうかと思いました。毎月そんなやり取りがあって、さんざん説得されてERに行って、即入院。でも、入院すると褥瘡作って帰ってくる・・・なんでや!

最近行った地元のERは、そこまで混んでなかったです。1時間待ちくらい。以前は近郊の町のERがパンクしたので私の町のERに行くように張り紙があったらしく、めちゃくちゃ混んでたそうですけど・・・コロナで受診する人もいないから落ち着いたのかな?

BC州の内陸の総合病院のER、患者さんが40人ぐらい待っていて、ナースが2名だったそうです。もし、自分がその看護師の立場だったら?
待ってもらうしかないですよね・・・
一人は医師の介助をしなければならないから、患者対応ができるのは実質一人ですよね。
私は外来の経験はありませんが、ノバスコシアのケースなら、本来ならばトリアージするべきでしょうけど、トリアージのシステムが機能してなかったのか?看護師のスキルが低かった?職業倫理観の問題?
こちらの医療従事者は、自分の業務範囲を超える仕事は一切しないので、患者が具合悪そうだから声をかけるとか、血圧測りましょうとか言わないのかもしれません。看護師の業務の一つにアセスメントというのがあり、患者の状態を把握して医師に報告しますが、もしかしたらカナダではそういうことをしてはいけない事になってるとか?(日本では、とりあえず熱と血圧を測ります。高熱があったり血圧が低すぎる場合医師に報告。胸が苦しいとか意識レベルがおかしいときは、看護師の判断で心電図モニターを装着します。)
今思えば、自分が働いてた日本の病院の夜間救急外来は、当直看護師が1,2名しかおらず、その人達が救急車からコンビニ受診まで全部対応してたからすごいなぁ・・・もちろん、重症なら救急車から直接病棟に送られることもありますけど。

少なくとも、私の地元のERは、死にそうに具合悪いと言えば助けてくれる感じがします。そこまで崩壊はしていなかった。

記事からは亡くなった原因はわかりませんが、激しい腹痛に始まり、短時間での死亡という経過から、腹部の血管が詰まったり何らかの原因で血流が阻害されたことによる腸管壊死か、腹膜炎からの敗血症性ショックか。子宮外妊娠の可能性も。日本の病院ならすぐCTか血管造影撮れるけど、カナダどうなんだろう?

カナダも高齢化が進んでいて、医療や介護の需要は高まっていますが、医療従事者の数はそう簡単には増やせません。医師や看護師を養成するには施設や教育スタッフが必要で資金も時間もかかります。以前、外国人看護師を簡単に導入していた時期があって看護師の質が低下したことがあったようです。発展途上国から来ていると、経験不足の可能性は十分考えられますね。
実習先で、投薬していた准看護師に患者が血栓溶解薬を飲んでいるのかどうか質問したら「知らない」って言われちゃったぐらいですから・・・フィリピンでは、新卒の看護師がまともな職を得るのがとても大変だそうです。だからみんな、英語の先生をやってた・・・

私がコロナで仕事を休んでいる間、代わりに訪問看護師に来てもらったら?と言いましたが、看護師派遣会社も人手不足なので送れないそうです。

私のクライアントは、サポートできる家族がいるのでまだいいですけど、老老介護のところなんか大変ですね・・・





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