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やっぱり、洗剤をすすがないカナダ人

在宅での介護は、病院や施設とはやり方が違うのはよくある話。例えば、消毒系や消耗品の扱いなどは多数の患者や高齢者がいて感染リスクが高い場所に比べ、クライアントが1人しかいないホームケアでは色んなことが省略されているのは普通だ。コスト面の問題もある。
だから、病院などでは使い捨てている物品も、家庭では使い回しすることはよくある。

クライアントさんのお宅では、シリンジを洗って再利用している。胃ろうなので、滅菌である必要はなく、日本の病院でも毎日は交換しないと思う。薬は1日4回で何種類もあるのでシリンジの数も多い。でも、クライアントさんの家、使用した後丸一日洗わず放置して中に薬剤がこびりついてることも多く、洗い方も体にも食器洗いにも使える万能ソープや、ポリデントにつけてさっと流すだけ。乾燥もしない。私は、きちんと洗剤を洗い流して、完全に乾燥させないと普通に細菌繁殖するからいやなので、しっかり乾燥させてたら、お母さん、昔来てた看護師が毎回それやってたけど、丁寧に洗うと滑りが悪くなるし手間がかかるからやめてと言った😅
今朝は、お母さんが1日分のたまってたシリンジを洗ってくれていた。
『きれいだからすすがなくていいからー』
水に浸かったシリンジたち。
半信半疑で、ほんとにすすがなくていいのか?と思いながら薬の準備をしていく。
やっぱりヌルヌルする。
これ、絶対洗剤につけたままのやつだ。
あーあ。
洗剤ついたまま薬作っちゃったよ〜

でも、これがカナディアン流。
ナチュラルな素材でできてる洗剤は口に入れても無害だと思ってる。
実はシリンジなどの医剤の洗浄に使っているのと同じ洗剤でクライアントの体の清拭するのだが、やはりすすがない。
実習施設でも、石鹸清拭後すすがないところがあった。
でも、ソープのボトルには、rinseって書いてあるんだが。陰部洗浄で石鹸つけっぱなしって大丈夫なのか?

以前掃除に伺っていたクライアントの家も、床にモップかけた後水拭きや乾拭きは一切しなかった。
あの洗剤たちはどこへ行くんだろう?
日本の洗剤とは違うのか?
タイルに洗剤成分が沈着しないのだろうか?

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床用洗剤だが、rinseと書いてある。高級なコンドミニアムから、低所得者用アパートまでいろんなお宅で床の掃除をしたが、どこでもモップにこのたぐいの洗剤をつけて、モップかけて終了。でも、水拭きも乾拭きもしないのに、床はいつの間にか乾いていく。

今から30年以上前、まだ海外留学が珍しかった時代、交換留学から帰ってきた先輩がいた。その人が、留学中一番驚いたこととして『アメリカ人って、食器洗った後すすがないで洗剤ついたまま拭くのよ。びっくりしたわ〜』
と言っていたが、今でもそうだったー‼️

すすがないのは、水を節約するためと言うが、食洗機で水いっぱい使うし、カナダは水が豊富だから水力発電ができるため、電気代が安いと聞いたことがある。それぐらい水は豊富なはず。資源の節約なら、電気のつけっぱなしや大型車をじゃんじゃん走らせる方をやめたほうがましだろう。
食器や体に石鹸が残ってても気にしないのは、文化なんだろう。
いくら洗剤が人体に無害だとしても、物理的な汚れは洗い流すしかないと学校で習ったのだが〜😅
ま、何世代も洗剤を流さないで暮らしてきて大きな問題も起きなかったのだからこれからも変わることないんだろうなぁ。


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