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バンクーバー島の森林伐採に衝撃を受ける

天気が良かったので、Port Renfrewへドライブに行った。お目当てはBotanical Beachという潮だまりが観察できる自然公園だったのだが、途中目にした大規模な森林伐採痕に衝撃を受けた。

Port Renfrewには、Cowichan Lakeからくねくね道を通って行く。水が流れる今にも崩れてきそうな切り通しもあり、橋などは交互通行になっている。Cowichan Lakeの周囲の山は原生林なのだがかなりの急斜面がはげ山になっている。最初は、地すべりなのかと思った。あんな急な崖の木を伐採しても運べないんじゃないかと思った。でも、帰宅して調べてみると、はげ山は地すべりではなくて、森林伐採の跡だということがわかった。

緑が森林、茶色がはげ山

この道路沿いには、民家や畑は全くない。
なので、茶色い部分は全部森林伐採の跡だ。

交互通行の橋
この枯れ木は自然災害?
崖から丸太が落ちてきているが、こういう光景は珍しくない

バンクーバー島の森林は温帯雨林といって、雨が多いため多くの巨木がある。樹齢100年、200年の木はざらにある。

バンクーバー島西海岸の温帯雨林
ここは自然公園

カナダは林業が盛んだから当然木材の伐採は多く丸太を運搬しているトラックは当たり前に見かけるのだが、さすがにこの規模で伐採しているとなると、ショックだ。何しろ森林保護は世界の潮流。日本では林業はとっくに衰退しているというのに、今なお森林伐採は続いているという。

今まで私は、必要な木だけ伐採しているのかと思っていたので、まさか根こそぎとは思っていなかった。この後植林するのだろうか?この雨の多い地域で、急斜面の木を伐採したら土砂崩れがすごそう・・・

とても心苦しいのは、日本がカナダの木材の主要輸入国の一つであること。
(アメリカ、中国について第3位)
しかも、用途は建材や家具用ならまだしも、パルプ用だって・・・
まあ、残材の有効利用なら納得できるけど。

カナダでは、森林保護運動がさぞかし盛んなのかと思いきや、あんまりそうではない。2年ほど前、原生林伐採に反対するグループが道路を封鎖した事件があったが、そのぐらいで、あんまり盛り上がっていない。
それは、もちろん、カナダの主要産業である林業で生計を立てている人たちが多いから。BC州政府は、伐採した分の80%は植林しているとは言うけれど、そのうちこの辺の山、全部はげ山になるんじゃないのか?

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