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バンクーバーで犯罪に巻き込まれないように

今朝、バンクーバー日本総領事館からのメールで、日本人がバンクーバーで殺害されたというショッキングなニュースが入ってきました。

事件の詳細は不明ですが、犯人はまだ捕まっていないそうです。
被害者が助けを求めて発見された場所を聞いて、バンクーバー周辺に住む日本人だったら「ああ、あそこか」とすぐに思い当たる場所だと思います。
それは、バンクーバーで最も治安の悪い場所とされている「チャイナタウン」「ジャパンタウン」「East Hastings St」のすぐ近くだからです。旅行ガイドなどを見ると、決して近づいてはいけないエリアと書かれているはずです。


しかし、慣れてしまえばそれほど危険を感じません。
なぜなら、そこに住んでいる人もいますし、バス停も多数ありスカイトレインの駅も近いです。しかも、人気の観光スポットから数百メートルしか離れていないのです。

赤丸で囲まれたあたりが治安が悪いとされるエリア
スカイトレインのMain駅やStadium Chinatown 駅からも200mくらいしか離れていない
蒸気時計のあるGastown
歴史的建造物もあり
豪華なビルもあり
建物を見ながら歩くだけでも楽しいです
レストランや
おしゃれなパブ

これらの街並みから、わずか200mくらい東に進んでいくと、ホームレスやゾンビのように歩く薬物中毒者が行き交う通りに出ます。

何やら人だかりができています。怖いので近付きません
コミュニティセンターらしいのですが、周りが怪しすぎて近寄れません
残念なことにチャイナタウンやジャパンタウンがすごいことになっています

このあたりには、恵まれない人に食料を配る救護所があったり、今は撤去されていますがホームレスのテント村が公園にありました。さらに、薬物中毒者がドラッグを無料で接種してもらえる公営の施設があるのでますます治安が悪くなっているのです。

ドラッグを無料というのは日本人の感覚だとありえない!と思うかもしれませんが、薬物中毒者が違法に入手した薬物の過剰摂取で死亡したり注射針の使い回しで感染症が蔓延しないようにするため無料で接種してあげるのだそうです。賛否はありますが、薬物中毒者を犯罪者とするよりも保護すべきというのがカナダの世論のようです。

私がカナダに来る前は、カナダは殺人事件はほとんどないと聞いていました。しかし、ここのところほとんど毎日のように殺人事件の報道を見ますし、報道されていないだけで行方不明もかなりいるようです。カナダは日本と違ってワイドショーなどはないので、事件の背景や犯人を追ったりする番組はありません。なので事件のその後はわからないままであることが多いように思います。(あるいは、殺人事件に関して無関心。話題にならない)ただ、最近の報道でわかることは、移民による犯罪(ギャングの抗争など)が多くなっている印象です。白昼堂々銃撃があったり公共交通機関の中で刺されたりという事件がありました。しかしながら、メトロバンクーバーを含めて、バンクーバーという街はとても狭いです。上述したように、繁華街から危険な地域まで、数百メートルという近い距離なので生活する上で絶対に安全といえる場所はほとんどないといってもいいでしょう。犯罪や殺人事件は日本でもありますが、日本との大きな違いは薬物がらみであるという点です。どのような薬物を使っているのかは不明ですが、意味不明なことを喚きながらふらつきながら歩いていたり、道端で回転しながら放尿したり、ものを蹴飛ばしながら歩いていたり、人にぶつかって因縁つけたり、悪態つきながらバスに乗ってたり。(ホームレスなどは無賃乗車ができるようで、結構バスに乗っています)

自衛のためには。
暗くなってからは一人で出歩かない。
危険な地域の一人歩きを避ける。
怪しい人に近づかない。
・具体的には:独り言を言っている、体が傾きながら歩いている、ズボンが下がったまま、汚い格好をしている
・違法薬物に関わらない(パーティ、売人と付き合わない)
深夜はバスを使わず、Uberかタクシーを利用する。

<余談ですが>
本来なら、薬物を使用しない、薬物を使用している人との交流を避けることも必要とは思いますが、カナダでは大麻が合法化しており多くの人が薬物使用に対して抵抗がない状態なので難しいかもしれません。医療従事者でもレクリエーションドラッグとしての大麻の使用は認められているので、薬物を使用している人と付き合わないということはカナダでは不可能なのかもしれません。しかしながら、大麻が合法化した理由は、無害だからというわけではありません。違法取引の規制が不可能となったので国が管理することによって、大麻がギャングなどの資金源になることを防ぐことが目的です。大麻を使用することの危険性は、耐性がついて低容量では効かなくなること、そのため使用量がどんどん増えていくこと、長期使用によって脳に影響が出ること(頭の回転が鈍くなる。抑うつなど)、更なる効果を求めてより危険性の固い薬物に手を出してしまうことです。

今回の事件があった界隈は、治安が悪いことで有名ですが、私が仕事でしょっちゅう行っていた場所でした。怪しい人はいっぱいいましたが昼間はそこまで危険な感じはしていなかったのですが、やっぱり夜は危険でした。あらためて、自分は外国に住んでいるんだなと実感させられました。誰も気にしませんが、去年近所で死体遺棄事件があったのですが、犯人はまだつかまっていません。2年前住んでいたバンクーバーの住宅地近くの繁華街でもギャングがらみの銃撃があり人が死んでいます。こんなこと、日本にいたときには考えられませんでした。

被害者の方とは、面識はありませんが勤務されていた飲食店に行ったことがあります。ダウンタウンにあるとても有名な店です。才能ある将来有望な若者の命が失われてしまったことをとても悲しく思います。ご冥福をお祈りします。



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