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ジャー・ジャー・ビンクスみたいな同僚

天性の性格なのだろう。初めて目にすることでも、自分流にやってしまうところが新しい同僚の困るところだ。
私は心のなかで「ジャー・ジャー・ビンクスっぽい」と思っている。
親切なんだけど、日本語で言えば「おせっかい」「猪突猛進」「図々しい」「思い立ったらすぐ行動」・・・英語でこういった表現を覚えるいい機会になった。なぜなら、今までそういう言葉を使う機会がなかったから。

私の職場は、病院ではないけれどカテーテルを扱ったりエアマット、ドレーン、サクションなど医療ケアでやることが随分たくさんある。その同僚に何か新しいことを教えようとする。

やり方を見せている途中で
「あ、それならこうすればいい」
といって勝手に自己流でやってしまう。
それが、あまりにも素早いので
「え?」
となる。(幸い、事故にはなっていない。)

そういうことがしょっちゅうあるので、雇用主はイライラしている。
私も、
「まず、黙って見てな」
と言いたい。
「あんたの意見は聞いてない」(新人なので)
「とりあえず、なにかする前に、一度立ち止まって」
「やっていいか他の人に聞いてからやって」
etc
上記英語表現を、1秒で言えなければ彼女をコントロールできないであろう・・・
参った。黙って見てなとか、お前が言うか!とか英語でなんて言うんだいったい?

ホームケアの場合は、クライアントのポリシーに従うことが基本となっている。
カナダなので、新人も古参も雇用主も自由に意見を言い合っていいのかと思ったら、違った。
ハラハラしてるのは、私だけではなかった・・・

日本の医療現場では、おそらく起こり得ない。
新人(というか教育を受けていない素人)が、何も教えてもらわないのに自分のやり方でやろうとするということは・・・

本人に悪気はない。
自分の行動が、止められないだけだ。それに、日本みたいに
先輩のやることに従う文化や
「見学→練習→実践」といった流れが無いのかもしれない。
日本:
基礎教育→手順書→先輩の見学→先輩と一緒にやる→先輩に確認してもらいながら自分で実施→独り立ち→フィードバック

カナダ:
基礎教育?→手順書なし(かなりざっくりしてるか、あっても参照しない)→???→結果オーライ

老人施設のHCAは投薬やDCなどはしない。
だから、学校でも実践的なことはほとんど練習しなかった。
(なぜか、尿カテのバッグをレッグバックに取り替えるのばっかり)
教科書には、最低限のことは書いてあるのだが、教科書が1000ページ以上もあるので、探すのが大変。インストラクターは「現場によって違うから、現場で覚えろ」と言う。インストラクターの意味?😂

なので、資格はあっても知識はない。現場で覚えたことが全てだ。
日本でも、病院によってやり方が違うことはあるけれど、概ね統一されているのではないかと思う。価値観が多様な国は、大変だー

ちなみに、ジャー・ジャー・ビンクスは悪い人ではない。
最後には英雄になった。




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