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シン・大河 

「再放送でもいいや」くらいナメていたら”家康”が動いた。
どうした!家康、であった。
日曜日、午後8時。家康は、私のスケジュール帳でも時の人になった。
なぜ?
謎解きのすべては、松山ケンイチの登場にある。
2月5日の第5回。
彼がドラマに現れたことで、家康の世界にさざ波がうまれたのだ。
小刻みに、水面を揺らし始めたさざ波は、弧を描くように伝染し、画面全体を輝かせた。人も、人以外も、もれなく輝いて見えた。
シン・大河、誕生。そんな第5話であった。

家康の側近、のちに参謀として仕えた本多正信を、松山ケンイチが演じている。「デスノート」のLや「聖の青春」の村山聖、この人の役作りとはどうだろう。人物に憑依し"松山ケンイチ"を完全に消してしまう離れ業である。
この日もまさにそうで、本物の本多正信が降ってきたのかと思った。
脚本があり、演技があり、決められた台詞がある。とてものこと、そう思えなかった。

そんな松山ケンイチが、家康の妻・瀬名の奪還作戦を請け負い、実行に移す。これが先週の見どころだったのだが、作戦は失敗する。大敗した正信は服部半蔵らわずかな手勢と、小舟を漕いで逃げ帰ることになる。

次週、2月12日の放送では、もう一度、奪回作戦が繰り広げられるようだ。
本多正信、ふたたび敵陣に挑む!!!
が、後世を生きる私たちは史実を知っている。
どうするケンイチ!?である。

松山ケンイチは本名を「研一」と書くらしい。見比べると、カタカナ表記の(ケンイチ)が、どんな漢字にも、アルファベットにさえ適応しそうだ。
ケンイチを採用した研一もまた、影の参謀のようである。

さて大河。今日はまだ水曜日。週の後半は、オンデマンドで見返そうと思う。日曜の本番を待ち構えながら。




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