FF16、20時間くらいプレイしての感想

プレイ時間:20時間くらい
アクションフォーカスで現在Lv43、5体目の召喚獣を取得
サイドクエストとモブハントは全て消化して進行

Positive

「アクションゲーム」として十分遊べる水準
サウンドとグラフィック品質が良好
イベントシーンとプレイアブルの接続、シーケンス周りが丁寧
ボリュームがある
プレシジョンダッジで容易に俺つぇぇ感を味わえる
アクションフォーカスと言いながらイージーな難易度で程々に接待してくれる

Negative

冗長な召喚獣バトル
過剰なエフェクトとバトルシステムの不釣り合いさ
単調で深みの無いアビリティと装備
無駄で意味の薄いクエスト報酬
キャラクターのバックグラウンドの作り込み不足
型にはまった演出
FFではないFF14テイスト強めのサウンド
FFではないFF14的バトルとエネミーのデザイン
長くて見た目の派手さだけのムービーカット

アクションゲームとして見たFF16

FF15で挑戦し、FF7RMAKEに続いたアクション型コマンドバトルを完全にアクションに寄せた結果、「これは間違いなくアクションゲームである」という代物になったと思う。モーションは滑らかでヒット判定の不自然さも無い。ヒットストップ、スロー、ジャスト判定、ガード、回避、カウンター、エアリアル、近接遠隔などなど、必要な要素は全て揃っていてどれも十分質が高い。テイクダウンが何処かで見たことのある仕様だとしてもゲーム体験として良いものなら一向に構わない。

イベントシーンへの入りや、カット

極力シームレスに、自然に遷移するよう作られている。イベントシーンというのはプレイヤーが蚊帳の外に置かれて気持ちが醒めるポイントなのでそこを丁寧に繋いで気持ちが途切れないことを大事にしているのだなと思った。

ボリューム感

今作のFFは質はさておき量は十分なものを持っている。
ここでいう量とはゲームプレイの時間であり、実質的な操作を行っている時間のこと。
戦闘回数は多くないものの、中ボス、中型級以上のバトルが豊富で戦闘時間が長く取られているのがそう感じる理由ではないかと思う。
ただしエネミーの量産方法があまり丁寧ではないため質的には若干不満が残る

アクションフォーカスとプレシジョンダッジ

FFシリーズとしては挑戦的で好感を抱いたポイント
アクションフォーカスとはいうものの、回避判定は緩くざっくり判斷でダッジボタンを押していたら成功するくらいなので「ちょっとアクション好き」くらいの人なら楽しめる難度になっている。ここらへんの塩梅は難しいところだけど、元来のフランチャイズがRPGだった所から変化を付けるのならここだろうなという上手い感じ。

逆に言えばダッジが万能すぎてアクションゲームとしての幅や深みが損なわれている。でもそれは、こう作った以上仕方ない部分だろうと思う。あれもこれも実装するには金も時間も無いだろう。

召喚獣バトル

1戦目は良かった。通常バトルと違うプレイ感、スケール、手触りが新鮮だった。
ただタイタン以降の召喚獣戦は長すぎた。演出とプレイアブルが交互に入れ替わるのがアクションゲームもさせてもらえず、ムービーも落ち着いて見せてもらえず、ただすごいだろ?っていう表現を押し付けられているだけという感じだった。

バトルエフェクト

FF16の基本的なスタンスがゲームプレイより演出重視なんだろう、メチャクチャエフェクトが濃い、多い、派手。
結果、敵のモーションが見えない、攻撃エフェクトが見えない、現在地が見えないというアクションゲームとしてはわりと問題なことが起きている。
ゲーム性をアクションに振り切れていないから仕方ないといえば仕方ないのだけど、この半端なデザインは次回作以降解決スべきだと思う

装備する楽しみの少なさ

これはFF7あたりから傾向があったので今更という感じだが、装備、ジョブ、アビリティのセット、属性や種族相性で戦いを有利にするというのはFFひいてはJRPGの伝統的攻略性だったと思う。
演出、ストーリー、キャラクター性、世界観にリソースを振ってきた一方でこういったメカニクス的なゲーム性を排除してきたのは個人的に残念に思う。
今作は武器がただの攻撃力補正で防具2枠がHPと防御力補正、アクセサリが各アビリティのCD短縮or威力補正という非常にシンプルなものになっていて、ブラッドソードだろうがアイスブランドだろうがロングソードだろうが、その違いは攻撃力にしか現れない。
そして武器の更新は一方向で選択肢が無い。フレイムタンで戦うかアイスブランドで戦うかといった選択は存在しないし、ファイガを先に習得したら次のボスに強い、とか魔法戦主体でMPと魔力特化の装備にしようという考えも存在しない。

サイドクエスト報酬

クエストで貰える報酬は、僅かな経験値、少々のお金、使い道のない鍛冶屋の素材、たまにアビリティポイントとそして累計報酬を付与する名声ポイントである。
ゲーム攻略上のメリットはほぼ無いと言って良い。
プレイしていて感じるのは「この世界の雰囲気や人々のドラマを味わえるのがクエスト報酬だ」という主張。
実際、一つ一つの話をよく見てみればそんなに悪くないし、感情移入していれば案外楽しめる内容になっている(ものが多い)と思う。
現代的MMORPGフォーマットを使っていながら、報酬体系は古き悪しきMMORPG時代のそれなのはちょっといただけない。

FFではないFF14的なFF16

バトルデザイン、UIの設計、シーケンス、ストーリーテリング、演出パターン、サウンドの使いかた、ネーミング
これらの要素がFF的というかFF14的過ぎた。それは好きな人には好きなものだろうし、中にはその方が良いものもある。例えばUIとシーケンスはFF14的な設計の方が明らかに良いと思う。
バトルに関しては、「あ~カータライズってことは~な攻撃なんだな」と類推することが楽しいと思える人には良いものだろうし、自分のように「カータライズはFF14語だから気分が醒める」と思う人もいるだろう。シド絡みでエンタープライズというワードが出てくるのは伝統的に良いとしてもアイアンワークスまで使うのは手前味噌が過ぎる思う。

演出やサウンドがある種のパターン化するのは仕方ないというか、そういう収束は起きるだろうと思うけどちょっと置きに行き過ぎというか、スクエニ色とはかくあるべき、みたいなところが強い

まとめ

見るRPGとしてはとても良い
カジュアルアクションRPGとしても見ても良。ナンバリングは要らないから次はこれを突き詰めたやつを作って欲しい。

クラシカルで古典的RPGのゲーム性を期待するとガッカリする
FFファンというよりFF14ファン向け


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