続・バケモノの子オフステ@名古屋四季劇場
2024/10/31に行われた『バケモノの子』のオフステ記事、前回の続き。
お題トークコーナーの次はお客さんからの質問コーナー。
川口さん「質問ボックスから一枚引いてもらって…あれ?箱が、ない?」
立ち上がり周囲を見回す川口さん。そこに下手のセット上から「♪ハロウィン!ハロウィン!ハロウィンナイト!」と爆上げテンションで宮野さんがリーゼントのオバケみたいなカツラにハロウィンぽい魔女帽子、つけ鼻に黒スーツ?という仮装で登場。
宮野「質問ボックスを!持ってきましたアッ!」
川口「聞いてないよ……なんなのその格好……」
宮野「蛤屋の宮野薫です!好きな名古屋飯は手羽先です!」
流れるような自己紹介からの丁寧なお辞儀。観客から拍手。
川口「聞いてないんですけどね」
塩対応の川口さん。
ところで自己紹介の時にアンサンブルの方はバケモノ側の役を言うのでご本人たちの認識としては渋天街が本拠地なのだろうか。
ここから宮野さんも参戦。質問を出演者に引いてもらうためのボックス係。まずは大鹿さんに引いてもらう。
宮野「これマイク代わりに持ってください。赤が熊徹で黄色が猪王山です」
そう言って手に持っている赤と黄色のサイリウム棒を見せる宮野さん。大鹿さんは赤を選んでいた。そりゃそうだろう。
Q:バケモノの子の中で一番自分に近いキャラクターは誰?
大鹿「一郎彦かなぁ……いい人そうに見えてると思うんですが僕は完璧主義なところがあって、仕事のことよりも普段の生活で完璧にしたいと思うことが……あ、これ使わなきゃ」
そう言って手に持っていただけのサイリウムを律儀に口元に当てる大鹿さん。
「こういうところが完璧主義なのね」合いの手を入れる川口さん。
大鹿「……完璧にこなしたくてどうしようかと迷っちゃったり、人によく見られたい思いもあるし……」
一郎彦は兄弟がいるけど僕も妹がいて……と話を続ける大鹿さんをよそに「(一郎彦って)そうなの?」「そうですね」「あ、でも一郎彦がそうでも千織(宇都宮さんのこと)もそうってわけでもないのか」「いやいや」と和気藹々オフマイクで話しはじめる田中さん、宇都宮さん、さかいさんの上手組。
「ちょっとちょっと!ちゃんと聞いてる!?」
すかさず突っ込む川口さん。
「妹がいるんだって!」
そこフューチャーするんだ川口さん。
「……だから気持ちわかるなぁ、と思います」
ちゃんと本筋を話し終える大鹿さん。完璧主義。
この質問の話し始めの時に「ほぅ……」と、ちょっと微笑んでしたり顔をした宇都宮さんが良かった。自分の役の話されると聞きいっちゃうよねぇ。
Q:バケモノの時と人間の時で演じ分けはどうしていますか?
引いたのは柴本さん。黄色のサイリウムで読み上げ。柴本さんは猪王山担、と。(そういうわけではない)
この質問には人間の楓役オンリーの柴本さんではなく、バケモノと人間の両役している宮野さんが回答。
宮野「えー、バケモノの時は……」
舞台最前センターに出て話し始めたので長椅子に座る田中さんに丸被りして「被ってる被ってる!」「あわわすいません」と田中さんに立ち位置を直される宮野さん。
宮野「バケモノの時はデフォルメして(きゅるん、と可愛いポーズ)可愛らしく、人間の時は(ガラ悪そうに)ア゛ー、ハッピーアワードリンク半額ゥー」
笑う客席。そんな感じじゃなかったやん。ちゃんと福利厚生が整った正社員っぽい働き方してたやん。
Q:この作品の中で好きな台詞はどれですか?
引いたのは田中さん。サイリウムはもちろん熊徹レッド。
田中さんが「これは名言辞典の九太が……名言辞典の…」と大鹿さんに振ろうとするが「いや名言多いですけども」と言いながらも話そうとはしない大鹿さん。確かに九太はいい台詞多いわよね。
田中「熊徹の『お前、俺と一緒に来るか?』です」
あぁ……と場内から納得の声が漏れる。
田中「自分の、というだけじゃなくてこの台詞からこの物語が開けていく、始まる感じがしてすごく好きですね」
ここで柴本さんが挙手。
柴本「私、一郎彦の台詞が好き」
宇都宮「どれですか?」
柴本「♪この顔、この肌〜の…」
宇都宮「あぁ…」
川口さん「(すかさず)やってもらいましょう」
柴本「千織!千織!(やりなされ、のジェスチャー)」
観客(すかさず)拍手。
宇都宮「えぇ……やりにくいな……」
これはチャンスよ、逃しはしない、とでも言うようにカテコ並みに揃う観客の拍手。和らぐ場内の雰囲気。「このノリならいけそうな気がする」という面持ちで立ち上がる宇都宮さん。やってくれると分かるや否やスッ……と消える手拍子。(手拍子消えたやん……)と言いたげな宇都宮さん。
宇都宮「(やりづらそうに)♪この顔、この肌、憎んできた〜(少し雰囲気に慣れたのか舞台の演技に近づけて)いつでも周りの目恐れてきた〜」
みんなから満足そうな拍手。
前半の柴本さんもだけど、どのくらいのテンションでやればいいか分からない雑な振りの中やっていただいてありがとうございます。波動上げときますね(どうやって)。
Q:もし宗師様だったらなんの神様になりますか?
多数の質問が寄せられたそう。引いた宇都宮さんはもちろん猪王山カラーの黄色サイリウム。
宇都宮「難しいですね…」
「僕!福の神がいい!」突然質問をひったくって元気よく答える川口さん。「みんなに幸せになってほしいな、って」
宇都宮「(ハッとした顔で)……それいいですね……」
川口さん「え?取らないで?」
勝手に答えて福の神を死守する川口さん。
宇都宮「宗師様ですもんね……欲にまみれてはなさそうですよね……」
真剣に考える宇都宮さん。
宇都宮さん「運を操れる?司る?運の神様がいいかなぁ」
川口「おっ、運の神様!」
宇都宮「だから福の神ですね」
福の神やないかい。
Q:九太は9歳で修行を始めましたが、皆さんは9歳の時に何をしていましたか?
引いたさかいさんは赤のサイリウムにしていました。熊徹派。
さかい「パイレーツオブカリビアンにどハマりしていました!本気で海賊に憧れて海賊になろうとしていましたね」
川口「海賊ぅ!?」
さかい「刀さばきの練習とかしてました」
川口「ジョニーデップ好きなの?」
さかい「好きです。いいですよねぇ?」
そう言って客席に同意を求めるさかいさん。近くに同意した人がいたようで満足そうだった。
田中「(大鹿さんに)ヤングシンバだったのは?」
大鹿「9歳だとまだだなぁ…」
ライオンキングはもう見てた?と誰かから質問が飛ぶ。
大鹿「いや、受かってから見た」
客席からへぇー、の声。
大鹿「その前だから……映画やってた頃かなぁ?」
子役だもんねー、と誰かから合いの手。さらに「川口さんは何してました?」と質問が。
川口「(間髪入れずに)走り回ってました」
一般的な9歳を過ごす川口少年に和む場内。
ということでここで質問コーナー終了。締めに入る川口さん。
川口「さて、最後に宮野がどうしても一発ギャグをやりたいということなので」
宮野「いや、やってくれ、って言ったんじゃないですか!」
しばしの小競り合いののち覚悟を決めた宮野さんが舞台最前センターに立つ。
宮野「あの……皆さん……」
田中「被ってる被ってる」
被り修正、再び。
宮野「どうしてもセンターに立っちゃう」
それでええんやで宮野さん。
宮野「あの、今日名古屋以外から来られた方、どれくらい居ます?」
客席の3-4割くらいが挙手。
宮野「あっ、結構いらっしゃいますね……あの、大阪の時に笠松さん、長谷部さんが『ハイパーおにぎり』という一発ギャグをやったのですが……」
ハッ!と息を呑む声が客席からチラホラ聞こえ、フッ、と共演者たちが笑う。(何をするんだ……)という雰囲気が場内を包む。
宮野「先ほども言いましたように、僕は手羽先が好きなので手羽先の食べ方をお伝えします!」
そう言い放つと、」宮野さんは「協力者を……」と言いながら宇都宮さんの両手を持ち「こっちへ」と舞台中央に誘う。
川口「被害者を増やすな」
宮野「もう一人……」同じように誘われる大鹿さん。
川口「だから被害者を増やすんじゃないよ」
舞台中央でぴったりとひっつくように並べられる嫌そうな大鹿さんと不安そうな宇都宮さん。
宮野「これが、手羽先です」
いやいや。
宮野「こう、2つ骨が並んでいます」
いやいや。
宮野「これを食べる時に、この真ん中をバキッと折って……はい、腰から曲がって……そう……腰から、腰折って……」
45度のお辞儀の状態にされる両氏。後ろから宮野さんが両氏の腰のあたりから拳を生やす。
宮野「そうするとここに骨が出てくるので、これをズルっと抜いて食べます!」
いやいや。
宮野「もうひとつの食べ方が……はい、2人とも起きて」
姿勢を直される両氏。
宮野「この首のところをバキッと折って……はい、折って、折って」
言われるがまま素直に首を前に倒す両氏。宮野さんが2人の首の後ろから拳を生やす。
宮野「そうするとここにこう、骨が出てくるので、これをドゥルドゥルっと抜いて食べると、食べやすくて美味しいです!以上です!」
川口「どういう締めなの……任せるんじゃなかったよ」
会場から拍手。その拍手の中「でもホントに手羽先は食べ方で美味しさ変わるんで!」と力説する宮野さん。身の置き場がない様子で席に戻っていく両氏。宮野さんは手羽先が本当に好きなことはよく分かった。
このあと今後のイベントスケジュールの紹介。
川口「通算500回公演の記念日11月17日にまたオフステージトークをします!」
会場から拍手。いいねぇ、行きたいけどワイその日JCSやねん……。行ける方、レポ楽しみにしてます。
川口「それでは最後に「バケモノー大好きー!」で終わりたいと思います!せーの!」
宮野「ハッピー!ハロウィン!」
ドンズベリする宮野さん。好きやで。
改めて川口さんが仕切り直し。
「バケモノー!」
「大好きー!」
「ありがとうございましたー!」
盛大な拍手。手を振ってはけていく出演者のみなさん。私は下手側だったので川口さん、大鹿さん、柴本さんが目の前を通ってはけてくれた。柴本さんが奥にも手前にも丁寧に手を振りながらはけてくれて「ありがたい……」と思っていたら上手の方で笑い声が起きていたのでおそらく田中さんが何かしたのだろう(なんでもアッキーのせいにしがち)。
バケ子ハロウィンオフステレポは以上。
何度も言うが記憶はかなり曖昧なので40%引きの真実くらいで楽しんで頂けたら本望だ。出演者さんたちの素敵なお人柄も作品の魅力も劇団四季の良さも伝わったいいイベントでした!
ところで質問箱のところとかラストのハッピーハロウィンとか、どこまで川口さんと宮野さんの共謀なのか全く分からなくて俳優マジすげぇになっている。