11月の君へ
もうすっかり寒くなってしまった。窓を開けると冷たい雨がしとしとと降る夜は月も星も見えないで家の前を走るトラムの音が建物の壁に響いて聞こえる。
味噌汁を温めて晩ご飯の支度をしていると、君のいない世界がふと頭をよぎるんだ。もし君がいてくれなかったら、僕の世界は随分ともの寂しいだろう。今までは一人で生きてきたのにそれが想像できない。僕は今までどうやって生きてきたというのだろう。当たり前のように君がいてくれてたから余計に怖いんだ、君なしの世界が。
僕は特別ではないから何者でもない自分がいて、何も持っていなくてできないことがいっぱいだらけで、できた人間ではない。誰かに誇れるようなことが一つでもあればいいのだけど、秀でた才能の一つくらいあったらいいのだけど、僕は多分凡人以下なんだな。我ながら書いていて悲しくなるよ。
でも君のためだったら何でもできるんだ。何でもしてあげたいし、そのために頑張れる。君は僕に何かしてほしいことはないのかい。君は僕にどんな人間になってほしい?
この世界は一体何なんだろう。何のために生きているのかいつも分からないでいる。人間は幸福を追い求めるけど、幸福って何だろうね。
今君が君の健康のことで辛い思いをしている時、今君が日常生活でやりきれないでやるせない思いをしている時、僕も一緒に辛い。君のネガティブな感情を半分奪い取れたらいいのになっていつも思うんだ。そしたら君は半分軽くなるだろ。
君はたまに「別れたら」の話をするけど、僕だって考えていない訳じゃない。君はまだ若いし、世界には僕よりもいい男なんて何億といる。僕よりも君を幸せにする人だっていっぱいいるだろう。それは分かっている。でもね、今君のこと一番好きなのは僕で、今の君は僕が幸せにしたいと思っている。この先の未来は、今の積み重ねだと思っている。だから明日も君がいてくれたら嬉しいし、明明後日も君がいてくれたら嬉しい。そうして来週、来月って日を追うんだ。そしたらまら新しい年を迎える。その証拠に僕たちは付き合ってもう1年以上が経つ。これは僕たちが積み重ねてきた1日1日で僕はそういうのでいいと思っている。これは小さいことかもしれないけど、偉大なことなんだ。
僕との時間の中で、君の人生が少しでも充実して幸福感を得られるものであればいいなと思っている。君の笑顔は飛びっきりかわいくて、笑っている時の君は眩しい太陽だ。でも最近君はあまり笑ってないかもしれない、楽しくないかもしれない。そんな時は僕が支えになるんだ。君が僕の側にいてくれるように、僕も君の側にいることをいつだって覚えておいてくれ。僕では力足らずの役立たずかなあ。でも1と1を足したら2だ。僕たちは合わせて2なんだ。きっと力を合わせたら何だって乗り切れられるんだ。僕はそう信じている。
君が悲しい時、辛い時、苦しい時、しんどい時、諦めたい時、絶望した時、虚無を感じた時、孤独を感じた時、世界なんて終わってしまえばいいのにと思った時、逃げ出したい時、消えて無くなりたい時、もう全てがどうでもよくなった時、思い出してほしい、僕がいる。君は一人じゃない。
誰よりも君のことを思い誰よりも君のことが好きな君の彼氏だ。
僕みたいなのが彼氏でごめんと思いつつ、僕は彼氏として僕にできる最大をしたい。そのためだったら何者にもなれる。
いつも側にいてくれてありがとう。僕のことを好きといってくれてありがとう。僕は君のことが好きで好きで大好きだ。
どうか早く君の体調がよくなりますように。
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