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かのかり3期 9話感想戦【神回】

予告ムービー観ました?
9話は心して観ないとやばいですね…
というか9話以降は心して観る必要がありますね。

※以下、アニメだけでなく原作のネタバレ含みます。

9話感想

いきなりOPだ。。
のっけから今回のストーリーが、一気に観て欲しいというメッセージ、重要さを物語ってますね。

今回は小見出し無しでいきます。
(ちょっと時系列違うかもですがご容赦ください)

嘘を明かすかどうかに対する水原の葛藤。
一度は答えを出したはずなのに何度も自分に言い聞かせるように心の中で反芻。それほど目の前にいる小百合婆さんの状況が山場であることで凄く考えを巡らせてますね。

和也の無言での乱入からの撤退、かっこいいよ。あの水原とのやりとりの後にやれることの最大限。大人でしたね。

結果的に小百合婆さんが映画を観たのかどうかは分からない。ただ確実に「ありがとう」という気持ちを水原に伝えている、そこに嘘は絶対ないはず。

水原が女優を目指したとき、嘘をつくのが女優というのがきっと彼女の中に染み着いていて、もちろん演技のうえではそれが真実であり必要であるかもしれない。レンカノを全うするのもその信念は正しい。ただその気持ちが自分の気持ちをどこか押し殺してしまっていることは間違いなく、お婆さんはそれを見抜いているんだと思います。

だから回想での「99%の嘘と1%の真実」というお婆さんの言葉。決して嘘をつくことを否定しないという意味合いもありながら、本質は1%の真実を大切にしてほしい、という部分だと解釈しました。

水原にとっての1%って?

和也と恋人であることは99%の嘘で、
和也のことを特別に想っていることが1%の真実ではないかと思います。

だからお婆さんになにを伝えたとしても、正しいんですよ。それを「女優は嘘をつくもの」という思想が邪魔をして葛藤していたんじゃないかと。

そして水原が思わず「私嘘をついている」と発してしまうものの、お婆さんは諭すように応えます。言っても言わなくてもいい、そうして水原を救ってお別れをした、悲しくも清々しい丁寧なシーンでした。

病室を出て、和也としてはお隣さんとして出来ることがあればと、そう言うしかないよなという言葉をかけると

「平気っ」

私は思いました。
この病室を出た時の千鶴は“一ノ瀬”ではなく“水原”千鶴に戻ったんだなと。
気丈に振る舞うものの、そこにいるのは水原千鶴だから。和也がレンカノのようだ、と見えるぐらいに自分を押し殺して、心が閉ざされたまま和也と向き合う、決して一ノ瀬としての自分はまだ気持ちが整理できていない、そんな風に解釈しました。

少しネタバレに触れます。

おそらく次回が墨ちゃんへの相談、その次がレンカノデートで、レンカノデートでは水原を元気づけるための最高のデートコースを用意するも、最後初めて水原の感情が爆発する、あのシーンに向けた大きな水原の皮を被ったのが今回の病室を出たシーンだったのかなと思います。

これは“水原”千鶴の笑顔

あとがき

和婆さんの描写について、かなり常識人なんですよね。ハワイアンズ篇でも決して間違ったことは言わないのと人の話を聞くことに長けてる、しっかりとした女性です。「すぐに会える」というのは非常に切ないですよね。

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