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円融魔術について【遊戯王Advent Calendar6日目A】

どうも、歩く教会です。
この記事は遊戯王Advent Calendarの企画記事になります。

12/1〜12/25の間、毎日遊戯王に関する記事が投稿される企画です。今年はAサイドとBサイドに分かれております。詳細は上記ページをご覧ください。

今回私はAサイドでの参加です。
遊戯王Advent Calendarは去年も参加させてもらい、去年はデッキ紹介をしましたが、今回は趣向を変えて、好きなカードについて語ることにしました。

遊戯王歴17年で好きなカードもたくさんある私ですが、特に気に入っているカードとして、《クインテット・マジシャン》とその主な融合召喚手段となる《円融魔術》があります。

登場当時にヴァリュアブルブックを3冊買って、様々な魔法使い族デッキで《円融魔術》による《クインテット・マジシャン》の融合召喚を軸にしていた程に好きでした。

今回はこの《円融魔術》にフィーチャーしたいと思います。

1.《円融魔術》とは

2018/02/23発売のヴァリュアブルブックで《クインテット・マジシャン》と共に登場したカードです。魔法使い族の融合モンスターを融合召喚するカードで、さながら《龍の鏡》《ミラクル・フュージョン》の魔法使い族版と言うべき効果を持ちます。
カード名に関して、「円融魔術」と書いてあるにも関わらずルビは「マジカライズ・フュージョン」となっているため、「フュージョン」魔法カードを参照するカードのサポートを受けられます。
ではここで、魔法使い族の融合モンスターの一覧を見てみましょう。

2022/12/06現在、魔法使い族の融合モンスターは25体です。メジャー種族にしては少ないですね。ドラゴン族や戦士族、機械族の融合モンスターの数とはかなり差があります。
しかし、実はこれでもここ数年間で、魔法使い族の融合モンスターの数自体は倍以上に増えているのです。
《円融魔術》が登場した時点では、魔法使い族の融合モンスターはたったの12種類しか存在しませんでした。
この内《タイムマジック・ハンマー》は融合召喚できないため実質11種類、さらに初期の効果を持たない融合モンスターを除くと、本当に数える程しか融合召喚先が存在しなかったのです。

《円融魔術》の登場から1年と10ヶ月後、某禁止カードが登場したことで注目を浴び、価格が一気に暴騰したのも有名かと思います。去年《ウィッチクラフト・バイスマスター》が登場した際にも少し話題になりましたね。

2.《円融魔術》の強み

《円融魔術》の強みを解説します。

2-1.墓地融合できる

《円融魔術》は墓地のモンスターを除外して融合召喚するので、手札と盤面のアドバンテージの損失がありません。墓地が超えていない序盤では使いづらいですが、中盤以降に《クインテット・マジシャン》《超魔導戦士-マスター・オブ・カオス》等を融合召喚して効果を通すことができれば、盤面のアドバンテージを大きく稼ぐことができます。

一方で、融合素材が除外と相性が悪いカード・デッキもあります。
例えば《ウィッチクラフト・バイスマスター》は、融合素材となるウィッチクラフトの内、下級モンスターは墓地から自身を除外して発動する効果があるため、融合素材には使いづらい場合があります。
他にも、【ブラック・マジシャン】における《超魔導師-ブラック・マジシャンズ》を融合召喚する際に《ブラック・マジシャン》や《ブラック・マジシャン・ガール》を除外してしまうと、《永遠の魂》や《マジシャンズ・サルベーション》で特殊召喚するモンスターがいなくなる場合があるという点でアンチシナジーです。
《ミュステリオンの竜冠》に至っては除外そのものがアンチシナジーであり、《円融魔術》で融合召喚すると何故か攻撃力が下がります。意味不明すぎる。絶対攻撃力増減のテキスト書き間違えただろ。

つまり、《円融魔術》は他の墓地融合カードの例に漏れず、墓地が肥えてから本領を発揮するカードではあるものの、除外と相性が悪いカード
・デッキが少なからずある難儀なカードです。
ただし、例に挙げた《ウィッチクラフト・バイスマスター》や《超魔導師-ブラック・マジシャンズ》のようなデッキのアドバンテージ源となるモンスターは、多少の除外によるアンチシナジーを度外視してでも融合召喚する価値はあり、それらの融合召喚手段を増やせるという点に大きな意義があります。

2-2.フュージョン通常魔法カードである

先に述べた通り、《円融魔術》は「フュージョン」魔法カードであるため、《シンクロ・フュージョニスト》《捕食植物ダーリング・コブラ》《捕食植物キメラフレシア》《歌氷麗月》等のサーチに対応しています。
他方、これらのカードより範囲の狭い、「フュージョン」通常魔法カードをサーチするカードが存在します。
それが《深淵竜アルバ・レナトゥス》と《竜魔導の守護者》の2体です。

 《円融魔術》は通常魔法なので、この2体によるサーチにもしっかり対応しています。
ちなみに、この2体を融合素材とする魔法使い族の融合モンスターは、某禁止カードを除くと
《ミュステリオンの竜冠》
《エルシャドール・ミドラーシュ》
《赫焉竜グランギニョル》
《ミレニアム・アイズ・サクリファイス》
《時の魔導師》
です。
《深淵竜アルバ・レナトゥス》を素材に含められる融合召喚先の《エルシャドール・ミドラーシュ》《赫焉竜グランギニョル》を考慮すると、デッキ単位では【ドラグマ】や【シャドール】が好相性かと思います。

3.結局何を出すのが強いのか?

上で述べた特徴を踏まえて、《円融魔術》で融合召喚を狙うべき融合モンスターは何かを考えてみます。次の2パターンに大別されると思います。

3-1.フィニッシャーとなるモンスター

墓地を肥やしてしまえば、《円融魔術》は1枚でフィニッシャーを出せる強力なカードとして機能します。
そんなフィニッシャーに該当するのは以下の2体です。
《クインテット・マジシャン》
《偉大なるダブルキャスター》

《クインテット・マジシャン》は、融合素材は魔法使い族モンスター×5ですが、効果を適用するためには5種類を素材とする必要があるため、実質的に融合素材は「カード名の異なる魔法使い族モンスター×5」と捉えて差し支えないでしょう。
では融合素材を効率的に墓地に貯めるにはどうすればいいでしょうか。
【シャドール】であれば《影依融合》のデッキ融合が決まってしまえば一瞬で貯まりますが、他のデッキでは以下の汎用性の高い魔法使い族リンクモンスターを活用するのが手っ取り早いです。
《聖魔の乙女アルテミス》
《サクリファイス・アニマ》
霊使いリンクモンスター
《神聖魔皇后セレーネ》

レベル4以下の魔法使い族は《聖魔の乙女アルテミス 》(レベル1なら《サクリファイス・アニマ》にも)に変換できるため、そこから霊使いリンクモンスター、《神聖魔皇后セレーネ》と繋ぐことで墓地に融合素材を貯められます。
例えば、《黒き森のウィッチ》を《聖魔の乙女アルテミス》に変換して《ジェスター・コンフィ》をサーチして特殊召喚すれば、《照耀の光霊使いライナ》or《暗影の闇霊使いダルク》から《神聖魔皇后セレーネ》をリンク召喚でき、墓地に魔法使い族モンスターを5体貯められます。
他にも、《マジシャンズ・ソウルズ》はコストで魔法使い族を落としつつ《聖魔の乙女アルテミス》or《サクリファイス・アニマ》に変換できるので単体でのバリューが高いです。
以上のように、現在はリンク召喚の過程で魔法使い族をスムーズに墓地に貯めることができるようになっており、《アクセスコード・トーカー》等をリンク召喚した後に《円融魔術》で《クインテット・マジシャン》を融合召喚して攻め手を追加できるのは強力です。《アクセスコード・トーカー》の場合、《クインテット・マジシャン》の破壊効果が被っているのがややもったいないですが。

《偉大なるダブルキャスター》は最近登場した、フィニッシャーになり得るカードです。極端な話、《青眼の究極竜》か《マスター・オブ・OZ》を2体融合素材にすれば攻撃力は8000を超えるため、直接攻撃でワンパンできます。破壊された場合の効果も、融合素材として除外したモンスターを帰還できるという点でも噛み合っています。ワンパンを狙うならドラグマ系のカードで落とすのもよし、蘇生・帰還効果まで考慮するなら、通常モンスターや効果を持たないモンスターで出しやすい融合や儀式モンスターを素材とするのもよし、とデッキの個性が出そうなカードです。

3-2.テーマの融合モンスター

各テーマごとに自前の融合召喚手段を持ち合わせているため、それの補助もしくは拡張の用途となります。
《円融魔術》を使う価値があると考えられるのは
 
《超魔導師-ブラック・マジシャンズ》
《超魔導戦士-マスター・オブ・カオス》
《ウィッチクラフト・バイスマスター》
《E・HEROネオス・クルーガー》

が挙げられます。

【ブラック・マジシャン】で使う融合モンスターです。《黒魔術の秘技》や《ティマイオスの眼》は「フュージョン」サポートを受けられないため、差別化は容易です。
特に、《アルバスの落胤》《烙印融合》を入れる場合は《氷剣竜ミラジェイド》で《深淵竜アルバ・レナトゥス》を落とすことで自然に《円融魔術》をサーチできます。
前述の通り融合素材の除外が噛み合わない部分もあるものの、複数枚のカードによる連携が前提で、単体で動けるカードの少ない【ブラック・マジシャン】においては、墓地に素材があれば1枚で融合召喚できる貴重なカードです。

【ウィッチクラフト】には融合召喚するカードとして《ウィッチクラフト・コンフュージョン》があり、あちらも「フュージョン」通常魔法カードです。
しかし、【ウィッチクラフト】において《ウィッチクラフト・コンフュージョン》で融合召喚する場合、《ウィッチクラフト・ジェニー》で効果をコピーしない場合は特に、消費が大きくなりがちです。

そこで、《円融魔術》を採用することで手札の消費を抑えての融合召喚が可能になります。
例えば、ウィッチクラフトモンスターを《聖魔の乙女アルテミス》に変換すればフィールドと墓地に《ウィッチクラフト・バイスマスター》の融合素材が揃います。
他にも、《マジシャンズ・ソウルズ》で上級ウィッチクラフトを落とすことでも同様に融合素材を揃えられます。
除外した融合素材を《ウィッチクラフト・パトローナス》でデッキに戻せるのも噛み合っています。
ただし、消費を抑えての《ウィッチクラフト・バイスマスター》の融合召喚は《赫の聖女カルテシア》でも可能なので、《ウィッチクラフト・コンフュージョン》と「フュージョン」魔法カードに関するサポートカードを共有できるという点に価値を見出だしたいところです。

某禁止カードと同期のこのカードも、《真紅眼融合》よろしく《ネオス・フュージョン》で素材を落とせるため、《円融魔術》で2体目を出せます。


4.終わりに

以上、《円融魔術》の解説でした。
読者の皆様に何か新しい発見があれば嬉しい限りです。
魔法使い族融合モンスターの数自体は着実に増えてきているものの、実際のところ有効な融合召喚先はまだまだ一部のモンスターに限られています。
なので私が欲しいクリスマスプレゼントは「《円融魔術》で出す価値のある魔法使い族融合モンスター」です。サンタさんよろしくお願いします。

明日の投稿はてんまるさんとカカトさんです。



ではまた。

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