続:楽天モバイルに思うところ

順風満帆な「1年間0円」の総務省の行政指導チキンレースを繰り広げている楽天モバイルですが、正直なところ、もう一つ腑に落ちないことがあります。
それは自社ブランドのスマフォがeSIM「にしか」対応していないということ…。

<自社端末の脱法SIMフリー仕様>
脱法SIMフリー?と思われそうなので事前に説明しておきます。
法令順守でSIMフリーにはしたけど全キャリアのサービスには対応しませんよ、というスタイルのこと…かなと。
まぁもちろん物理的なSIMの発行は手間がかかりますからeSIMにするのはわかるのですが、eSIM”のみ"というところにひっかかるのです。iPhoneではSE2とかでは物理SIMスロットをつけて、なおかつeSIMスペースを用意してますよね。それをしない…というところにひっかかるわけですよ。
製造コストなのかはてまた、「脱法SIMフリー」というところか。
大手3社は通話回線は物理SIMしか発行していないのが実情です(SoftBank/auはデータSIMではプリペイド式でeSIM対応のiOSには発行していますが…)。
そこで楽天モバイルは他社に逃げられないようにeSIMのみにしてしまったのではないか、と邪推できるわけでして。

Rakuten Handが出ましたがこれもやはりeSIM専用。コストの関係からか5Gは削って4Gのみの対応でUSBはType-C。
Band的にはdocomo/SBでも使えるんですが…
先発になるRakuten BIGはZTE AXON 20 5Gの楽天版で、本家版はSIMスロットがあったのに楽天の手にかかればこちらもeSIMのみ。
eSIMに固執されるのはよろしいんですがいい加減物理SIMスロットと…となってしまいますしこれじゃあ端末的にはSIMフリーでもeSIMで楽天モバイルに残ってくれ…そう囲い込みに来ているとしか思えなくなってしまうわけです。
もちろん大手3社(+サブブランド3社)がeSIMを出したら脅威になるでしょうし、現状IIJのeSIMプランを使うことで少なくともRakuten Miniのおさいふ機能は使えます。ポケットルーター的使い方となるとなかなか適するプランがないのが実情(1GB/450円)です。

Rakuten WiFi Pocketというルーターが出ましたが、コレは正直ナンダコレ感すごいです。
本体側は4Gのみの対応、Wi-Fi側は2.4GHzのみで5GHz(ac/a)は非対応…さらにUSB給電はType-CではなくmicroUSB、さらに物理SIMという「どっかの使い回し」いたいなルーターですね。
楽天モバイル自社網であれば、自社基地局に接続時は1日10GBまで速度制限を行わず、10GB超過後は最大3Mbpsに制限している仕様上、一時的な固定回線替わりには鳴るかもしれませんが…
SIMフリールーターですから物理SIMは歓迎ですね。これは他社SIMでも使えそうです。
ただ、これを買うならUQモバイル系のルーターを中古で買ってきて、楽天モバイルの物理SIMを用意して、自分でAPN設定をした方が幸せになれそうな気もしないでもない…


<楽天モバイルを使って思ったこと>
1年間は変なことをしなければ0円なので「お試し」であるとか「ナンバーポータビリティの踏み台」であるとかで楽天モバイルを使うのはありかな…とは。
とやかく止める気はないんですが、正直転出や純解約時にもめそうというのが正直なところ。
端末交換に3ヶ月かかった会社ですから手続きは終わらないみたいな。そういう感じですね。不安感、不信感が拭えない。
Rakuten Linkの通話音質がPHS並ってのも不満点。電話を受けるかけるといったことは減ってきてはいますが、依然として固定電話代わりに使っているあたしとしてはつらいところがあります。
あとWin版のRakuten Linkまだですか。これが出てきたらパソコンを固定電話代わりにできるですが、まだ作ってるとしておきながら出てこないのが実情です。
それと圏外問題がやはりしんどいです。どうやらこれも試しながらあちこち移動してわかったんですが、
・純粋に楽天ゾーンでない
・純粋にauのローミング提供エリアでない
のいずれかで圏外になるパターンと
・auのローミングゾーンと楽天ゾーンが隣接しており電波強度がほぼほぼ同一の場合に端末側が迷って見失う
という、困った感じのパターンの2つがあるようです。
前者の場合はもう諦めるしかないんですが、後者の場合は諦めたくない…ってところで、無理矢理Bandを固定して使うしかない感じ…。
「緊急通報のみ」と端末に表示されるうちはまだマシ、キャリアさえわからない(通信サービスがありません表示)こともあるので非常に不安定…というかメインで持てないと思います。
おそらく不満…というかイライラに思っているのがこの2つ目のパターンな気がします。ルーター代わりに使って移動中に突然繋がらなくなるパターンもあれば、置いておいても速度が出ないパターンもあれば…みたいな。
docomoのahamoというサブブランドが値段を揃えて、カケホーダイとデータ無制限を現実的な水準に下げて持って来ている、しかもちょうど楽天モバイルの1年無料期間とともにスタートするわけで、
不安定で自社端末は縛りだらけかつBand3/18しか使えないけど繋がれば無制限にデータが使える未完のシステム VS 完成形でシンプルでどんな端末でも大体繋がるし繋がりやすいけど20GBまでしか使えないよ
という比較図になってしまいますね。
さて、来年3月から楽天モバイルユーザーはどう動くのか…興味深く見てみたいと思います。


あたしですか?docomo主回線を持っているんですがそれにマシで楽天モバイルをahamo行きですかね…

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