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①花嫁のドレス【試着編1/2】

いよいよウェディングドレスの試着日が来ました。ほとんどのショップではドレス用のインナーを貸してくれるので、服装は普段着で大丈夫です。和装の試着の予定がある場合は、男女共襟のない首回りが少し開いた服で行くと試着時にスムーズにご案内できます。

【カウンセリング】「まだ、何が着たいのかわかりません。」「似合えばなんでも良いです。」こんな声をよく耳にしていました。確かに普段着ではないので何を選べば良いかわからないし、大事な日の衣装を失敗したくない気持ちは十分わかります。私たちスタイリストもご新婦様を一番綺麗に見せるドレスを一緒に探したいと思っています。その為にお二人のことをたくさん教えて欲しい!これが本音です。

中には新婦さんは衣装に興味がなく新郎さんが一生懸命衣装を見ているカップルもいます。どうせ着るなら自身も気に入ったものを着ていただきたいので、この試着の3時間だけ少し協力していただけると助かります。

話を戻して、何を具体的に知りたいかというと、「出身地、趣味、お仕事、お休みの日に何をしているかとなどのプライベートのお話から、会場を決めたきっかけ、挙式披露宴で何を重視しているか、どんな演出を予定しているかなど当日に向けての事」など。なんでも良いのです。ただ、いきなり初めて会った私たちにさらけ出すのはおいそれとできる事ではないと思います。私でも逆の立場だったらできません。ですので、来店時の洋服やアクセサリーやスマホケースやネイルその他諸々、その方の嗜好がわかるものがないか私たちはこっそりチェックしています。というと、少し嫌な思いをされる方もいらっしゃるかもしれませんが、一生に一度の結婚式。きっと結婚式が終わったら会うことはないであろう私たちに見栄をはる必要はありません。ありのままを見せてください。

【ドレス選び】一度の試着で着られる枚数は衣装室にもよりますが、3〜4着のところが多いです。スタイリストと一緒に気になるドレスを選びましょう。その際にドレスの前だけでなく、後ろの「トレーン」の部分もチェックしてください。会場によってはトレーンが長すぎて歩く時にぶつかってしまうものや、会場に対してトレーンが短すぎて寂しく見えるものもあります。また、素材感でイメージは変わりますのでなんとなくイメージしている花嫁像に近いものをチョイスしましょう。

【素材】サテン・チュール・オーガンジー・シルクこのあたりがドレスの王道の素材です。ミカド・タフタ・シャンタンなど細かく分けるともう少し種類はありますが定番はこちらです。

サテンはハリ感があり重厚感のある素材です。カットレースが得意でホテルウェディングなどで好まれます。階段で振り返りトレーンを広げた写真を残したい方にはこちらがお勧めです。

チュールは軽く透明感を出しやすい素材です。手にとって見てみると目が粗いので手が透けて見えます。その特徴を利用してフワフワしたデザインやボリュームのあるデザインを得意とします。カラードレスではチュール素材のものが多く作られている印象です。お色直しがある方は素材も重視してドレスを選んでいただくとよりゲストに喜んでいただけますし、着ている自分も楽しいと思います。

オーガンジーは柔らかく光沢があり軽やかな素材です。チュールと比べると透け感はやや落ちますが目が細かく上品な質感で人気があります。私のドレスショップでも日本人デザイナーのオーガンジードレスを狙って試着に来られている方がいらっしゃいました。艶感が出せ皺になりずらいのでレンタルショップでシルクの代わりに取り扱いが増えています。

シルクは滑らかな質感と艶が美しい高級素材です。一度の使用で傷が付きやすいのでレンタルショップではなかなか扱いずらい素材です。新婦の動きに合わせたドレスの艶の出方はオーガーンジーよりも滑らかに見えます。ただ、皺になりやすい素材の為トラブルもよく聞きました。よくあるのがドレスの納品先で開けたときに皺がひどくプレスをお願いしたがショップ側から断られたといった例です。予め契約時に当日の衣装のトラブルがあった時に出向いて対応してくれるかなどを確かめておいたほうが良いでしょう。

【色味】ウェディングドレスには色味なんてあるのか、とおっしゃる方もいらっしゃいますが大きく分けて3種類あります。「アイボリー・オフホワイト・純白」この3種類です。ドレスと行ったら純白!というイメージがあると思いますが、日本人の肌色に真っ白を当ててしまうと肌が本来の色よりくすんで見えてしまいがちです。オフホワイトかアイボリーが個人的にはお勧めです。一概には言えませんがオフホワイトは色黒さんが着てもレフ板効果で肌が白く見えやすく、アイボリーは色白さんが着るとさらに透明感がまして見えます。同じ角度で写真や動画をとって後から比べるとわかりやすいです。お化粧と一緒でより綺麗に見せてくれる色は存在しますので、焦らず選んでみてください。

ここまでで少し選ぶドレスの幅が狭まってきたのではないでしょうか。

ざっとお店を見渡して気になる素材のコーナーへ行き、肩のデザインやトレーンの長さをみて選んでみましょう。実際に試着してみると新たな要望が見つかります。

中には試着をすること自体に抵抗がある方もいらっしゃいますが、安心してください。私たちは毎日何人もの体を見ますしそれを見て何も感じなくなっています。それよりも、ドレスインナーで綺麗に補正してどうやって、よりドレスを綺麗に着こなして頂こうかを考えています。ご来店時に大体のサイズ感はわかります。貧相な体が嫌だ、太っていて恥ずかしい、こんな声はどんなご新婦様からも聞きます。それを一緒に解消して当日を迎えられるように準備させていただくのが私たちのお仕事ですので、そういった悩みも一緒に教えてください。

長くなってしまったので続きは次のお話で書かせていただきます。

ここまで読んでいただきありがとうございました。少しでも参考になれば幸いです。

ここまでお読み頂きありがとうございます。皆様からの期待に応えられるよう頑張ります!