逮捕そして拘留生活3

留置所生活は本当に辛いものだった
最初の検事調べが終わり翌日から苦痛の生活が始まった
朝7時に起床、敷いた布団を畳んで檻の外にある引き出しに入れ檻の中に戻り掃除をして7時半に朝食のパンを食らう
8時半に檻から出て身体検査
運動の時間まで何もすることがない
運動とは名ばかりのもので、塀に囲まれた天井だけ若干空が見える、物凄く狭い空間で支給された電動髭剃りで髭を剃り爪切りをするだけの時間なのだが、運動の時間20分だけは普通に会話していいので、この時間は本当に貴重であった
会話するのは基本看守だったのだが、人と話せるだけでストレスが軽減された
運動が終わると檻の中に戻り1日午前3冊午後3冊、留置所に置いてある本を読めるので読みたい本を看守に頼み持ってきてもらう
漫画の本を読みたいのだがNARUTO1巻~3巻までしかなく他は小説のみだったので看守にNARUTOを持ってきて貰ったが、すぐに読み終わり昼飯の時間まで何もすることなく、ただひたすら畳に落ちた自分の髪の毛を拾ったり、筋トレしたりで何とか時間を潰すしか無かった
昼飯は11時半、揚げ物ばかりのオカズと白米の弁当
胃もたれしそうだから食べたくないのだが飯を食ってでも時間を潰すことが大事なくらい暇なのだ
昼飯を食い終われば15時に本を3冊借り17時半の夕飯まで何もすることが無い
19時にようやく檻の外に出て布団を檻の中に入れ布団を敷く
そして21時消灯
こんな地獄の生活は早く終わらせたい、早く荻津の資格の有無が知りたいと思いながら日々を過ごす
唯一の楽しみは取り調べの刑事が来てくれることだった
刑事が来てくれなければ檻から出られず何もする事のない苦痛の生活になってしまう
しかも共犯事件という事で接見禁止がついてしまい面会に来てもらうこともできない
面会できるのは弁護士のみ
拘留3日目、あまりに暇すぎるのと大変な事に気づき看守に弁護士へ連絡してもらい来てもらった
来てもらった理由は検事への意見書を出してもらう事、そして何より大事だったのが逮捕当日、ガサが朝6時で寝ていなかったせいもありボケていて金を持ってくるのを忘れてしまったので弁護士に頼み知人に連絡を取ってもらい10万円、下着、小説の差し入れをお願いしてもらった
弁護士には本当に悪いことをしたと思った
一度に差し入れる事ができる金額が上限2万円だったのだ
 結局弁護士には計6回も来てもらうことになってしまった

拘留生活唯一の楽しみは刑事の取り調べだったのが、2回目の取り調べの後、とんでもない事を言われた

私が拘留された何日後だったか、ひたちなか市で内縁の妻の連れ子を洗濯機に入れ殺そうとしたおぞましい事件とナタで娘を切り殺そうとしたキチガイ爺さんの事件があり担当刑事がそっちで忙しくなり、しばらく来れないと言われたのだ

これで私の精神は崩壊した




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