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中国語の勉強法|私のおすすめは【音読】との合わせ技

こんにちは。中国語ゼミのシャンシャン(香香)です。

現在、中国語学習歴4年。夫の帯同で広東省・広州市に暮らし、中国語とのお付き合いが始まりました。「ニーハオ」「シエシエ」しか知らなかった私ですが、20年2月の帰国時にはHSK6級にパス。その後も、ありがたいことに、日本人の中国語学習者さん対象のトレーナーとしてお仕事をさせてもらっています。

さて、唐突ですが、質問です!

ドラえもんのポケットにある「道具」のうち、ひとつだけ自由に使えるとしたら・・・?

皆さん、こんな妄想が一度は頭を駆け巡ったことが、あるのではないでしょうか。(え、ない?私だけ?)

私は、昔から、もしひとつ選べるとしたら断然「ほんやくこんにゃく」でした。

どんな国の言葉も、何なら異星人の言葉ですらも、これを食べれば理解でき、しかも使えるようになるというあの、こんにゃくです!

英語にしろ、中国語にしろ、長い年月をかけて(それにお金もかけて)学び続けている語学学習者としては、まさに夢のようなツールです。

さて、この「もしもドラちゃんが…」の回想は、実は私が「あぁ、もう語学の勉強やだ」という思考に陥ったときによく考えること。

食べたらすぐに他言語をマスターできるこんにゃくなんて、現実にあったのならどんなに素晴らしいでしょう。

しかし、残念ながら、この世にドラえもんはいません。(今のところ)ほんやくこんにゃくを待っていたらおそらくその前に私はおばあちゃんになってしまうでしょう。

母国語以外の言葉を使えるようになりたいと願って、ドラえもんに助けてもらえないのなら、やはり自力で、地道に、語学学習の階段を上り続けるしかありません。

1.語学学習に、近道なし。

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この真実をしっかり見つめ、私は今日も単語をひとつ、またひとつと覚えるのです。

さて、時に中国語学習からの逃避を試みる私ですが、今のところ幸い、「完全に決別する」というまでには至らず、何とか学習を継続できています。

今回の記事では、私がこれまで試してみて続いた学習法、有効だなと感じた学習法について少しご紹介しようと思います。

これらは「ドラえもん~~~~ん」と叫びたくなる私が続けられた方法です。中国語学習者の中でも私のような「隠れのび太君?」のアナタに向けた記事。もしよろしければ、お付き合いください。

2.覚えるための文法から、使うための文法へ

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「聞く」「読む」「話す」「書く」を支える土台となるのが、「文法」。

語学力の基礎となるものです。特に大人になってから学習を始める人はなおさらこの文法を甘くみてはいけません。

子どもと違って、我々大人はまずは、理屈から覚えて、次第に運用能力を上げる必要があるからです。文法は未知なる言葉を解明するうえで重要な道しるべとなり得ます。

「細かなこと覚えなきゃならないし」、「文法用語が独特でなんかとっつきにくいし」と、できることならあんまり時間をさきたくないと、少々うとまれる傾向のある文法分野の勉強ですが、いくら面倒でも、避けて通るわけにはいかないところです。

ここではまず、文法を学習する際に、私が大事だな、とする考え方について触れておきたいと思います。

文法は、「使ってなんぼ」ということ!

この考え方は、私自身の反省に基づくものです。

文法と言えば、長らく私の中で「暗記するだけのもの」でした。巷にあふれる語学関連のテキスト。優れたものが多く、それらのテキストに向きあい、各文法事項をもくもくと「暗記する」のも大切です。

まずは理屈を覚えてしまうという方法は、間違いのないやり方。ただ、私の場合、「暗記するだけ」で終わっていたことに、近年ようやく気付くことができたのです。その証拠として、日常的に使うであろう簡単な表現ですら、「口からスラスラ」出てくることがありませんでした。

例えばピンポーンとチャイムが鳴って、「お客さんが来たよ」という時。「えっと、この場合は“客人来了(Kèrén láile)”で良いのかな。あ、でもちょっと待てよ、存現文の用法の方が適切かな。そうだとするとまず場所が来て、動詞がきて、そのあと人を置く文章を作らないといけないんだよね…」

「お客さん来たよ」なんて、日常ありふれた表現ですら、このありさまです。ここで述べた“存現文”という文法の知識が頭にはあっても、それらを実際に「使えるもの」として生かす回路のようなものが、私の頭には育っていませんでした。

せっかくなら、「覚える」ための文法ではなく、 「使う」ための文法学習がしたいですよね。 文法がしっかりと身に付いた人の話す中国語は やはり間違いが少なく、ネイティブと話していても 「あぁ!?」と言われることは少ない気がします。以前、師事した先生が、こんな比喩を使っておられました。

文法は、くもの巣。私たちは、くもの巣の中で、自由に動きまわるくも。そんなイメージを持って、勉強してみてください。

くもになって、自由自在に中国語の海を泳ぎたい。(くもって水だめなんだろうけど…)そのためにはどんな練習法が必要なのでしょうか。

「使う」ための文法学習において、断然、おススメしたいのが【音読】

何ともまぁシンプルな方法ですが、これがいちばん効く!のです。皆さん、ひとつの文章につき、音読は何回くらいされますか?1回?2回?せいぜい5回くらいで次の文章に移る方が多いかもしれません。(いやいや、私はもっとしてまっせ!という方、おられましたら失礼しました。ぜひ、コメント欄にてお知らせくださいっ)

私の場合ですが、ひとつの文章が口になじむのに少なくとも10回は必要でした。言いにくい文章だと、もっと。そして、嬉しいことに、この回数は、学習が進むにつれて、少なくて済むようになりますよ。何度も口から出し入れし、文法項目を「とっさに使える」まで腑に落としていきましょう。

1つの文章につき、10回くらいを目安に口ずさむ。最初は文章を見ながら、次第に目を離してそらんじる。この時、ただそらんじるだけではなくて、「気持ちも乗せて」音読できたら最高ですね。感情をともなう暗記行動はそれだけ定着率があがります。

さらに効果アップ!音読はかならず音とセットで!
 
文法を音読で仕上げてゆく過程で、お手本となる音を耳に入れることができたらなお良しです。お手本の“音”に忠実になることを心がけてくださいね。音源の音を聞いて、その音を反芻するように口から出し入れしましょう。

耳、口、感情…人間の持てる五感や感覚をフルに活用し、声に出しながら文法項目を口になじませていくことが、使える文法力を鍛えるうえで、とっても有効です。文法書に掲載された例文を、目で追うだけでなく、必ず声に出して、読んでみましょう。

そう、文法学習は暗記ではなくて、トレーニング!なのです。

実際に私は、語学の勉強は、音を基礎とした一種のトレーニング(筋トレ)なのだという意識を持つようになってから、学習の質が大きく向上しました。

と同時に、今まで続けていた学習には、圧倒的にこのトレーニングの意識が欠けていたことをも、思い知らされたのです。正しい文法を知り、それを使えるようになると、コミュニケーションも取りやすくなりました。中国の人から「あぁ!?」と言われることがほとんどなかったのも、もしかするとこのトレーニングのおかげかもしれません。

まとめ

≪文法は使えてなんぼ!暗記から、口の筋トレへの意識変革を≫

いかがでしたでしょうか。語学学習に日々向き合っておられる皆さんの、何かしらの参考になると嬉しいなぁと思いながら書きました。

偉そうにいろいろと書いている私も、まだまだ道半ば。富士山登頂まであと何合あるのでしょう…(遠い目)。滑落してしまわないように、酸欠にならないように、まずは続けることを目標に頑張る今日この頃です。

そうそう、これは余談ですが、もし可能なら、音読した自分の声を録音して、残しておいてくださいね。

自分の声を録音して行う練習についても、またいずれ記事にしたいですが、今日は「過去の自分の声」が教えてくれることについて少しだけ書いて終わりにします。

自分の声って、録音してみるととっても「変な感じ!」で、正直…聴きたくないんですよね。けれど、何か月、何年か後、その時の自分の音読と聴き比べたときに、「変化」を見せてくれるものでもあります。その変化は、自分がこれまで頑張ってきたことの証拠。

今日、明日ではなかなか進化がわかりにくい語学学習。だからこそ、自分を客観的に、定点観測する意味でも、ときおり過去の音源を聞き返し、「うん、ここまで上達したな。よくやってるよ自分」と、自分自身を褒めることも、忘れずやってあげてください。

我们继续努力下去,一定会成功的!

中国語ゼミでも、中国語の文法の勉強法について解説しています。どうぞこちらもご覧ください。



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