反抗期と良い大人
その昔、フジテレビ系列で放映されていた『最後から二番目の恋』という中井貴一、小泉今日子主演のドラマがとても好きでした。
このドラマの良い所は「何も起きない」所。
とにかく、毎回何も起きない。いやっ、正確に言えば細かい事件は毎回起こっているのだれども、デカい物語の柱となるような出来事はまるでない。
毎回、細かい事件が起こり、ゆっくりとその出来事が流れていくだけ。
アニメで言えば「サザエさん」や「ちびまる子ちゃん」のような感じ。
そこがイイのです。。そのマッタリした空気が。
そして、毎回、中井貴一扮する長倉和平が発する何とも味のある枯れた大人の一言がたまらない。
その名言の中で僕が「なるほど。コレが理由だったのかもな」っと自分の中でシックリハマったセリフがあったので一つご紹介したいと思います。
以下、劇中のセリフを文字に起こしたものです。
(以下、引用)
(以上、引用)
反抗期というか、青春のナルシズムというか、誰しもそのいう時期があると世間一般的に言われるわけですが、正直言って僕にはそういう時期がありませんでした。
親とあまりしゃべらない時期ってのはありましたけどそれは親が気に入らないとか、そういうのが原因ではなくて、親に対して「ムカつく」なんて感情は全く持ち合わせていませんでした。
僕だけじゃなくて、僕の周りにもそこまで世の中で言われてるように荒れているヤツってのはほとんどいなかったように思います。むしろ、そういう奴がいたら「なんだ、アレは」ってケラケラ笑ってしまうような感じでした。
それを昔から不思議に思っていたんです。
「なんかTVなんかで言われる同年代のヤツは“大人なんて!”みたいな感じだけど、俺には全然そんなんないけどなぁ」って。
「なんでだろう?オレとオレの周りが少数派なのかな?」っと。
んで、このドラマをみて「あ~、なるほど」っと納得してしまった部分がありまして。
たぶん、僕の周りにいるほとんどの大人が尊敬できる大人達だったんだなぁっと。
尊敬できるとか言うと大袈裟な表現な気がするけど、「悪い大人」が居なかったんだと思います。
「子供たちを蔑むようなクダらない大人」が。
「全うな大人らしい良い大人」に囲まれてたんだなっと。
そしてそれって少数派なのか?っと考えるとう~~ん。やはり大きく捉えたときにはやはり少数派なのだと思います。
一つでも悪いトコがあればそれだけで悪い方にカテゴライズされてしまうと
考えるとやはり少数派なのだろうと思います。
中高生の時期ってのはそのくらいデリケートな時期ってことなのでしょうね。
そういう意味で恵まれていたし、こういう性格に産んでくれた親に感謝しなくてはならない、と思います。
メンドクサイ性格にならずホントによかったなと。
それに気づいた時、さてっ、では自分はどうか?
思春期の入り口に立った子供を持つ親として子供に残念な思いをさせる大人になってないか?
と一度振り返る必要があるかもしれませんね。
ふ~、まさに分からなかったことが分かって、分かってたことが分からなくなって。
ホントやれやれだな~っと思った次第です。
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