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「12/2 日能研全国テスト(5年生)」感想

概要

2023年12月2日に行われた日能研全国テスト(5年生)。
解いてみたのでその感想。

国語

特になし。良問。
悪問が出がちな詩の問題も大丈夫だった。
主題を問う四択の正答率が43%だけど、最後の設問と言うこともあって時間がなかった子もいただろうから解いた子だけ見れば正答率50%はありそう。

算数

前回も図形で正答率1%の問題があったが今回も3%のがあった。
とは言え今回は小問2問構成で2問目が35なのでまだまし。

その他の問題も難易度ばらけているように見えた。

社会

焼津港で取れる水産物の問題あった。
ふと思ったが水産物って近年気温変化で変化が激しいけど、こういう問題って受験に出るのかな。全切りしても良さそう。

理科

物理:電気回路の基礎
生物:インゲン豆の発芽
地学:月の見え方
生物:渡り鳥の実験
化学:溶解による水温の変化

月の見え方は子供には難しい。
18時に月の出を迎える月の形を問う問題。
答えは満月で季節を考えなくてよい問題だが正答率37%。


算数詳細解説

大問7:場合の数

模範解答が気に入らなかったので解説。
まず問題の概要。

AとBが1,2,3,4が書かれたカード4枚をそれぞれ持つ。
1枚ずつ出し合って大小で競う。これを4回やる。
1回ごとに勝つと2点引き分け1点負けは0点。
Aは「1,2,3,4」と順番に出す戦略を取る。

(1)はAが最も高得点となるのBの出し方は何通りか。
またその際のAの得点は何点かという問題。
1で負けて残りの2,3,4で勝つ1通りで最高点は6。

ここまでは良い。
ポイントは(2)と(3)の解き方
(2)はAが5点となる場合の数
(3)はAが4点となる場合の数を求める。
公式では模範解答に以下のように書いてあった。

Bさんのカードの出し方は4×3×2×1=24(通り)なので、得点との関係を調べつくすつもりで取り組んでみましょう。

まじかよ。
確かに悩むくらいなら列挙して解くのが良いというのはわかる。
ただ模範解答でそれはやめて欲しい。

ちなみにBの出し方の24通りを列挙すると以下。
Aは「1234」で固定なので1つずつ何点か確かめれば良い。
1個20秒で確かめても24個×20秒で8分。
それで(2)と(3)を一気に解ける。

しかしこのやり方には2つの問題点がある。

1つはミスの怖さ。
試しに少しやってみるとわかるがA側とB側を間違えがち。
24回を100%ミスなしでやり切るのは不可能ではないが怖い。

もう1つは本番対策になっていない点。
入試本番で列挙が出来ない量の問題が来たらどうするの?って話。
列挙は最終手段であって5年生に模範として進めるやり方ではない。

ということで賢く解くやり方を紹介。
とは言うものの(2)は少し賢いだけ。
(3)が本番なので気になる方は(2)はさらっと読んで。

(2)5点となる場合の数
Aから見た勝敗は「○○△×」の組合せとなる。
△の位置をずらしながら考えていく。
△を固定すると残りは勝ちか負けだけなのでわかりやすい。

(i)△が一番左の時
Aが「1234」、Bが「1□□□」となる。
□□□に○○×が入る。
Aの4は負けないので勝ち。
よって「△〇×〇」か「△×○○」。
「△〇×〇」は不可能(Aの2が勝てるBの1は1番目で使われてる)。
よって「△×○○」だけ。
3番目4番目が〇〇になるにはBの4は2番目に出してもらうしかない。
よってBは「14□□」となる。
残りの数字で○○となるのは「1423」だけ。

(ii)△が2番目の時
Aが「1234」、Bは「□2□□」となる。
Aの1番目は1なので×、4番目は4なので〇が確定。
よって「×△○○」となる。
3番目4番目が〇〇になるにはBの4は1番目に出してもらうしかない。
よって「4213」だけ。

(iii)△が3番目の時
Bは「□□3□」となる。
1番目が×で4番目が〇で確定。
よって「×○△○」となる。
Aの2番目の2が勝つのでBの2番目は1。
よって「4132」だけ。

(iiii)△が4番目の時
Bは「□□□4」となる。
お互い4がないので1が負け確、3が勝ち確となる。
(この辺りも△固定で引き分けをなくしてるのがきいてる)
よって「×〇〇△」。
Aの2番目の2が勝つのでBの2番目は1。
よって「3124」だけ。

(i)~(iiii)より4個。


(3)4点となる場合の数
4点は2勝2敗と1勝2分1敗と4分がある。
これを(2)と同じように見ていくのはかなり骨が折れる。
こういう時は余事象(全体から引く)で考える。

(1)で最高点は6点で1通りと求めた。
(2)で5点は4通りと求めた。
これを利用しない手はない。

毎回2点を分け合う形式なのでお互いの合計は常に8点。
Aが6点ならBは2点。逆にAが2点ならBが6点。

よって得点パターンは2,3,4,5,6の5パターン。
6点は1通り。
2点となるのはBが6点だから同じく1通り。

5点は4通り。
3点となるのもBが5点だから同じく4通り。

よって全体の24通りから上記10通り引いて14通りが答えとなる。

6点:1通り
5点:4通り
4点:14通り
3点:4通り
2点:1通り





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