呼吸器感染症よもやま話(24)
[第24回]COVID-19におけるPoint-of-Care Ultrasound(POCUS)
倉原 優 くらはら ゆう
国立病院機構近畿中央呼吸器センター内科
(初出:J-IDEO Vol.5 No.1 2021年1月 刊行)
安全な検査を求めて
COVID-19がパンデミックになったとき,聴診器をあてる行為自体が医療従事者への感染リスクになるだけでなく,胸部X線写真やCT写真を撮影することが,放射線科スタッフへの感染リスクになるということで,肺炎の重症度を評価する別の方法がないかと考えた人たちがいました.
いくつかの研究グループがCOVID-19病棟で肺エコーの使用を試みました【1】.今思えば,エコーも胸にあてているだけで術者の感染リスクは高くなるので,X線よりベターかどうかと問われると何とも言えないのですが…….
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