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『腎炎・ネフローゼ 診療大全』出版記念川口武彦×長澤 将 スペシャル対談

★編集部より★
腎炎・ネフローゼ 診療大全』の出版を記念し、川口武彦 先生と長澤 将 先生のスペシャル対談を収録しました。実は旧知の仲であったお二人の歯に衣着せぬ掛け合いをお楽しみください!


二人の出会い

長澤 将(たすく) 先生(以下長澤):
最初に会ったのが、僕が仙台社会保険病院(現・JCHO仙台病院)に来て2年目のとき。2006年だったよね。


川口武彦 先生(以下川口):
そうだよ。


長澤:
研修は聖路加国際病院だったよね。


川口:
聖路加では腎炎やネフローゼを診ていなかったこともあって仙台社保に研修に行きました。当時から将はいつも群れずに1人で仕事していたり、ギターの本を読んでいたりしていたよ。


長澤:
そうだね(笑)


川口:
将に対して初めはちょっと「んんっ?!」って思ってたんだけど、臨床はすごくできる印象でした。念のため、対談だからといってヨイショしているわけではないです。


長澤:


川口:
僕は臨床がキチンとできない人が書いた本を読みたくないし、そもそもそう思われるような本は買いません。でも将の本は、将が臨床ができるというのが前提で、自分の本の魅力をさらに高める工夫がされているよね。ちなみに、将がめちゃくちゃ臨床家であることはみんな知っているのかな?


長澤:
基本的に大学の先生だと思われているからね。


川口:
そうだよね。


当時の二人はどんなかんじだった?

川口:
この対談の企画をもらったとき、将のエピソードがすぐに3つ思い浮かんだんだけど、1つ目は昔、将の机には腎臓の本がほとんど並んでいなかったのを鮮明に覚えてます。腎臓の研修医の机にはふつう腎臓の教科書が並んでいるものだけど、将の机にだけは腎臓の本がなかったよね。腎臓以外の教科書がズラッと並んでたの、自分で覚えてる??


長澤:
そうだっけ?!(笑) たぶんいろいろなことを勉強していたんだろうね。だって腎臓は毎日やってるじゃん。


川口:
「この本おもしれーんだよ」って勧めてくれるのはいつも腎臓の本じゃなかったね。それからして、こいつちょっと違うよなって感じてたよ。


長澤:
うんうん(笑)


川口:
2つ目は、僕らが研修医をやっていたときは週休2日というのはまずなくて、よくて週休1日、一応日曜日も患者を診ておかなくちゃ駄目なんじゃない?! っていう今でいえばブラックな感じだったんだけど、将はそのころから「土日は病院に来ない!」というのを徹底していたよね。そのときは「こいつおかしいんじゃないの??」って思ってた(笑)。


長澤:
(笑)


川口:
でも、いま思うと働き方改革の走りだったよね。一見すると仕事しない、サボってると思われるかもしれないけど、将の場合は「熱が出たらこうして」「血圧が下がったらこうして」と詳細を病棟の指示簿に記載していて、さらにかっこいいことに、看護師さんには「いつでも呼んでいいよ」って言ってた。「土日は病院にいないけど、指示簿を見たら全部わかると思うし、なにかあったらいつでも電話して」って。すげーかっこいいな、こいつ! と思ったね。


長澤:
予測指示は徹底させていたけど、そんなことかっこいいと思ってたの?(笑)。


川口:
ちなみにそれでも数ヶ月に1回くらいは土日に病院から呼び出されていて、さすがの将でも予測を外すことがあるんだって思ったけど(笑)。


長澤:
そりゃそうだよ(笑)何十人もの主治医をやっていたんだから。血培をとった後に指示を出す時やバイタルが悪い時にももちろん行くよ。「断固 働かないぞ!」と言ってたわけじゃなくて、「無駄な仕事はしないぞ!」と言ってるだけだからね。


川口:
そういうところは後輩に伝わるから、やっぱり素晴らしいと思う。こういう人が大学で学生や研修医に教えているのは貴重だよ。

3つ目は、僕が本当に忘れられない腎生検の話。ちなみに「開放腎生検」って今はもうやっていないよね?


長澤:
少しはやっているという話は聞くけど、ほとんどはエコー下になったよね。


川口:
僕らが仙台社会保険病院でやっていた開放腎生検は直視下の腎生検なんだけど、腎臓にアプローチするのにテクニックが必要で、最初のうちは特にハードルが高いんだよね。僕もたくさんやって覚えようと思って頑張ってたけど、将は腎生検の場数が多いのはもちろんのこと、それに加えて泌尿器のオペも見学しに行っていたよね。


長澤:
そうだね。


川口:
「なんで泌尿器のオペを見に行ってるの?」って聞いたら、「腎臓にアプローチするのはウロのほうが上手いに決まってるじゃん」って返されて、「いやぁ、そのとおりだわ」と思ったし、すごく感動して「こいつやべー」って、もちろん、いい意味で。実際に将の腎生検はとても速くて上手かったしね。


長澤:
シャントは血管外科の先生の手術を見せてもらっていたし、ウロの手術を見てジャックナイフでの腎摘のアプローチがわかったんだよ。それに比べたら腎生検なんてそんなに難しくないじゃない。


川口:
そうだね。そういうのをちゃんとわかっていて、実際に臨床で場数を踏んでいる人が臨床の本を書いているのが重要だね。その意味で将の本はとても勉強になります。


長澤:
ありがとう(笑)


お互いの著書を語ろう① 『「論文にしよう!」と指導医に言われた時にまず読む本』ほか(長澤先生)

川口:
僕は臨床でわからなかった疑問に対しては直に論文を読むという習慣を身につけることが重要だと考えているので、正直なところ医学書や教科書は何でもいいと思っているんだけど、でも、臨床の疑問を解決するのに、誰でも研修医の最初の頃から論文なんて読めないじゃない? 自分もそうだったし。


長澤:
そうだね。でもそこで鍛えられていくものなんじゃないかねえ。


川口:
医学書のゴールは、それを読んだら医師としてのスキルが上がるとか、○○ができるようになるというものではなくて、そこに一歩踏み込むためにモチベーションをどれだけ上げられるかだと自分は考えているんだよね。それは初学者にとっては特に重要で、その点、将の本は面白い! こういう切り口の教え方があるのか! と感心しました。ストライクゾーンで説明している『ヒットを狙え! Dr. 長澤に聞く腎臓病の薬の使い方』も素晴らしい切り口で面白かった。

長澤:
ありがとう。


川口:
ちなみに僕は、将が書いたような面白い本はもちろん読むけど、個人的に多くの教科書については「後輩医師にいい指導をするためにどうしたらよいのか」っている視点で読んでます。

ところで、医学書の執筆に関して大先輩である将先生には「何故こんなに本を書きまくっているのか」「書いていると何を習得できるのか」「本を書くモチベーションをどうやって上げてるのか」などいろいろ聞いてみたいですね。将先生は昔から普通じゃなかったから(笑)。


長澤:
川口先生も聖路加からこっちに来るとか、富士山に50回登ったとか、普通じゃないですよ(笑)。


川口:
富士山に登ったのは110回だけど。


長澤:
無茶苦茶なやつだな(笑)。当時のカンファでは、エビデンスの話をする人がいなかったんだよね。僕はカンファで必要なことだけ聞いて、あとは自分で勉強していました。僕にとっての臨床は擦り合わせだからね。


川口:
言っていることは全くその通りだけど、やっぱり昔からそうとう変わってたと思うよ、将先生は。


長澤:
(笑)昔から多様性を大事にしてきたからね。


川口:
一方で仕事も本当に速かったし、そのエッセンスが将の本には散りばめられているよね。「長澤’s 処方」的なものが書かれてあるのもいい!


長澤:
何からやるかというプライオリティは常に意識して仕事しているからね。みんな全てを平均的にやろうとするけど、「今やるのはこれ」と大事なことをまず考えて、それ以外のことにまでは口を出さない。


川口:
でも実況中継の本(『Dr.長澤の腎臓内科外来実況中継』)は、かなり包括的に突っ込んでるよね。

長澤:
そうしないと駄目だって中外さんが言うんだもん。


川口:


長澤:
本には網羅性が欲しいって言われるんだよ。体裁の問題もあるじゃん。面白い切り口があるというのが前提だけどね。たとえば、本はみんな前から読むでしょ? だから前のほうに重要なことを置かないといけないのよ。


川口:
前から読むと言えば、将先生の前書きは面白いもんね。飲みに行ったとかコンサートに行ったとか、普通じゃないよ(笑)。


長澤:
君、長澤マニアじゃないか! その話は俺でも久しぶりに思い出したよ。もしいま我々で本を書くんだったら「パリオリンピックが開催中に久々に川口に会って本を書くことが決まった……」と始まるわけよ。


川口:
そういうインスピレーションがパッと浮かぶのが素晴らしいね。あまり持ち上げすぎるのも良くないけど、将は臨床がものすごくできるうえに論文もたくさん書いているし、後輩の先生に論文を書かせているのもすごい!自分が書くのと、他人に教えて書かけるようにするのってぜんぜん違うじゃない。だから『「論文にしよう!」と指導医に言われた時にまず読む本』はすごくいい本だと思う。ちなみに、Nagasawa Tasukuでヒットする論文は51件あって、First、Second、Last Authorとして執筆している論文は25本だったよ。

長澤:
そんなにあった?


川口:
後輩医師が論文を書けるようにするのって本当に難しいよね。僕もいま指導しているけど、臨床しながらだと時間もかかるし、なかなか進まないから。


長澤:
締め切りを長期休みが始まる前の日にするんだよ。「提出してから休みを取りな」と言えばみんなそうとう頑張るよ。


川口:
なるほど……そういうノウハウも将の本に書いてあるの?


長澤:
そんなことは書いてない(笑)


川口:
(笑)これだけの本を書いて、こんなに論文を書けるように指導するなんて、どうしてそんなにアウトプットが出来るの?? これだけ論文書いたり本書いたりしてると「こいつ臨床の仕事してないな」って思われてない?


長澤:
最近よく言われる! 暇だと思われてるもん。


川口:
だよね。長澤先生が仕事さばくの超速いことを僕は知ってるから、相変わらずだなと思うけど。そういえば血管炎のガイドラインの執筆者にも名前が入っていたよね?


長澤:
石巻でたくさん診たからね。


川口:
すごいなぁ。もう少ししたら学会の偉い人になって、いい意味で学会を引っかき回す役になるな。面白い学会の流れを是非作ってくれ!。


長澤:
川口先生だっていろいろできるでしょ。こんなにすごい本(『腎炎・ネフローゼ 診療大全』)を訳したんだから。

お互いの著書を語ろう② 『腎炎・ネフローゼ 診療大全』(川口先生)ほか

長澤:
そもそもどうしてこの本を訳そうと思ったの。


川口:
今までに腎炎・ネフローゼのよい教科書がなかったから、最初は自分で書こうと考えたんだけど、ちょうどそのときに良い洋書を見つけて、これを超える内容は書けないなと。後輩たちに洋書そのものを勧めるのもアリだけど、自分の勉強にもなるからということで翻訳本を企画しました。


長澤:
でもあれをよく訳したよね。


川口:
翻訳ソフトを使えば簡単に進められるなって思ったんだけど、残念ながら全然ダメ。医学的なコンテンツについてはまだまだついてきていない、きっとbackground knowledgeが足りないんだろうね。ChatGPTの新しいバージョンは医学的にもかなりよい翻訳をするようになった印象だけど。


長澤:
いいよね。それと組み合わせて、引用文献を引っ張ってきてくれるperplexity(https://www.perplexity.ai/)と関連文献を探してくれるconnectedpapers(https://www.connectedpapers.com/pricing)を使えば完璧かな。


川口:
やっぱりデバイスやソフトについても使い慣れているなあ。


長澤:
「論文にしよう!」と指導医に言われた時にまず読む本』の改訂版にも書いたけど、consensus(https://consensus.app/)は総論をつかむのに使えるよ。今までは細かいことを調べるにはPubMedから検索するしかなかったけど、これらは別のアルゴリズムで引用されている文献を調べてくれるから、まずこれでアタリをつけて一覧にして、あとはひたすら調べて読んでいくわけよ。サーチにかかっていた時間がAIのおかげですごく短縮できたよ。


川口:
すごいねぇ。僕がやっているのは英語のガイドラインをChatGPTに読ませて要約させるくらいだけど、たとえば低ナトリウム血症のマネジメントについてサマライズしてくれって頼むとかなり上手にやってくれるよね。


長澤:
あれで60点は取れるね。でも僕なんかはガイドラインの中のちょっと面白い1行とかを探してるから、結局全部読んじゃうんだよ。


川口:
あぁ~、将はやっぱりできる!(笑)


長澤:
「実はこういうことを言っている」って言えるからね。decision makingするときにガイドラインを書いた人たちも困ったんだな、と想像できたりする。そうじゃなかったらアルゴリズムをピックアップするだけで終わってしまうからね。

ところでこの翻訳本は、何年かけて訳したの?


川口:
原著は2019年に出たものなので、2年くらいで完成させるつもりだったんだけど、個人的な事情で作業ができない時期があって、相当遅れちゃったんだよね。そうこうしているうちにKDIGOのガイドラインが改定されてしまってまずいなと思ったんだけど、逆に新しいガイドラインの内容を踏まえて原著に新しい情報を加えた訳本ができたから、むしろよい出来になったと思ってます。


長澤:
すごく出来がいいよ。川口先生がこの内容をかみ砕いて、図表も増やして半分くらいにしても売れるよ。


川口:
この本は病態生理が好きなら初心者でも十分読めるものになっているとは思うけど、でも教科書としては「硬い」感じは拭えないよね。手に取りやすさは将の電解質の本(『カニでもわかる水・電解質』)には到底及ばないよ。

お互いの著書を語ろう③  『カニでもわかる水・電解質』ほか

川口:
電解質はよい教科書がすごく多いけど、将の電解質の本(『カニでもわかる水・電解質』)もすごくいいよね。病態生理がちゃんと書かれているのがいい。


長澤:
玄人が読んでも楽しめるように書いたからね。


川口:
ちなみに、なんでカニなの?


長澤:
適当に言ったら編集者が話を進めちゃったんだよ。サルでは失礼だからカニって言ったらカニのキャラクターができてきちゃったのよ。


川口:
(笑)『Dr.長澤の腎問答』もいいよね。ガイドライン的な当たり障りのない教科書が多いなか、その裏側にまで突っ込んでフォーカスしているのは流石だと思った。

長澤:
みんなこのくらいのことを考えて臨床をやってね、というメッセージを込めたつもりだけど、ターゲットがコアすぎたせいか少し苦戦しています。


川口:
自分の処方内容を暴露しているのもすごいよね。勇気がいることだと思う。


長澤:
やっぱり?(笑)でもみんな知りたいのはそこだよね。


川口:
そうなんだけど、批判をおそれず書けることがすごい! ああいうのが研修医やトレーニーには刺さるよね。

それから薬剤師向けの本(『薬剤師力がぐんぐん伸びる 専門医がやさしく教える 慢性腎臓病フォローアップの勘所』)も良かったよ。あそこまで対象を絞ってよいものかと最初は思ったけど、実はセールス的にも薬剤師は医師よりも多いしニーズはあるからね。

長澤:
俺は自分の本が食い合わないように意識しないといけないのよ。


川口:
じゃあ今後は二人で栄養士向けに腎臓の本を書こうか。食物とCKDってすごく面白いしネタはたくさんあるよね。


長澤:
最高だね! すごく面白いと思うよ。


本づくりのdriving force

川口:
最近はガイドラインや論文を英語で読まないで、全部AIに訳してもらってから日本語だけで読むドクターも増えているようだけど、どう思う?


長澤:
すごいけど、英語の意味が正しいかどうかってわかるのかな。大意をつかんでから英語を読むとよくわかるけど、最初から日本語で訳されたものだけだったらちょっと心配かな。


川口:
僕も少し心配。今回の翻訳本を作る時にも、翻訳ソフトで「これ、意味逆じゃない??」っていう訳もあったしね。だから自分でしっかり訳さなくちゃならなくて、結局かなりの時間がかかったんだけど。そういう意味でも、これからは対象としてそういう読者もいるってことを意識しなくちゃいけないね。


長澤:
そうだね。


川口:
将の本には、いわゆる初心者用のインターフェースとして位置づけているのもあるし、やっぱり切り口がいいから、普通のガイドラインや成書を読んでいても頭に入ってこない人たちにとってはありがたいよ。


長澤:
初学者がガイドラインを読んでも面白くはないからね。それに、ガイドラインを読んだだけで臨床ができるようになる人はいないよ。面・胴・小手だけで試合に勝てるわけないのよ。しかも俺は試合でいきなり銃を撃つからな!


川口:
さすが!


長澤:
お前が勝手に剣道だと勘違いしただけでルールなんかないんだよ(笑)


川口:
かっこいい! ただ、ガイドライン作成を経験した身からすると、すごく苦労してこういう形になったことがわかっているから、ガイドラインに書かれている1行の重みを味わいながら読めるようにはなるよね。でも、そうなるまでに臨床を始めてから10〜15年はかかったけど。


長澤:
面白さを求めて作るものでもないしね。


川口:
将の本くらい面白くてわかりやすい教科書は、むしろ英訳してほしいよ。


長澤:
カニの本は韓国語版がいずれ出るよ。


川口:
すごい!


長澤:
海外の本はかなりしっかりしているけど、日本ではレジデントのためのまとめ本のようなものがよく売れているから、思考力を鍛えるという点ではあまりよくないかもしれないね。


川口:
それはあるね。将の本には大学でレクチャーしているような書き方もあれば、対談形式で研修医に教えるような書き方をしている本があるじゃない? ああいうのはインスピレーションで書いてるの?


長澤:
さっきも言ったけど、自分がこれまでに書いた本と被らないように意識しているね。固い口調のは書いたから、今回はあえて会話調にしようとか。そうしないと売り上げが落ちるから。


川口:
たしかに!(笑) いつか将の本くらい「柔らかい」腎炎・ネフローゼの教科書を書いてみたいと思っているよ。


長澤:
やっぱり僕たちもコラボしようよ。書きたいテーマはいくらでもあるし。


川口:
そうなると将が3人くらい欲しい!(笑)


長澤:
書けるよ。僕は1冊を3か月くらいで書いてるからね。


川口:
鬼のようなスピード!


長澤:
文体が変わるのよ、季節が変わると。


川口:
旬だね! 脂が乗ってるね ……と言っても、将先生は10年後も同じようにやってそうだけど。


長澤:
昔からぜんぜん変わってないからね。ギターもまだやってるよ。


川口:
できるやつは忙しくても趣味にちゃんと時間を割いている!


長澤:
「仕事をここまでやったら趣味をする」とか決めないと。僕は楽しく書けるところまでしかやらないよ。


川口:
それがdriving forceなんだろうね。


長澤:
川口先生の本も熱量がすごいじゃない。引用文献もいいよね。


川口:
そのとおり引用文献がすごい本だよ。ただ、原著の改変ができず電子版も出せなかったことで、本書の引用文献が検索しにくい形になってしまったのは申し訳なく思っているけど。自分が読む医学書は、引用文献が充実しているかどうかで選んでるからね。


長澤:
僕の本も引用文献はしっかり書いているよ。


川口:
いまさらだけど、僕たちけっこう似ているかもね(笑)これからも将先生の良質な本が出版されるのを期待しています。


長澤:
今日はどうもありがとう。


 ◆◆◆書籍のご紹介◆◆◆

「腎炎・ネフローゼ 診療大全」

川口武彦 翻訳,今澤俊之/柴垣有吾 日本語版監修
A5判 508頁
定価(本体7,000円 + 税)
ISBN978-4-498-22492-6
2024年06月発行

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