複勝2倍、単勝5倍の馬がいた時、どっち買うのが妙味あるの?

馬券を買う際に、単勝を買うのか、複勝を買うのかは多くの方が悩むポイントだと思う。

タイトルにも記載させていただいたが、例えば複勝2倍、単勝5倍の馬がいた場合、どっちを買った方が妙味があるのだろうか?

ある方は「1〜3着になる確率は、1着になる確率の3倍だから、複勝2倍の時は単勝6倍は必要だ。だから単勝5倍は妙味がない。複勝を買うべきだ」と言う。

一方で、「1〜3着になる確率は1着になる確率の3倍だけど、単純にオッズを比較するのではなく、利益分で比較する必要がある。つまり複勝2倍は100円かけると200円になって利益は100円。単勝6倍の時は100円かけると600円になって利益は500円。複勝の時の利益を3倍すると100円×3倍で300円なので、単勝で儲かる金額500円のほうが大きい。だから単勝を買うべきだ。」と言う方もいる。

つまり①オッズ比較派②利益比較派の2派閥いるわけだ。

で、これ自体は①オッズ比較派の方が正しい。

このことはオッズを複勝率や勝率に換算してみると分かりやすい。


複勝2倍の馬は、50%の確率で複勝圏内に来ると評価されていることになる。

で、1〜3着になる確率は1着になる確率の3倍という前提を当てはめると、複勝2倍の馬が1着になる確率は、50%の1/3で約16.7%である。

この16.7%を単勝オッズに換算すると6倍となる。つまり複勝2倍の馬は単勝だと6倍に相当するわけで、単純に複勝オッズを3倍して、単勝オッズを評価して良いということになるのだ。

控除率は無視して計算しているが、控除率を考慮しても結論は変わらない


だが、この結論を基にすると、複勝1.1倍の馬を単勝で買おうと思ったら、3.3倍つかないと買えないの?と言う話が出てくる。

が、複勝1.1倍の馬で、単勝3.3倍つくケースはほとんどない。


ということは複勝1.1倍の場合は、複勝を買うのが正しくて、3.3倍未満の単勝を買うのはバカな行為なんだろうか?

おそらく、皆さんも、それは違うような気がするのではないかと思う。

単純にオッズを比較するのではなく、利益で比較するべきだという言説は、この違和感が理由で出てくるのだと、推測している


が、この問題は、「1〜3着になる確率は1着になる確率の3倍」という前提にある。

全競争馬の成績を過去5年で出してみると、勝率は7.3%複勝率は21.9%になるので、なんとなく3倍するのは正しい気もする。

ただちょっと考えてもらうと分かるように、例えば単勝オッズ2倍とかは勝率50%と評価されているわけで、これを単純に3倍すると複勝率は150%になってしまう。。。

当然100%を超える複勝率はおかしいわけで、ここに矛盾が生じる。


つまり、「1〜3着になる確率は1着になる確率の3倍」という前提はあくまで平均であって、全てのオッズに当てはめて計算するのに無理があるのだ。


というわけで、オッズごとに現実的な数字を当てはめて計算してみよう。(雑に計算しただけなので、厳密には正しくないのだが、目安にするには十分だろう)

まずは各オッズごとの勝率と複勝率である。

単勝1倍台の時は複勝率/勝率の比率は2を切るし、単勝15倍以上だと、比率は4を超えることが分かるだろう。


で、この数字を元に複勝オッズごとの目安となる単勝オッズを出してみた。
(雑計算なので、多少は前後することはご容赦いただきたい。あくまで目安として使っていただければと思う)


下記を見て、高い方の馬券種を選んでおけば、大体の場合、単勝と複勝の比較においては、妙味がある馬券を買えていることになるだろう。

つまり複勝2.0倍の時の、単勝の妥当オッズは5.7倍なので、複勝2倍、単勝5倍の馬がいた場合は、単純に比較すると、複勝を買った方が妙味があると言えるのである。



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