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【NBA】ジョナサン・クミンガの急成長を考える
こんにちは、ちゅでるきんです。
前回のnote記事では、不穏なシーズンを送るGSWをトランジションの観点から考えました。読んでいただけましたでしょうか?
まだ読んでいない方がいらっしゃれば、下記リンクからぜひ、ご一読くださると嬉しいです。
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さて、第2弾となる今回は、GSWの若手であるジョナサン・クミンガについて考えます。
GSWファンの方ならすでにご存知でしょうが、1月以降、クミンガは驚くべき急成長を見せ続けています。
Jonathan Kuminga’s last 10 games:
— Hoop Central (@TheHoopCentral) February 6, 2024
24 PTS, 5 REB, 75% FG
28 PTS, 3 REB, 55% FG
20 PTS, 11 REB, 50% FG
25 PTS, 9 REB, 100% FG
31 PTS, 3 REB, 63% FG
22 PTS, 9 REB, 50% FG
26 PTS, 7 REB, 58% FG
29 PTS, 6 REB, 73% FG
16 PTS, 4 REB, 50% FG
28 PTS, 10 REB, 50% FG pic.twitter.com/hGiN8UMOxX
直近10試合のスパンでスタッツを確認すると、10試合中9試合で20得点を超える活躍を残しています。また、得点数だけでなく、シュート効率の高さも特筆すべき点でしょう。
では、遂に開花の兆しを見せたGSWの若手、ジョナサン・クミンガの強みは具体的にどこにあるのか?
「クミンガの活躍は知っているけれど、実際何が凄いのかわからない」という方も多いのではないでしょうか?
そこで、本記事ではクミンガの凄さについて、具体的なスタッツやプレイ映像を参考にしながら解説します。
なお、本記事で使用されるスタッツは日本時間2月7日時点のものです。
また、使用するスタッツはすべて「Official NBA Stats」のものです。
では、記事本編を見ていきましょう!
📍序章 基本用語解説
解説に入る前に、本記事で登場する基本用語を解説します。
「そんなの今さら大丈夫👌」というバスケ玄人の皆さんは、この章を飛ばしても本記事の内容理解に支障はありません。
それでは、基本用語を以下で解説していきます⏬
・タッチ
試合中、プレイヤーがボールに触れ、保持した回数のこと。
・トランジション
攻守の切り替えのこと。
・PPP(=Points Per Possession)
得点効率のこと。
計算式は「合計PTS/合計Poss」
・TS%(=True Shooting%)
3ptやFTの価値を考慮に入れたショット効率のこと。
計算式は「PTS/2×(FGA+0.44×FTA)」
FTAに0.44をかける理由は、FTAから可能な限り正確なOF回数を導出するため。
以上の用語は、普段NBAを観る際にあまり目にすることがない印象のため、改めて解説しました。
準備はできましたか?
それでは、ジョナサン・クミンガの成長や強みについて、具体的に見ていきましょう。
📍第1章 スタッツから考えるクミンガの成長
第1章では、クミンガの成長についてスタッツの側面から考えます。
数字という客観的な要素からクミンガの成長を考えることで、彼の強みを具体的に説明することができると思います。
この章は以下の構成となっています。
⓪クミンガのプレイタイム推移とチームOFの推移
①TS%から考えるクミンガの強み
②トランジションから考えるクミンガの強み
③タッチ数から考えるクミンガの強み
④3ptから考えるクミンガの強み
それでは、それぞれについて詳しく解説します。
⓪クミンガのプレイタイム推移とチームOFの推移
初めに、クミンガのプレイタイム推移とチームOFの推移を確認します。
📈クミンガのプレイタイム推移(2023-24シーズン)
・11月 19.7分
・12月 24.4分
・1月 30.5分
11月以降、着実にプレイタイムを増やしていき、1月には30分を超える出場機会を得ています。紛れもなく、カーHCの信頼を勝ち取ったと言えるでしょう。
では、クミンガのプレイタイムを徐々に増やした結果、GSWのチームOFはどのように変化したのでしょうか?
チームの平均得点推移を確認しましょう。
📈GSWの平均得点推移(100possごと)
・11月 113.6pts
・12月 118.1pts
・1月 121.9pts
GSWの平均得点は月を重ねる毎に増加していることがわかります。11月と1月の平均得点を比較すると、+8.3点です。
もちろん、様々な要因が考えられますが、クミンガのプレイタイム及び役割増加もチームOF向上の主要因の1つでしょう。
チームOFを底上げしているクミンガ。
では、彼のOFにおける強みは一体どこにあるのでしょうか?
ここからは、より詳細にクミンガの個人スタッツに焦点を当てて考えてみます。
①TS%から考えるクミンガの強み
①では、クミンガのTS%にフォーカスします。
さて、クミンガはどれほどのTS%を残しているのでしょうか?
早速見てみましょう。
📈クミンガのTS%(2023-24シーズン)
・11月 53.4%
・12月 62.6%
・1月 66.5%
プレイタイム同様、TS%も月を追うごとに良くなっています。
特に、1月に記録した66.5%のTS%は、スタープレイヤーと比較しても見劣りすることがないほどの確率です。
比較してみましょう。
📈NBAスターのTS%
・ヤニス・アデトクンボ 64.9%
・ケビン・デュラント 64.9%
・カワイ・レナード 64.1%
クミンガは、今季オールスターに選出された選手たちと同じレベルのシュート効率を誇っていることがわかります。
![](https://assets.st-note.com/img/1707448077412-D4KDsIqk7g.jpg?width=800)
このことから、クミンガの強みの1つとして、「高いシュート効率」が浮かび上がりました。
この出来を継続できるか、非常に楽しみです。
②トランジションから考えるクミンガの強み
①の部分では、クミンガの強みの1つである「高いシュート効率」を明らかにしました。
次に、トランジションの観点からクミンガの強みを考えます。
早速、クミンガのトランジションスタッツを確認してみましょう。
📈クミンガのトランジションスタッツ
・PPP 1.40(※リーグ4位)
・Poss 2.9回
・得点 4.0pts
※最低25試合出場かつトランジション回数が1.5回以上の選手間での順位
まず注目すべきはPPPの数値でしょう。クミンガの記録である1.40はリーグ4位の数字です。
クミンガがトランジションに走った場合、リーグトップクラスの得点効率を誇ることがわかります。
ただし、得点数は上位ではありませんでした。
この理由は「poss数の少なさ」にあると考えられます。
クミンガのトランジションにおける得点機会は、1試合あたり2.9回です。この数字も決してリーグ上位ではありません。
そこで、クミンガと似たタイプのプレイヤーのトランジションにおけるposs数を確認してみましょう。
📈クミンガと似たプレイヤーのトランジション数
・ヤニス・アデトクンボ 6.1回(リーグ3位)
・パスカル・シアカム 4.5回(リーグ10位)
比較的クミンガと似た体格、プレイスタイルを持つスター選手であるヤニスとシアカムは、共にリーグトップクラスのトランジション回数を誇ることがわかります。
このことから、クミンガが今後さらに飛躍するためには、トランジションの機会を増やすべきだと考えられます。
PPPの高さから、クミンガはトランジションに走れば止めることが難しいプレイヤーであることは明白です。
そんな彼により多くのトランジション機会を与えることができれば、間違いなく活躍するでしょう。
トランジションにもクミンガの強みが表れていることがわかりました。
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