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おすすめ本を教えてもらいました

stand.fmにて
ブックコミュニケーションサロンの第1回目の放送をお送りしました。

ブックコミュニケーションサロンとは
チャンネルをお聞きの方(noteをお読みの方)の
おすすめ本を紹介するという配信です。

本を通して情報交換交流をしたいなと思い企画しました。
今回募集をしたところ2名の方に投稿をいただきました。
ありがとうございます。

まずお一人目はTone.さんです。
Tone.さんにはパウロ・コエーリョ著
『アルケミスト 夢を旅した少年』という本を紹介していただきました。
以下のコメントをいただきました

子供向け文学という位置づけのようですが
むしろ大人が読んで感化される本かなと思っています。
私の永遠のバイブルです

Tone.さんはnoteで記事を書いておられるのと
stand.fmでもチャンネルを持っておられます。
いろんなコンセプトで記事や放送の投稿されていますので
ぜひご覧になってみてください。

『アルケミスト 夢を旅した少年』のあらすじをAmazonから引用します。

羊使いのサンチャゴは
彼を待つ宝が隠されているという夢を信じ
アフリカの砂漠を越えピラミッドを目指す。
様々な出会いと別れを経験し
少年は人生の知恵を学んでゆく――

こちらの作品は私は初めて知ったんですけれども
『星の王子様』と並んで評価されている作品とのことです。
パウロ・コエーリョさんは
世界で最も多くの人々に読まれている50人の作家のうちの1人だそうです。

コメントでいただいた通り青少年向けの作品という位置づけで
文体は優しいのですが
ワンネスや悟り
神や大いなるものとの一体化がテーマになっていますので
なかなか理解が追いつかない部分がありました。

「夢を旅した少年」というタイトルにある通り
少年は自分の夢を追いかけていくのですが
夢を叶える過程でやってくる
いわゆる「お試し」というものが物語の中にいろいろと出てきます。
このお試しを乗り越えることに
少年の精神を拡大して取り澄まされていくというように描かれています。

夢を叶えるというと
成功するとか誉れを得るというイメージがあるのですが
どんどん精神や心が統一されていくというように描かれているところが
印象的でした。

多くの人は、私も含めてなんですけれども
夢を叶えるということが
まず怖くて踏み出せないということが多くあるかなと思います。

周りの人がどう思うかや
自分の現状を変えたくないという思いが
出てきてしまうからかなと思います。

物語の中では
メッカへの巡礼をするのに憧れながら
「憧れのままの方が幸せ」と語るイスラム教徒の商人の話が出てきます。
夢に本気で向かおうとして夢に幻滅してしまうよりも
夢は夢のままの方がいいよねという考え方も
確かにあるなと思います。

また最初に夢見たものじゃないけれども
そこそこ努力して築き上げたもので
これでも結構いいじゃないかというように
満足したくなるっていうのも
ある種の「お試し」と言えるかもしれません。

あとは現状の自分では
とてもじゃないけど超えられないような壁にぶつかってしまって
諦めたくなるっていうのもお試しの一つかなと思います。

少年はこれらのことを一つ一つクリアしていきます。
10代の頃に読んでいたら
主人公の少年のように生きたいと素直に思えたと思うのですが
今は少年以外の、夢を追求できない側の人たちに
ちょっとシンパシーを感じてしまいました。

物語の中に、本ばかり読んでいるイギリス人の話が出てくるのですが
実践せずに知識ばかり得ようとしても
何の役にも立たないっていうのが現れており
非常に耳が痛いなと感じました。

話が進むにつれて
宗教を超えた大いなる存在についての話が出てくるのですが
キリスト教やイスラム教を問わず
双方の宗教の大元にいる存在に近づいていく
というように描かれているところが印象的でした。

キリスト教にルーツを持つ少年が
砂漠を旅する中でアラーの神、イスラム教を信仰する人たちからも
様々なことを教わって
どんどん悟りへと近づいていくところが非常に面白いなと感じました。

ご紹介いただきありがとうございます。

お二人目はstand.fmのレターでいただいたのですが
名前が非表示になっており
どなたがくださったのかわからないという状態になってしまっていました.。

番組を聞いてくださっていたら
あるいは記事を読んでくださっていたら嬉しいです。
お名前をご紹介できなくてごめんなさい。

ご紹介いただいたのは市川春子さん著の
コミックス『宝石の国』です。

第97話で自分は特に心を動かされ
以来物に感謝することについて
より自然にできるようになったように思います。
漫画単体としてもとても面白かったです。
よろしければ気づきを共有いただけるとありがたいです。

ご紹介くださりありがとうございます

『宝石の国』についてAmazonからあらすじを引用します。

今から遠い未来、宝石のカラダを持つ28人は
彼らを装飾品にしようと襲い掛かる月人に備えるべく
戦闘や医療などそれぞれの持ち場についていた。
月人と戦うことを望みながら
何も役割を与えられていなかったフォスは
宝石たちを束ねる金剛先生から博物誌を編むように頼まれる。


まだ第一巻しか読めていないのですが
神話、北欧神話などのような神々同士の戦いという印象を受けました。
襲ってくる月人たちは天女のように美しい 存在で
まるで仏教の曼荼羅絵のように襲来するという形になっていました。
美しいだけに恐ろしく、ダークファンタジーだと感じました。

キャラクターたちはダイヤモンドをはじめとする
鉱物を擬人化した存在で
下半身は少女、上半身は少年という造形になっており性別がありません。

そして鉱物なだけに壊れたり砕けたりするのですが
基本的に不死の存在であるとされています。

こういう少し神めいた存在なのですが
孤独感を感じたり
嫉妬と言わないまでも相手を羨ましいと感じたり
自分はいない方がいいんじゃないかと感じたりと
非常に繊細に悩んでいるという描写がされています。

この漫画を読んでいて唐突に中学校の保健室のことを思い出しました。
どうしてかというと
中学校の保健室の隣のカウンセラー室があったのですが
その部屋に漫画で読むギリシャ神話シリーズが置かれていたためです。

他の本などが置かれているかというとそうではなくて
このギリシャ神話シリーズだけが
なぜかずらーっと置かれているという状態でした。

これが長年ずっと不思議だったのですが
今回の漫画を読んで
「もしかしてそういうことなのかな」と思ったことがありました。

神話は、時代、立場、性別などに関わらずに
読むことができるかと思います。

そして普段は私は、日本人で、女で、令和の時代に生きている
というようなアイデンティティを持っているのですが
日本人ではなくて、女でもなくて
あるいは人ではなかったとしたら
私はどう感じるのだろうか
同じように感じるのだろうか
違うように感じるのだろうかということを
神話的な話を通じて
いつもと違う目線で感じることができるからかなと思いました。

そういうところが神話やファンタジーの役割なのかもしれないな
と感じています。

以上になります。

この企画について
「良かったよ」とか「もっとこうしてみたら」
というご意見やご感想があればぜひコメントください。
また今回ご紹介した本についてのコメントもぜひお寄せください。

私は、自分では手に取らない本を読む機会になって
実りがあったなと感じています。

そのため試しにもう1回同じような感じでやってみようと思っています。
次回もおすすめ本について
小説・漫画・写真集・図鑑などジャンルを問わず
これが面白いとかみんなにも薦めたいというものがあったら
ぜひ教えてください。

今回は本だけではなくて映画も加えてみようかなと思っています。

2回目の放送を1月下旬頃を考えていますので
締め切りを1月20日とさせてください。
おすすめ本または映画について
こちらの放送のコメントあるいはstand.fmのレターでお寄せください。

カバー写真:UnsplashOlesia 🇺🇦 Buyarが撮影した写真

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