人は何歳になっても自己ベストを更新できるのかチャレンジしてみた⑩

50歳を前にして、30代の自己ベストを更新できるか、奮闘する物語。リアルタイムで進行してるので、本人も行きつくゴールがわかりません。前進していたと思ったら、今回は故障のお話。そして本当に久々のリアル大会への出場!サブ4はなかなか甘い道のりではないようです。

新たな目標レース

10/31横浜マラソンという目標にレースが中止になってから、先の見えないヤルヤル詐欺に遭っているかのような振込&(時には)返金、を繰り返す日々でしたが、感染者数が日に日に減少傾向に転じた頃、色んなところから来年のレース(リアル開催)のエントリーが始まりました。何かの目標が欲しい私は、2/27の大阪マラソンにエントリー。抽選結果が出る前に、保険として2/20の湘南国際マラソンもエントリー。湘南国際マラソンは「記録が出る」というレビューの多いフラットなコースなので、これを本命にしよう!と決めました。その後、結局大阪も当選。大阪は、入金しなければ権利は辞退できます。「どうしよう、大阪も当たっちゃった。湘南の翌週なんだけど」と夫に話すと「いいじゃん走れば。あいつら(子どもたち)もUSJとか行きたがってたから応援がてら連れてこうか?」と言う言葉に背中を押されて結局、大阪もエントリー完了。湘南本命、大阪ファンラン、という新たな目標が出来たのでした。

シューズ新調

ランニングフォームの改良を図ったことで、骨盤を前に出して真下に着地するイメージが確実に出来る様になってきた頃、自分の持ってるシューズの中でも速く走れるシューズとそうでもないシューズがあると思い始めました。この2年ほど愛用しているonは、地面を掴めそうな足裏のフィット感が気に入っていて、通勤用、雨用、LSD用、ジムのトレッドミル(屋内)用と各種揃えるほど気に入ってたのですが、骨盤を使って走るイメージのときは、Nikeのズームフライニットというクッション性のあるものの方がスピードが出るのです。
そしてこれまでの私の閲覧履歴からのトラッキングで最近流行りの厚底シューズに力を入れている各メーカーからの推しのシューズが次々と目に入ってきた頃、思い切って夫に誕生日プレゼントをリクエストしてみることにしました。
選んだのはHOKAのマッハ4という「軽快な走りを可能にする、柔らかく反発力に優れたスピードモデル」でした。

皇居でのスピード練習

翌週末に力試しのハーフマラソンを控えた日曜日、久しぶりにパーソナルトレーナーにお願いして付き合ってもらった練習メニューはインターバル100m×10と、5キロ(皇居一周)のビルドアップ。おニューのシューズに初めて足を入れて、テンション上がって向かいました。入念なストレッチ&ドリルを30分ほど時間かけて、二重橋前の直線を100mとって、いざ、スタート。全速力で走っても、ハイテクスポーツ塾で染み込ませてきたフォーム通りに動いているか動画も横から撮影してもらいながら、一本走っては、一本歩いて戻る、というのを繰り返して7本目。右のお尻と腿の付け根に、痛みを感じました。ピキって感じの痛みでしたが、走り続けられないほどでもない。でも8本目を走った後に、やめておこう、来週ハーフだから。とトレーナーに伝えて、水分補給します。

少し休んだ後に、ビルドアップは難しいかもしれないけど、軽く一周6分半くらいで流して終わりにしようかな、、とトレーナーにも伝えて走り始めました。痛みはあるのですが何故か走り始めると結果的に最初の4キロはビルドアップしてました。

その夜、雨の中近所の銭湯にいき、ジェット噴流を痛みのある患部に当てて、水シャワー、というのを繰り返してあー気持ちいい、となって帰った後。。どうも痛み方が半端ない、と思った時はあとの祭りでこの痛みはいつまでも続き、しかも、夜中にこむら返りの激痛で目覚める、というのが翌水曜日と金曜日に続きます。左右それぞれ。言われようのない不安が募る中、ハーフマラソンの日曜日がやってきました。

二子玉川ハーフマラソン

結局前屈みで何か拾おうとする動作をする時に相変わらずお尻と腿の付け根は痛いまま、ラン仲間たちが多く出場する久々のリアル大会に向かいました。お天気は最高の秋晴れ、手作り感溢れるアットホームな多摩川沿いコースの大会で、ペーサーも付いてます。前日、オンラインマラソン部の部長さんに相談してみると「明日予定通り出走するなら、絶対に前半は飛ばさない。筋膜筋肉温まるまでは自重して後半に備える。厚底はNGです」とのアドバイスをもらっていました。
履き慣れたNIKEのズームフライで、いざスタート。抑え気味に、抑え気味に…自分に無理のないとってちょうどいいペース、と思って走っていた目の前は、たまたま「6分/kmペーサー/目標にゴール:2:07」とビブスに貼ってある人の後ろについてました。それより抑えて走っても脚に響きそうだし、このままいこう、と、5キロ、10キロ、15キロ、と時々自分の呼吸が苦しくないか確認しながら順調についていきます。いつのまにか、その6キロペース集団は私含めて6人で前後は殆どおらず、もうここから離れたら心折れる、という気持ちもありました。
ところが、17キロ過ぎて向かい風が強くなってきた頃、急激に足が重たくなってきました。6人いた集団も2人いなくなり、4人で走ってました。それでもなんとかついていってたのが、18キロを越えた瞬間、例の右ハムストリングが悲鳴を上げてるのが明らかにわかりました。残り3キロちょっとが果てしなく遠い、と思った瞬間、さっきまで近かったペーサーの背中がどんどん遠ざかっていきます。離れるのって一瞬なんだなぁ、、と、とにかく足を前に運びますが、重い…。辛い時こそ、基本のフォーム。天井から頭に糸が吊り下げられて前方斜めから引っ張っられ、肘は真後ろに腋を締めて引く、ピッチで小刻みになっていいから着地まっすぐ、骨盤立てる、、イメージしようもしても、身体が言うことを聞いてくれません。それでもなんとか、ゴールが見えてきました。最後は、途中遅れていた6キロ集団にいた女性にゴール200m手前くらいで抜かされた瞬間、自分のギアが入ったのが分かりました。もう一度足が前に出て、最後の力を振り絞ってのゴール!

かくして、ラスト3キロで撃沈したものの、何とか久々のリアル大会に出場し、そしてまたしばらく走れない日々に突入します(つづく)

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