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人は何歳になっても自己ベストを更新できるのかチャレンジしてみた ㉑

走り始めて20余年、ゆるゆるランニング人生を送ってきたアラフィフおばさんが、コロナ禍をきっかけにタイムを更新しようともがいている記録です。4ヶ月ぶりに書きました。

フローとストック

9月某日の朝ラン中。いつも聴くラジオで「新聞」をテーマに、紙派かWEB派か制作現場の様子などが紹介されていました。新聞業界ではフローとストックという言葉があるそうで、今起きていることをリアルタイムで伝えていくのが「フロー」と呼ばれるウェブからの発信情報を指し、それに対してニュースを溜めて一覧性で見ていけるのが、「ストック」と呼ばれる紙媒体の魅力だそうです。

何故冒頭そんな話をしたかというと、この3ヶ月、noteを更新できなかったことに行き着きます。それは、自分の中で「がんばった」「やりきった」「前進してる」「進化してる」といった気持ちに(つまりはネタ)に出会えなかったから。ニュースもネタもなく、PCを開く気にならなかったから。でも、走るたびにその距離やペースを日々SNS上に投稿することで、同じように頑張ってるラン仲間に共有して、繋がっている気持ちを走るモチベーションにしていました。
私にとっての日々の記録はまさに「フロー」で、投稿(記事)や日々の記録(ニュース)がどういう意味を持っていて、全体ではどういうことだったのかを考えられる「ストック」として、このnoteで改めて振り返ってみることにします。

前置きが長くなりましたが、前回6月のnote以降はざっくりこんな感じで過ごしておりました。

7月 時々スピード練習 
8月 半月以上コロナ罹患療養生活 
9月 距離を積む 

・・・あまりドラマチックな展開もなく。なんだか去年の方がもっとずっと身体の変化や、毎日の中でエポックメイキングなニュースが細切れにあって、自分のランを進化させてる感覚をnoteに書き連ねるのが楽しかった。それに比べて、今年のQ3は前年比落ちてるな〜と漠然とした伸び悩みを感じておりました。
実際、自然に走り始めた時のスピードは、昨年の9月は1kmあたり6分〜5分半で走っているのに、今年は7分〜6分半で走っていることが多くなっていたのです。

9月の同じコース5キロの朝ラン比較

発散的思考と収束的思考

同じ頃、読んでいた本の中で「運動が創造性を高める」という一節が目に止まりました。運動は既存の枠組みに捉われない思考を促してくれるというその章で、2つの思考の枠組み《発散的思考と収束的思考》が説明されていました。 

「発散的思考」とはいわゆる「ブレインストーミング」のこと。例えば
「なぜ私は昨年に比べて遅くなったのか」
を思いつく限り想起することです。

・体重が増えた
・コロナにかかって基礎体力が落ちた
・フォームをおざなりにした
・怪我しないことを優先した
・柴又以降ウルトラペースに戻った
・心拍数を気にしすぎた
・スピード練習は気が向いた時だけだった
・そもそも筋トレ頻度が落ちた
・ジムにいっても惰性で回数をこなしていた


こんな風に思いつく限り上げてみました。
それに対して「収束的思考」とは相反する思考で、様々な答えを想起するブレインストーミングとは違い、唯一の正解にすばやく辿り着くための思考です。与えられた情報の本質的な要素を見抜くことです。
この答えが欲しくて、昨年からお世話になっているオンラインマラソン部の川越監督に質問をしてみました。

今の私の優先順位

監督には現状の私の状態(LTペース内で長く走ることは得意、スピード練習は苦手、いつまでたっても心肺機能の成長を感じられないなど)を伝えた上で、優先的に取り組むべき順番について、下記をどう並べるか聞きました。

①体重(体脂肪)を減らす→股関節や膝への負担が軽くなり身体を運ぶのが楽になる
②スピード練習(インターバルやビルドアップ)→つらくてもやっていくうちに段々慣れていくはず
③フォームの意識→効率的に骨盤と肩甲骨を連動させる
④必要な筋肉の増強→下半身や体幹を鍛えることで故障リスク軽減
⑤ストレッチ→痛いところが残らないように毎日意識的にストレッチ
⑥距離走→今から大会3週間前まではとにかく故障しない程度に距離を積む

びっくりするほど早く、翌朝、監督から直ぐに回答をいただきました。

優先順位は、以下のとおりです。
⑥ 距離走
② スピード練習
④ 必要な筋肉の増強
⑤ ストレッチ
① 体重(体脂肪)を減らす
③ フォーム 
詳細はミーティングで説明します。

正直、意外でした。質問自体に「長く走ることはできている」と書いたのに、距離走を筆頭に持ってこられたことが。そして、自分としては順不同に並べたつもりでしたが、結局は挙げた番号順がスピードアップに繋がる近道のような気がしていたのだと、振り返ってみて思います。
ちなみに同じ質問を夫にしたところ、ワンツートップは監督と同じ回答。あとは、そんなの一緒にやるもんでしょ、フォームはもういいよ、と呆れ顔で返されるのでした。ちなみにその頃、後で述べる目標タイムにどうやってペース配分するかチクチク計算フォームに入れながらあーでもないこーでもないとやっていたら、そんなのイーブンが1番いいんだよ、ビルドアップなんて後半に出来るはずないでしょ、とあっさりアドバイスいたたきました。

何はともあれ、この優先順位の回答をもらったのが9月1日。横浜マラソンの10月30日までちょうど2ヶ月の時でした。収束的思考の唯一の解答かは分からないものの、そこからはとにかく距離を延ばすことを優先しました。

去年より劣ってる?の検証

ストックに戻ります。改めて横浜マラソンの当選きっかけでこのnoteを書き始めてから、の昨年との比較。こんな感じでした。

【昨シーズン初夏〜マラソンシーズン】
4時間切りたい

他人に走りを見てもらう

フォームを意識(骨盤を動かすことに必死)

スピード練習(フォーム維持+低酸素、インターバルなど)

故障(MRIも撮って一安心)

フォーム< 筋トレ→ ハイテク退会、ジム再入会

大会中止(横浜、大阪、湘南国際)


【今年の初夏〜現在10月初旬】

LT走

ウルトラ、ハーフ、リレーなどMIX

時々スピード

コロナやすみ

距離走>筋トレ→ジム退会、宅トレ&主に自走

なんだかグルグルしてるなぁ、結局速く走れる気が起きない、、と思いながらGarminを何気なく遡っていきました。すると気づいたのが、1月から9月までの累計走行距離の変化。
監督の指導も受けて9月に走り込んだこともあり、見てみると昨年の倍を優に超えていました。

直近3ヵ年Q1-Q3累計走行距離


そしてもうひとつ、直近6ヶ月のVO2MAXの変化。「いつまでたっても心肺機能の成長が感じられません」と言い切った割に、数値は…

VO₂ Maxは、最大運動能力時に体重1キログラムにつき1分間に消費できる酸素の最大量

コロナにかかって8月に少し凹んでますが、6月のインターバル、7月のレペティション(変化走)など、きつてもこなした後に、距離も積んだことにより、伸びていたようなのです(10月本日現在=48)

これらは、意外でした。体感、肌感ではまるで感じないのに、Garminが示す数字を信じていいものなのか?その割にスピードでませんけど?と半信半疑のまま、「横浜マラソン2022参加案内」が明日投函されます、というヤマト運輸のお知らせをぼんやり眺めておりました。

さて、いざ。目標の設定は?

このnoteの①に書いた通り、私の目標は「いつかの夢」サブ4でした。キロ5分半で余裕をもって走れるようになるためには何からやればいいのだろう?何でもやってやろう、とひとつひとつ試してきました。
大会1ヶ月を切った今、30km走を2度やった感覚としてはサブ4どころか2006年の自己ベストの4時間13分もとても切れそうにありません。

そこで、浮かんだのは2つの目標でした。
①出産後のフルの自己ベスト

(パンデミック前最期の大会の4:43切り)

2016いわきサンシャインマラソン 5:06:02
2017板橋Cityマラソン 5:17:39
2018名古屋ウィメンズマラソン 4:59:50
2019 さいたま国際マラソン 4:43:14

人は何歳になっても自己ベストを更新できるのかチャレンジしてみた①

②サブ4.5 (4時間30分切り)
    (トイレに時間かけなければなんとか可能?)

前者は優しめ、後者は厳しめの目標です。
真面目に30km走をやった直後にこれが自分なりに立てた目標だったのですが、その日の夜のオンライン部ミーティングで目標設定の計算方法について部員の方から紹介がありました。
VO2Maxからゴールタイムを予想するその計算方法は、公式としてはフォスター式とかダニエルズ式とか、複数あるようなのですが、試しにそのいくつかの公式に現在のVO2Maxを入れて試しに算出してみると…

①予想タイム(分)= 435.58 - (3.85 × VO2Max) ・・・4時間11分
②予想タイム(分)= 387.3 - (3.45 × VO2Max) ・・・3時間42分

いやいやそれは流石にないでしょう、、しかも何この振り幅の激しさ。。。
でも、まだ伸び代はあるお墨付きをもらった気がして、今回は無理でもこの先の希望にしたいと思いました。
誰でも4時間を切れる!メソッドでいつかは結果を出せると信じて。

何故か2冊我が家にある

いずれにしても先ずは10月30日までに怪我なく、残りのやれることをやるべく、調整期に移行するのでした。(つづく)


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