5手目▲7七銀の時の後手矢倉あれこれ

ふと思い立ってnoteでまたなにか書いてみることにした。ただ、何を書くか、はっきりとは決まっていない。

最近の自分の将棋から題材を取り後手矢倉のことを書くことにしたが、どういう風に書くかは書きながら考えたい。

前置く

5手目▲6六歩の矢倉はプロ間では下火になっている。それを受けてか、アマチュアの将棋でも5手目▲6六歩は数を減らしている気がする。

まずはそれについて。

初手から
▲7六歩 △8四歩 ▲6八銀 △3四歩
で図の局面

新規棋譜4手

先手が矢倉を目指す場合、この局面の次の5手目に角道を止めることになる。▲7七銀と▲6六歩の2通りの止め方があるが、今の主流は▲7七銀だ。

図から
▲6六歩

この手を選ぶと、▲7七銀と比べて左銀が中央に働く代わりに、後手に6筋の争点を与える意味がある。

△6二銀 ▲5六歩 △8五歩 ▲7七銀
△6四歩

後手は△6四歩と突き、居角のラインでの急戦を狙った。

▲2六歩 △3二銀 ▲2五歩 △4二玉
で図の局面

新規棋譜14手

後手は囲いに左美濃を選択した。一時は猛威を振るった左美濃急戦だ。

形勢自体は互角だと思われるものの、後手が強い玉形から先攻する展開に持ち込みやすい将棋であるため、人気があるのは後手だろう。

筆者も急戦調の将棋は好きなので、後手で急戦を仕掛けて互角の形勢が期待できるなら不満がない。

(左美濃急戦の将棋が不勉強ではあるものの)、筆者は5手目▲6六歩に対する後手矢倉には困っていない。この戦型はやられる機会も少ない。

左美濃急戦は、先手が▲6六歩を突けばほぼ無条件に使うことができると思う。なので、後手は持久戦を考える必要がなく、下に出てくるような、持久戦にして飛車先不突矢倉をされる心配が、そもそも存在しないのだ。

5手目▲7七銀の後

5手目▲7七銀の将棋は、後手に争点を与えないため、先手は対急戦で攻め合いの変化に持ち込みやすいと思う。

現状では、先手も対急戦で互角に渡り合えているのではないか。少なくとも、筆者は後手側が急戦一本では満足には戦えないと思っている。

そのあたりの後手の戦い方について、思いつくままに書いてみる。

初手から
▲7六歩 △8四歩 ▲6八銀 △3四歩
▲7七銀
△6二銀
で図の局面

新規棋譜6手

△6二銀は自然な手だ。筆者はこう指すことにしている。

ここで先手には、▲2六歩▲5六歩▲7八金などが考えられる。

◇▲2六歩

図から
▲2六歩 △4二銀 ▲2五歩 △3三銀
で図の局面

新規棋譜10手

▲2六歩は後手の角道を止めさせる意味だ。△3三銀まで進めば、後手は銀が角道を塞いだぶんだけ急戦にしにくくなった。

ただ、先手も飛車先不突の作戦を選べなくなっている意味があり、後手は持久戦に進んでも不満がないとも考えられる。

また、後手がこれを嫌うなら下の参考図のような指し方も選べる。

新規棋譜10手_2

△7三銀か△6四歩~△6三銀かを選ぶ感じだ。先手に▲2四歩からの歩交換を許すものの、角のラインを止めずに維持することができる。

どちらの展開も形勢はいい勝負だと思われるが、後手に選択権があるのは大きいと思う。後手はなにか一つ好みの指し方を見つければよい。

(きちんと掘り下げるのはこれからになるが)、筆者は▲2六歩なら後手もなんとかなりそうに思っている。

◇▲5六歩

初手から
……▲5六歩
手順省略で図の局面

新規棋譜7手

これは飛車先の歩を保留する手だ。

図から
△7四歩 ▲7八金 △7三銀

後手は早繰り銀にするのが一案だ。

▲5八金 △6四銀 ▲6六歩 △8五歩
▲6七金右 △7五歩

で図の局面

新規棋譜16手

先手はここで▲6五歩の突き違いが手筋だが、それは下の参考図のような準急戦というような戦いにされると、5手目▲6六歩VS左美濃急戦と似たような展開になってしまう

新規棋譜28手

※早繰り銀自体は頓挫しているものの、その銀を腰掛け銀に繰り替えれば、後手はもう一度速い攻めを狙うことができる。

先手にも▲6六歩を突かないなどの選択肢はあるものの、▲5六歩の変化では後手は急戦にしやすいと思う。

先手から見ると、▲5六歩で持久戦になった時の飛車先不突を狙うのはリスクを伴うと言えそうだ。

筆者は▲5六歩でも後手はなんとかなると思っている。

◇▲7八金

ここまでをまとめると、筆者としては、▲2六歩の変化では急戦か持久戦の好きなほうを選ぶ権利を持ち、先手が飛車先不突を狙った▲5六歩の変化では早繰り銀の急戦にしたいということだった。

そこで一つ困っているのが、先手に中庸の手を選ばれた場合である。その手は▲7八金だ。

初手から
……▲7八金
手順省略で図の局面

新規棋譜7手_2

持久戦になるならば、先手は▲6八玉~▲7八玉のルートで囲う早囲いの選択肢を残す意味で、この金上がりは保留したほうが手広い。

しかし、▲7八金によって、手広さの代償に対急戦への強度を引き上げることができる。対急戦では、▲5六歩も場合によっては不要な手となるのだ。

図から
△7四歩 ▲4八銀 △7三銀 ▲2六歩

後手は先手が飛車先不突を含みにしているので急戦を狙う。

先手は△7三銀を見て▲2六歩を突く。もう持久戦には戻りにくいので、先手が飛車先不突にこだわる必要はない

※▲4八銀に替えて▲2六歩なら、後手は△4二銀か△3二金を選んで上に書いた変化とほぼ同じことになる。これは後手が好きな展開を選べる

△3二金 ▲2五歩 △4一玉
で図の局面

新規棋譜14手_2

この局面は、先手に後手の作戦を限定された意味があると思う。

形勢は互角の範囲だと思うが、先手はこのほうが▲5六歩の変化より良い条件で早繰り銀を迎え撃てる気がする。

▲7八金は筆者が最近の実戦で何回か指された手で、筆者は後手がどうしたものかなあと思っているところである。

後書く

思いつきで書き始めたので話にまとまりがないけれど、このあたりで終わっておく。思ったより文字数も多くなってしまった。

このような感じで、たまにnoteを書けたらいいなと思っている。

※実際に書くかはわからない。

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